年末年始は“サルベージ・パーティー”で家庭の食品ロスを楽しく解決しよう

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まもなくやってくる年末年始。家族や友人と一緒に食事をする機会も増える時期ですよね。おしゃべりに花が咲き、楽しい時間が過ごせる一方で、せっかくの料理を食べ残してしまうことは多いもの。これらはもったいないだけではなく、食品ロス問題として環境にも悪影響を与えてしまいます。そこで提案したいのが、食品ロスを楽しく解決へと導く「サルベージ・パーティー」です。

サルベージ・パーティーとは?

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サルベージ・パーティーとは、持て余している食材を持ち寄り、自由な組み合わせで新たな料理に変身させる取り組みのことです。「一般社団法人フードサルベージ」が提案している新しいパーティーのスタイルで、すでに国内各地で開催されています。通称「サルパ」とも呼ばれ、親しまれています。

たくさんもらって使い切れない野菜や棚の奥に眠っている缶詰などの加工品、お土産でもらったものの使い方が分からない外国の調味料など、なんでもOK。食品ロスを減らせることはもちろん、これまで知らなかった食材の活用方法を知る機会にもなります。

ただし、個人や企業、団体問わずにビジネスや営利目的で開催する場合には事前申請が必要となるので、ご注意ください。

サルベージパーティーを開催しよう!準備のポイント

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シェフを招いて本格的に開かれることも多いサルベージ・パーティーですが、もちろん家族や友人と一緒に開催してもかまいません。まずは身構えず、気軽な気持ちでやってみませんか。サルベージパーティーの準備のポイントをチェックしておきましょう。

ルールは?

使い切れなかったり、使い方が分からなかったりして家に眠っている食材を新たに変身させることが基本のルールです。みんなが持ってきた食材を集めて、ワイワイ話をしながらどのような料理を作れるのかを考え、実際に調理をします。できた料理はみんなで食べ、感想を言い合うと、次のアイデアにもつながります。余った料理は持参した保存容器に入れて持ち帰るようにしましょう。

場所はどうする?

少人数で行う場合は家庭のキッチンで十分です。人数が多いのであれば、公民館のキッチンや街のレンタルキッチンを借りたほうが使い勝手はよいでしょう。食材を持ち寄り、レシピを考えて試食まで行うので、半日ほど借りておくと時間にゆとりを持てます。

注意することは?

食品を取り扱うサルベージ・パーティーでは、特に衛生面に注意する必要があります。食中毒などの発生を防ぐためにも、食材を持ち寄る際には、以下のものはNGであることを伝えておきましょう。

  • 消費期限や賞味期限を過ぎているもの
  • 個人で手作りした食品
  • 開封した加工品
  • 適切に保管されていなかった食品

あわせて、アレルギーを持つ方がいないかをあらかじめ確認しておくと安心です。また、集まりにくい肉や魚などの生鮮食品や基本的な調味料は前もって用意しておくことをおすすめします。

サルベージ・パーティーは“レシピにとらわれず”楽しむ

飾り切り

サルベージ・パーティーでは、自由な発想で料理を楽しみます。しかし、料理に慣れている人ほどレシピのレールから外れて考えるのが難しいことも。そのようなときには以下のヒントを頼りにトライしてみましょう!

食材の切り方や形を変えてみる

食材の切り方や形を変えたりすることで、食感や見た目が変わり、新たな使い方を見つけやすくなります。たとえばゆでうどんは潰すことで、お焼きやお好み焼き風に。こねて丸めればお団子にも変身します。また、人参や大根はピーラーで薄く剥けば、麺のように使えることも。カットした形からメニューを考えるのも楽しいかもしれませんね。

野菜は部位ごとの特徴を生かしてみる

食べにくく、残してしまいやすい部位も、特徴を生かせばうまく活用できます。たとえば固くて食べにくいキャベツの芯は細かく刻んで肉団子や餃子のタネに入れると、シャキシャキした食感を生かせます。部位の特徴を知って、ぴったりな調理法を見つけてみましょう。

サルベージ・パーティーを通して食品ロスを「自分ごと」に!

サルベージ・パーティーの目的は、一人ひとりが食品ロスについて考えるきっかけをつくることです。食品ロスを「自分ごと」として捉えられるようになると、たとえばスーパーの見切り品やこれまでは捨てていた野菜の部分を使って作れるものはないかを考えるといった行動につながります。

また、持ち寄った食材を通して「なぜ余ってしまったのか」と理由を考えると、無駄なく買い物できるヒントになります。たとえば、「安い」という理由だけで買ってしまった大容量パックの食材や、衝動買いしてしまった未使用の調味料などは、家庭で食品ロスが生まれる原因を見つける機会になるはずです。

年末年始はサルベージ・パーティーにトライ!

家庭で持て余している食材を持ち寄り、それらを組み合わせて新しいおいしさを見つけるサルベージ・パーティー。大がかりに行うのは難しくても、家族で自宅の冷蔵庫や棚に残っている食材だけで料理を作ってみるなど、“おうちサルベージ・パーティー”を定期的に開催するのもおすすめですよ。

【参照】一般社団法人フードサルベージ サルベージ・パーティー

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。