ランドセルの処分方法、何ごみかと寄付・リメイク・譲る5つの手放し方

芝生の上に置かれた茶色・黒・ラベンダー色のランドセル

「6年間毎日背負ったランドセルを、そのままごみに出すのはしのびない」「卒業してもう半年以上、クローゼットの奥にしまったまま」。片付けたい気持ちと、思い出を大事にしたい気持ちのあいだで、手が止まっていませんか?

ランドセルの手放し方は、ごみに出す・譲る・寄付する・リメイクする・一部を残して手放す、の5つです。すぐに片付けたいなら、中身と名札を外して自治体の分け方どおりに出すのがいちばん早い方法です。状態がよければ譲るか寄付、形を変えて手元に残したいならメーカーのリメイクが向いています。

この記事では、何ごみになるかの調べ方と金具の分け方、寄付の費用と受け付けの条件、リメイクの料金と製作期間、送り出す前に気をつけたい点を順に紹介します。

1. ランドセルの手放し方は5つ

手放し方によって、かかるお金と時間、ランドセルの行き先が大きく変わります。下の表で、ご家庭の事情に合うものの見当をつけてみてください。

手放し方 価格(税込・時点) 特徴 おすすめな人
自治体のごみに出す 自治体の分け方による(粗大ごみなら手数料がかかる) 分別表を引いて収集日に出すだけ。金具を外す手間がかかることも すぐに片付けたい人、傷みが大きいランドセル
きょうだい・知人に譲る — 相手探しと手入れが必要。顔の見える相手に使ってもらえる 下のきょうだいや、身近に入学を控えた子どもがいる人
海外へ寄付する(ジョイセフ) 1個につき2,500円の寄付+倉庫までの送料(2026年10月時点) アフガニスタンの子どもへ届ける取り組み。2026年10月時点は輸送・回収を一時停止中 状態のよいランドセルを、学ぶ子どもの役に立てたい人
ミニランドセル・小物にリメイク フィットちゃんランドセルは14,300円・19,800円(税込)+送料(2026年10月時点) 受付期間に申し込み、仕上がりまで半年〜8か月ほど 形を変えて、思い出を手元に残したい人
一部を残して手放す — 写真を撮り、名札やお守りだけを取っておく 思い出は残したいけれど、物は減らしたい人

寄付とリメイクの金額は、ジョイセフとフィットちゃんランドセルの公式サイトの2026年10月時点の情報です。それ以外の行は、一般的な傾向をまとめたものです。

2. 自治体のごみに出す:何ごみかの調べ方と分け方

ランドセルは、表面の本革(牛革など)や人工皮革、形を保つための芯材、金属の留め具や背カン(肩ベルトの付け根の金具)、プラスチックの部品などが組み合わさってできています。そのため、可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみのどれになるかは自治体によって違い、金具を外せば可燃ごみとして出せる自治体もあれば、まるごと粗大ごみとして扱う自治体もあります。

2-1. 必要な道具と手順

用意するものは、ごみ袋と、金具を外す場合のペンチ・はさみ・ドライバーです。かかる時間は、収集日や粗大ごみの申し込み日によって変わります。

  1. ランドセルを空にして、名札・時間割・お守り・防犯ブザー・ランドセルカバーを外す
  2. 自治体のごみ分別表や分別アプリで「ランドセル」または「かばん」の項目を引く
  3. 金具を外すよう書かれていれば、ペンチなどで外して金属ごみ・不燃ごみに分ける
  4. 粗大ごみの扱いなら、自治体の受付で申し込み、処理券を貼って指定日に出す

防犯ブザーやGPS端末のように電池が入っているものは、ランドセル本体とは分けて、自治体の電池・小型家電のルールで出します。革は厚く、金具はしっかり縫い付けられているので、外すときは手を切らないよう軍手をしておくと安心です。

3. きょうだい・知人に譲る

下のきょうだいや親戚、近所の知人に入学を控えた子どもがいれば、譲るのがもっとも身近な循環の形です。顔の見える相手に使ってもらえるので、6年分の思い出ごと送り出しやすい方法でもあります。

3-1. 譲る前の状態チェックと手入れ

  • 留め具がスムーズに開け閉めできるか
  • 肩ベルトの付け根や背カンにぐらつき・ほつれがないか
  • 底の角やかぶせ(ふた)の縁が大きくすり切れていないか
  • 表面にひび割れやべたつきがないか

