食品ロスとは、まだ食べられるのに捨てられてしまう食べ物のこと。農林水産省によると、世界では約13億トンの食料が毎年廃棄されています。これは世界の食料生産量の3分の1にあたる量です。
日本では、1年間に約612万トン(2017年度推計値)が食品ロスになっています。この数値は「日本人1人当たり、お茶碗1杯分のごはんの量が毎日捨てられている計算になる」とのこと。
こうした中、食料生産、加工の場、家庭それぞれで商品ロスを減らす動きが活発になっており、私たち1人ひとりができることもたくさん提唱されています。そこで、今回は2023年からすぐに始められる13のアクションをお伝えします!
買い物での工夫
買い物には空腹で行かない
お腹がすいた状態でスーパーなどに食材を買いに行くと「あれもこれも」と欲しくなって、予定より多く買ってしまいがち。できるだけ、何か食べてから買い物に行くようにしましょう。ちょっとお腹がすいている時は飴をなめるなど、工夫してみてください。
買い物リストを作る&かごを持つ
無駄買いを防ぐために、買い物の前にリストを作っておきましょう。紙にメモをしておく方法はもちろん、最近ではスマホのメモ機能を活用するのも良い手です。また、カートではなくカゴを使って買うと、かごの重さで「買いすぎ」を阻止できます!
てまえどり
賞味期限・消費期限が近いものほど、前のほうに陳列してあります。すぐに食べるなら、期限が近いものを買っても全く問題ないです。それに、このまま誰も手にとらなければ廃棄されてしまう可能性が高いです。食品ロスを防ぐために、ぜひ「てまえどり」を実践してみてください。
見切り品を買う
コンビニやスーパーの「見切り品」は、安くておいしい食べ物の宝庫!買ってすぐに保存したり、食べたりするとお財布にもやさしいです。生鮮食品のバナナなどはすぐに冷凍してスムージーに使うとおいしいです。
なお、筆者はインスタント食品やエシカルではないかもしれない肉や魚、食品については「買わなければそのまま捨てられてしまうので、見切り品なら買ってOK」というマイルールを設けています。時々インスタント食品を食べたい家族にとっても、時には楽をしたい自分自身にとっても嬉しいルールです。
食品ロス解消につながるウェブ通販を利用する
スイーツや調味料など様々な理由で行き場を失った、ちょっといい食品をお得にゲットできる「ロスゼロ」や、廃棄になりそうなパンを「ロスパン」と名付けてまとめて売ってくれる、パンのお取り寄せサイト「rebake」のサービスなど、おいしくて、お得で、食品ロス問題の解決につながるウェブ通販が増えています。ぜひ利用してみてください!
食品ロス解消につながるアプリを利用する
欧州では今、営業時間内に売り切るのが難しい食事やパン、お惣菜などを店舗からお得に帰るアプリ「TOO GOOD TO GO」が人気です。日本でも同様のサービスとして「TABETE」という無料アプリが広まっており、東京、大阪、福岡などの都市部でさかんにやりとりされています。
外食での工夫
外食の時は食べられる分を注文
空腹でお店に入ると一気にたくさん頼んでしまいがちですが、注文前に深呼吸して、食べきれる量だけ注文するようにしましょう。こまめに注文するのも良い方法です。ごはんを少なく注文するのも有効。お店によっては小盛り割引もありますよ。
食べきりタイムを作ろう
宴会やパーティーの時は、ついつい話すことに夢中になり、気づいた時には食事がほとんど食べられていない、という事態になってしまうことも。これを防ぐために、あらかじめ食べることに集中する食べきりタイムを作ってみましょう。消費者庁の冊子では、最初の30分間を味わいタイム、お開き前の10分間を食べきりタイムにしよう、という提案が書かれています。お酒を飲む前に食べておくと悪酔いを防げるという効果もあります!
宴会やパーティーには容器持参で参加!
どんなに食べきることを意識しても、食べきれない場面もあります。そこで、食べ残しを無駄にしないために、宴会やパーティーにはタッパーなどの容器を持参しましょう。お店の方にお願いして使い捨ての持ち帰り容器をいただくことも可能ですが、自分で容器を持ってくればごみも出ないうえ、しっかり密閉できるものを選べばカレーや汁物を安心して持ち帰ることができます。
家での工夫
サルベージ・パーティーを実行
冷蔵庫やパントリーがいっぱいになってきた、と感じたら、買い物に行くのを控えて、ある食材で工夫して楽しく食べきるサルベージ・パーティー(食材おそうじ祭り)をやりましょう。いろんなレシピを自由に考えて作るのが醍醐味ですが、特に挑戦しやすいのはカレー。冬なら鍋もおすすめです。新しい組み合わせに驚き、楽しくおいしい時間が過ごせますよ!
ローリングストック
ローリングストックとは、定期的に非常食を消費し、食べた分だけ買い足して常に新しい非常食を備蓄する方法です。いざという時に非常食がすぐに用意できるので防災の観点から有効な方法ですが「いざ食べようとしたら賞味期限が過ぎていた」という事態も防げるので、食品ロス対策にもなります。
むだなし調理を実行!
これまで捨てていた野菜の切れ端を、おいしくいただきましょう!大根の葉っぱをいためてふりかけにしたり、茄子のへたを揚げて食べたり、キノコのいしづきを焼いたりと、レシピは無限大です!
食べ物を贈る時も工夫を
誰かに食べ物を送る時は、その人が好きな食べ物を、食べきれそうな量だけ送るようにしましょう!賞味期限への気遣いも忘れずに。一人暮らしの人にみかん2箱をいきなり送る、といったプレゼントの仕方はNGです。
コンポストに挑戦してみる
コンポストとは、微生物などの生き物の力を借りて枯れ葉や生ごみを分解、発酵させて堆肥を作ることです。いろんな方法があるので、ライフスタイルに合いそうな方法を選んでやってみると意外と楽に続けられます。プランターに土を入れるだけという超簡単な方法もあります。生ごみがなくなるので、ごみ収集日に出すごみ袋が軽くて快適ですよ!
【参照ページ】農林水産省「食品ロスの現状を知る」
【関連ページ】食品ロス削減!余剰品・訳あり品をおトクに購入できて社会貢献もできるサイト8選
【関連ページ】2022年はゼロウェイスト生活に挑戦!ごみを減らすためにできる10のこと
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曽我 美穂
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