自宅で出るごみを減らし、ゼロウェイストに近い状態に【南米エクアドル・ゼロウェイスト便り】

鶏

当連載では南米エクアドル在住の和田彩子さんに、現地の暮らしで見つけたゼロウェイストを綴っていただきます。遠い国の話ですが、私たちが幸せに暮らすためのヒントがあるはず。今回は、自宅のごみの行方とゼロウェイストに近づけるための工夫のあれこれをお伝えします。

和田彩子さんのプロフィール

和田彩子さんナマケモノ倶楽部および株式会社ウィンドファームのエクアドルスタッフ。1999年にエクアドルをめぐるエコツアーに参加し、現地の自然とそれを守ろうとしている人々に感銘を受け2002年より長期滞在中。エクアドルでの環境保全やフェアトレードの取り組みを伝える傍ら、家族で「有機農園クリキンディ」を営みながら、手作りの暮らしを模索中。三児の母。

生活の中でも、いろいろな工夫を実践!

ベジブロス
野菜の切れ端は、ベジブロス作りに活用しています。野菜のうまみが出るので、スープなど様々な料理に活用できますよ。

スプレー
掃除道具も、家にあるものを活用。こちらは自家製除菌スプレー。水の中にレモンの皮とローズマリーを入れてみました。でも、そもそも「何でもかんでも除菌しなければ」と思っていないので、結局あまり使わなかったです。

みかんの皮
我が家で採れたみかんの皮は、乾燥させて陳皮にして、お風呂や七味唐辛子、お菓子作りの材料として活用しています。

ごみは分別して、活用!

ごみ分別
我が家では、ごみを細かく分別しています。この写真は左からペットボトル、プラスチックごみ、紙、鉄屑の入れ物です。奥にある缶はガラス用、その後ろは見えないですが、電球と乾電池用にしています。電球と乾電池は電気会社が回収してくれます。

実は自治体のごみ収集はほぼ分別していないのですが、こうやって分けておけば、何かに使えるかも、と思ってやっています。実際、ここに入れておいたガラスのボトルを、必要に応じて容器として活用したりしています。

キッチンから出る生ごみもフル活用!

牛舎から出てきた牛さんとお馬さんたち。朝日を浴びて気持ちよさそうな様子です。

牛舎から出てきた牛さんとお馬さんたち。朝日を浴びて気持ちよさそうな様子です。

鶏

畑で収穫し、食べられないもの(かたい外葉や茎など)は、飼っている牛さんのごはんにしています。キッチンから出る生ごみもフル活用。葉もの野菜、果物の皮など柔らかいものは鶏さんの餌に、コーヒーかすや柑橘類の皮など鶏さんが食べないものは、バケツみみずコンポストや、牛糞と混ぜるコンポストに使っています。コーヒーかすは猫のトイレに使っています。さらに、紙のゴミも活用。暖炉の焚き付け用にしています。また、雨水は溜めて、灌漑に使ったり家畜の飲み水にしています。

みみずコンポストも実践!

みみずコンポスト

みみずコンポスト
それでも出た生ごみは、この「バケツみみずコンポスト」に入れて、肥料と液肥にしています。

上のバケツと下のバケツの間は網になっています。上の段に土とみみずと生ごみが入り、余分な水分は下のバケツに落ち、これが液肥として使えます。下のバケツに取り付けた蛇口から、液肥を出せます。

これからも、いろいろな工夫を実践しながらごみを減らしていきたいです。

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曽我 美穂

曽我 美穂(そが みほ)。2008年にエコライター・エディター・翻訳者として独立。雑誌やウェブサイトで編集、撮影、執筆、翻訳などをおこなっている。主なテーマはエコな暮らしやSDGs、環境問題。私生活では2009年生まれの娘と2012年生まれの息子の二児の母でもある。現在、富山県在住。個人サイト:https://sogamiho.mystrikingly.com/