手入れは、乾いたやわらかい布でほこりを払い、中を空にして風通しのよい日陰で干す程度で十分です。名前の刺しゅうや油性ペンの記名は消せないことが多いので、そのまま渡す場合は先に相手に伝えておくと、受け取る側も判断しやすくなります。

身近に相手がいない場合は、地域の譲り合いの掲示板やフリマアプリという手もあります。その場合は、名札や時間割など、名前や学校が分かるものを必ず外してから出品します。

4. 海外へ寄付する:ジョイセフ「思い出のランドセルギフト」

ジョイセフの「思い出のランドセルギフト」は、使い終わったランドセルをアフガニスタンの子どもたちに届ける取り組みです。2004年の開始以来、およそ27万個のランドセルが現地に届けられました(同団体調べ)。

2026年10月時点では、中東情勢の急速な緊迫化を受けて、ランドセルの輸送・回収を一時停止しています。寄付を考えている場合は、受付が再開するまで、ランドセルを風通しのよい場所で保管しておきます。

4-1. 費用

  • 海外への輸送費として、ランドセル1個につき2,500円の寄付が必要です(2026年10月時点)。必要な枚数の書き損じはがきを送って、輸送経費にあてることもできます
  • 指定倉庫までの送料は寄付する人の負担です
  • 一度振り込んだ寄付金は返金されません

4-2. 受け付けの条件

  • 色や使った年数は問いません。寄せ書きや名前が書かれていても贈れます
  • 破損や劣化が著しいもの、豚革製のものは現地に届けられません
  • お守りと防犯ブザーは外します
  • 新品・未使用の学用品に限り、ランドセルに入れて贈れます。特にニーズがあるのは鉛筆・ノート・消しゴム・鉛筆削り(電動は不可)・下敷きです
  • 刃物類・おもちゃ・楽器・液体のり・補充が必要なもの・衣類・バッグ類などは入れられません

4-3. 贈り方の流れ

  1. 贈るランドセルの状態を確かめ、中身を整える
  2. 寄付フォーム・銀行振込・郵便振替、または書き損じはがきで海外輸送経費を納める
  3. ランドセルを紙袋やビニール袋などで包み、宅配便などで指定倉庫へ送る(入金と同時に送ってよい)

送り先はジョイセフの事務所ではなく、東京都大田区の物流営業所内にある指定倉庫です。安全のため倉庫への直接の持ち込みは受け付けておらず、配送業者を使って送ります。宅配伝票に送り先の電話番号を書く必要はありません。ジョイセフの取り組みには、パートナー企業・団体の店舗での回収もあります。

5. ミニランドセル・小物にリメイクする

ランドセルを手のひらサイズのミニランドセルや、ペンケース・財布などの小物に仕立て直してもらう方法です。毎日使う物や飾れる物に形を変えるので、収納場所をとらずに思い出を残せます。どちらの工房も、1つのランドセルから作れるリメイク製品は1つまでです。

5-1. フィットちゃんランドセル

フィットちゃんランドセルのリメイクは、フィットちゃんのショールーム・出張展示会・公式オンラインショップでランドセルを購入した人が対象です。

リメイク製品 価格(税込・時点) 内容
選べるリメイク小物セット 14,300円(2026年10月時点) ペンケース+小物、フォトフレーム+小物の2点セット、または小物3点セットから1つ
ミニランドセル 19,800円(2026年10月時点) 外寸180mm×137mm×115mm。デザインの要望は受け付けていない

料金はフィットちゃんランドセル公式サイトの2026年10月時点の情報です。

  • 注文すると発送キットがメール便で届き、同封のヤマト運輸の送り状に書かれたお届け指定日の2日前までにランドセルを送ります。送料は利用者の負担です
  • 製作期間は平均8か月です
  • サブポケットの内側に「3」の数字が書かれたタグが無いもの、表面にひび割れ・べたつき・腐食があるものはリメイクできません。リメイクできないと判断された場合や他社のランドセルを送った場合は、送料1,500円(利用者負担)で返送されます
  • ランドセルを送ったあとの、利用者の都合によるキャンセルや要望の変更は受け付けていません。リメイクで使わなかったパーツは原則返却されません

2026年度の受付はすでに終了していて、次回の受付は12月中旬以降の予定です(2026年10月時点)。

5-2. 黒川鞄工房

富山の黒川鞄工房では、小学校を卒業したあとのランドセルを、セミオーダーでリメイクしています。リメイク製品は、ミニランドセルとミニミニランドセルのセット、ペンケース、L型財布です。

