家庭菜園士が教える、コーヒーかすを再利用したぼかし肥料の作り方

コーヒー

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焙煎やドリップでコーヒーを楽しんだあと、残ったかすをそのまま捨てていませんか。

コーヒーかすは、もう一手間かけると優秀なぼかし肥料になります。園芸や家庭菜園を楽しむ方には、特におすすめです。作り方は、家庭菜園士が順にご紹介します。

コーヒーかすはそのままでも、天然の消臭剤として使えます。肥料にすれば、暮らしの中に小さな循環が生まれます。ぜひ実践してみてください。

コーヒーかすを再利用したぼかし肥料とは

コーヒーかすと米ぬか、もしくはおから、ホームセンターやオンラインで購入できる「油かす」などと混ぜて発酵させて作るのが「ぼかし肥料」です。

コーヒーかすは多孔質で粒径という特徴をもちます。そのため、水分吸収、成分吸収、臭いの吸収が得意です。コーヒーかす自体の栄養はさほどありませんから、ひと手間加えてぼかし肥料にするのがおすすめです。

コーヒーかすを使ったぼかし肥料づくりの方法はいろいろありますが、今回は悪臭の心配がない方法を紹介します。

コーヒーかすを再利用したぼかし肥料の作り方・使い方

【準備するもの】
・コーヒーかす
・腐葉土
・バケツ(フタがついているもの、もしくは通気性のよいネット、使い古したTシャツなど。虫よけ対策できるものを。)
・米ぬか(もしくはおからなど)

(早く発酵させたい場合には、油かすの投入がおすすめです。手で一つかみ程度混ぜるといいでしょう。)

    国産で放射能検査済みの腐葉土を選べば、家庭菜園にも安心して使えます。

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【つくり方】
1,バケツに腐葉土と米ぬかを入れ、コーヒーかすをよく混ぜる。(コーヒーかすの水分量が多いようでしたら、少し干すか、もしくは乾いた腐葉土とよく混ぜるとよいでしょう。)
2,酸素を取り込むために、一日一回程度かき混ぜる。(白いカビのようなものが出てくることがありますが発酵が進んでいるので問題ありません。よくかき混ぜてください。)
3,ゆっくり分解・発酵されるため、1ヶ月~3ヶ月程度かけてじっくり堆肥化させる。(直射日光に当てないようにしましょう。)

バケツが一杯になったら

一日一回かき混ぜながら完熟を待つ、もしくは通気性のよい袋に入れ替えるなどの方法がおすすめです。プランターなどに移し替えてもOKですが、直射日光に当てないように注意しましょう。直射日光が苦手な微生物がいるため、強い日差しで死んでしまう、もしくは分解・発酵の活動を止めてしまうことがあります。

夏場なら1ヶ月程度で完成します。「甘い匂いがしたら使用OK」という説もあるのですが、専門書と実体験からすると、甘い匂いのあと、味噌や醤油、発酵食品の匂いになったら完成です。もしくは香ばしい匂いと感じたらOKです。冬場は2ヶ月~3ヶ月程度かかります。

コーヒーかすを再利用したぼかし肥料の使い方

コーヒーかすのぼかし肥料は、有機肥料として栄養分を含んでいますので、家庭菜園や園芸で使用する土に混ぜて一週間程度寝かしてから使うとよいでしょう。長く効く肥料として有効ですよ。

コーヒーかす肥料作りに失敗しないポイント

コーヒーかす

雨に濡れて水分量が過剰になると失敗しますので、容器を置く場所に気を付けてください。

水分バランスが大切

コーヒーかすぼかし肥料を作るのに大切なのは、水分バランスです。コーヒーかすの水分量が多い場合(含水量60%が適当ですが、手で握ると水分が滴るようでしたら60%以上です。)には、腐葉土や米ぬかの量を増やして、60%以上になっている水分量を少し減らすことをおすすめします。

水分バランスがよいようでしたら、コーヒーかすと米ぬか、腐葉土を同じ割合まで混ぜてもよいでしょう。厳守の分量は決まっていませんので、まずはスタートしてみることです。毎日覗きながら、米ぬかや腐葉土の分量を調整してみましょう。

コーヒーかすをそのまま撒くとどうなる?

