Lifehugger編集部を運営するハーチ株式会社では、環境にとっても社会にとっても良い組織を目指しており、そのための取り組みの1つに「ゼロウェイストプロジェクト」があります。普段仕事をしているオフィスや自宅から出る可燃ごみをゼロにすることを目指した取り組みで、できるだけ可燃ごみを出さないために可燃ごみの分析、再利用可能な備品への切り替え、ごみになるものをできるだけ利用しない・持ち込まないなどを行うことでゼロウェイストを目指しています。
今回、「コンポスト」をテーマに社内スタッフの座談会を開催しました。コンポストとは、自然界で落ち葉などから土が作られるように、微生物の力で枯れ葉や生ごみなどの有機物を分解・発酵させて作られた堆肥のことです。捨てられるはずの生ごみをコンポスト化すれば、ごみの削減ができ、ごみを燃焼する際に発生するダイオキシンなどの有害物資を削減できます。さらに、有機肥料を低コストで手に入れ、ガーデニングや野菜作りに利用できるなど、環境にも経済にもやさしい循環型社会の取り組みとして注目されています。すでに自宅でコンポスト化の取り組みをしているスタッフやこれから始めたいスタッフが、情報交換するために開催しました。
コンポスト化のやり方はいろいろ
今回の参加者は、LFCコンポストというサービスを利用して自宅のベランダでコンポスト化しているスタッフ、手作りの木箱の中に畑の土を入れてコンポスト化しているスタッフ、地域の人と一緒にみみずを使ったコンポスト化をしているスタッフ、引っ越しをきっかけにコンポスト作りを始めたいスタッフなどが参加し、情報を共有しました。
LFCコンポスト
LFCコンポストはローカルフードサイクリング株式会社が提供するサービスで、マンションのベランダなどでも気軽にコンポスト化を始めることができる商品です。購入すると専用のバッグと基材(生ごみを分解する土)などの必要なものが送られてきて、丁寧な説明書もついているので初心者には始めやすいコンポストです。入れ物もおしゃれなので、できた堆肥に直接種をまき、そのままプランターとして植物を育てることもできます。
自家製コンポスト容器に、畑の土を入れた方法
木の板から手作りで箱を作り、コンポスト化しているスタッフもいました。手作りの木箱に、家族が契約しているレンタル農園の土を入れると、その土の中に含まれるバクテリアが生ごみを分解してくれる仕組みです。木箱のコンポスト容器に自宅から出た生ごみを入れ、熟成されて堆肥になったらレンタル農園に戻す、という方法でコンポスト化していました。LFCコンポストと異なりコストがかからないことや、できた堆肥を畑に戻すという循環ができているところがこの方法の良さだと思いました。
みみずを使ったコンポスト化
地域の人の庭にコンポスト用の場所を作り、そこにみみずを入れて堆肥化させているスタッフもいました。底がない円柱型の容器を土の上に置き、中に植木鉢を置いて植木鉢の中にはみみずを入れ、その中に生ごみをいれていくという方法です。
トウモロコシの芯をそのまま入れても、2週間ほどで跡形もなく分解されたこともあるとのことで、分解の速さがうかがえました。他のメンバーからも、虫がわいたときには分解が早かったという声もあり、みみずや虫が関わることで堆肥化が促進されることを実感していました。植木鉢の周りには土を入れ、花を植えてプランターにしていました。
コンポストで気になる臭いや虫の発生は?実態とその対策
まだコンポスト化を始めてない人からは「マンションのベランダが小さいので臭いや虫の発生などが心配だが、大丈夫か」という質問がありました。LFCコンポストをマンションのベランダで利用しているスタッフからは、「魚などを入れた時は一時的に臭いが気になる時期もあるが、入れるものによっては臭いを感じないことが多い」「虫が苦手であれば、入り込まないように注意すれば大丈夫」という意見が出ました。
また、都会の暮らしでは、コンポスト化よりもキエーロがいいのではという意見もありました。キエーロとは、黒土に含まれるバクテリアの力を活かし、生ごみを分解、消滅させるものです。神奈川県の葉山町で生まれ、現在では全国の自治体や個人に広まっています。家の大きさや住まいの形態に応じてサイズが選べることや、キエーロ内の黒土を半永久的に使い続けられるので増え続ける堆肥に悩まされることがないなどのメリットがあります。
これからのアクション宣言
最後に、参加したメンバーそれぞれがこれからのアクションを発表しました。
- LFCコンポストの導入についてパートナーと検討する!
- 東京から地方への移住予定のため、移住後はキエーロみたいなやつを畑の隣に置く!
- 購入したまままだ箱に入っているLFCコンポストを開封して運用してみる。
- LFCコンポストを続けつつ、より循環型になりそうなキエーロ調べてみる!
- コンポストはちょっとハードルが高いので、生ごみ減らせる調理方法を学ぶ。
コンポスト化は生ごみを減らすことができるというメリットがある一方で、都会では堆肥の使い道に困ることやベランダが狭いと設置が難しい場合があるなど、生活スタイルによって合う方法が異なるため、自分に合うものを見つける必要があることも、今回の座談会を通して考えられました。当社は自宅でのリモート勤務がメインとなっているため、自宅の可燃ごみを減らす取り組みを今後も積極的に取り組んでいきたいと思います。
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【参照サイト】LFCコンポスト