コーヒーかすを発酵させずそのまま利用すると種子の発芽抑制効果が発揮されます。そのまま撒くと雑草を抑制する効果がありますが、逆に野菜の種子の発芽も阻止してしまうため、使い方には注意が必要です。

腐葉土と混ぜて分解・発酵させれば、土壌改良のための優秀な堆肥にもなります。

カビが生えたら?

カビ(糸状菌)は発酵・分解がうまく進んでいるときにも発生します。
・匂いがきつい
・カラフルなカビが大量に出ている
などの場合でない限り、問題ありません。カビ(糸状菌)をそのままかき混ぜてください。

観葉植物に使える?

発酵・分解・完熟したぼかし肥料であれば使用できます。未熟で完成していないぼかし肥料を使うと、植物の根を傷めることもありますから注意してください。

コーヒーかすを発酵・分解させないまま使用することをすすめる説もありますが、今回の記事では、植物にとっての有害物質を分解する方法をご紹介しました。美味しいコーヒーを飲んだあとにはぜひ、地球にやさしいぼかし肥料作りを楽しんでみてください。

【Life Hugger編集後記】コーヒーかすから広がる心地よい循環

毎日飲むコーヒーのかすを肥料に変え、その土で野菜やハーブを育てる。小さな循環ですが、ごみが減るだけではありません。日々の暮らしに、ちょっとした豊かさも運んでくれます。

とはいえ、丁寧な暮らしは続けてこそ心地よいものです。無理なく長く続けるには、身の回りの仕組みを少しずつ整えていくことが大切です。

1. 育てた野菜を活かしきる、食材の選び方

農薬に配慮した有機野菜や、必要な分だけ届くミールキットを取り入れると、キッチンから出る食品ごみも減らしやすくなります。

▶︎ オーガニック野菜からミールキットまで。サステナブルな「食材宅配サービス」おすすめ5選

2. 丁寧な料理に寄り添う、一生モノの道具

安心できる食材を選んでも、数年で買い替える前提の道具ばかりでは、少しもったいなく感じることがあります。

有害物質(PFAS)を使わず、長く愛用できるフライパンは、その選択肢の一つです。土を育てるように道具を大切にする暮らしとも、よくなじみます。

▶︎ 長く使える、PFAS・PFOAフリーのフライパン7選|鉄・鋳鉄・ホーロー・セラミック

3. 土をいじる時間を、無理なくつくる

ぼかし肥料づくりには、切り返しや水分のチェックなど、小さな手入れを続ける時間が欠かせません。忙しい毎日の中で、その時間をどうつくるか悩む方もいるのではないでしょうか。

水回りの掃除など負担の大きい家事を、家事代行に任せるのもひとつの方法です。環境に配慮した洗剤を使うサービスを選べば、暮らし全体の心地よさも整えやすくなります。

▶︎ 丁寧な暮らしの「時間」を作る。環境配慮型の家事代行サービス活用術

美味しいコーヒーを飲んだあと、そのかすを土に還し、次の暮らしにつなげていく。そんな小さな循環を楽しみながら、自分に合った心地よいエコな暮らしを育てていけるといいですね。

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※2026年10月に、Life Hugger編集部が本文を更新しました。

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七尾有美(七尾びび)

家庭菜園士。日本園芸協会会員。ファームドゥ、マイファーム(生ごみコンポストや雑草たい肥で栽培をする循環型農園)で農園アドバイザーを務めた経歴を持つ。家庭菜園雑誌『やさい畑』(家の光協会)での執筆や、TBS『THE TIME.』『ひるおび』内の「100円菜園」コーナーの監修などを手掛ける。マイナビ農業、となりのカインズさん、GreenSnap、食べチョク&more、YOKKAなどでも執筆・監修に携わる。