  • 受付は年4回で、2026年度の第4回は2026年12月16日〜2027年1月6日の予定です。予定数量に達すると、受付期間中でも注文できなくなります
  • 注文後、ランドセルを工房の送付先へ送ります。送料は利用者の負担で、富山本店に直接持ち込むこともできます
  • 送り状には、リメイクの注文番号、「リメイク希望」の文字、リメイク内容(ミニランドセル、ペンケースなど)を書きます
  • 時間割・名札・お守り・ランドセルカバーは外して、手元で保管します
  • 仕上がりまでは通常6か月ほどで、工房が混んでいるときは遅れることがあります。余った素材は返却されません
  • 縫い糸は現在のランドセルシリーズの色に合わせるため、使っていたランドセルと色が違う場合があります

リメイクは、受付期間が限られ、仕上がりまで半年以上かかります。卒業してすぐに申し込めるとは限らないので、受付が始まるまではランドセルを中身を空にした状態で、湿気の少ない場所に置いておくと、状態を保ちやすくなります。

6. 写真や一部を残してから手放す

物としてのランドセルは手放しても、思い出は別の形で残せます。費用がほとんどかからず、どの手放し方とも組み合わせられる方法です。

  • 最後にもう一度ランドセルを背負った姿を写真に撮る
  • ランドセル単体を正面・横・内側から撮っておく(名前の書かれた内側や、傷も含めて)
  • 名札・お守り・キーホルダーなど小さなものだけを、思い出の箱に入れる

手放し方を決めるときは、お子さんと一緒に写真を見ながら話すと、本人の気持ちも確かめられます。譲る・寄付するなら行き先を、リメイクならどの製品にするかを、一緒に選んでみてください。

7. ランドセルを送り出す前に気をつけたい5つのこと

7-1. 中の忘れ物を空にする

GPS端末や家の鍵を入れたまま寄付に送ってしまう例が増えていて、ジョイセフでは倉庫へ発送したあとの忘れ物の確認・返却の依頼を受け付けていません。サブポケットや内側の小さなポケットまで開けて、空になっているかを見てから送ります。

7-2. 名前と学校が分かるものを外す

ごみに出すときや、知らない相手に譲るときは、名札や時間割など、名前や学校が分かるものを外しておきます。ジョイセフへの寄付は寄せ書きや名前があっても贈れますが、黒川鞄工房のリメイクでは、時間割・名札・お守り・ランドセルカバーを外して手元で保管するよう求めています。

7-3. 素材と傷み具合を見ておく

豚革製や、破損・劣化が著しいランドセルはジョイセフの寄付では現地に届けられず、選別後に廃棄され、ランドセルの返却も輸送経費の返金もありません。フィットちゃんランドセルのリメイクも、ひび割れ・べたつき・腐食があると受け付けていません。傷みが大きい場合は、写真や一部を残したうえで、自治体のごみに出すほうが確実です。

7-4. 受付期間と仕上がりまでの時間を見込む

寄付は2026年10月時点で受付を一時停止中、リメイクは年に決まった期間だけの受付です。リメイクは仕上がりまでフィットちゃんランドセルで平均8か月、黒川鞄工房で通常6か月ほどかかるため、卒業の記念品として渡したい時期がある場合は、そこから逆算して申し込み時期を決めます。

7-5. 送ったあとに戻らない費用がある

寄付金は振り込んだあとに返金されず、リメイクはランドセルを送ったあとの自己都合のキャンセルができません。フィットちゃんランドセルでリメイクできないと判断された場合は、返送料1,500円がかかります。送る前に、家族の中で手放し方が決まっているかを話しておくと、あとで迷わずにすみます。

8. 子ども服もまとめて見直すなら、宅配買取という選択肢

卒業や進学の節目は、ランドセルだけでなく、サイズアウトした子ども服を見直すきっかけにもなります。子ども服は、自宅で箱に詰めて送り、査定してもらう宅配買取を使うと、店に持ち込む時間をかけずに次の持ち主へつなげられます。週末を片付けだけで終わらせず、家族で過ごす時間を残したい家庭に向いた方法です。

エコな暮らしを無理なく続けるために(次のステップ)

8-1. 小さくなった子ども服を、次の持ち主へ

子ども服の宅配買取の選び方や、買取が成立しやすい服の条件は、子ども服のリユース・宅配買取の記事にまとめています。ランドセルと同じ時期に、クローゼットの中も一緒に整えておくと、次の季節の準備がぐっと楽になります。

8-2. これから買う服は、回収・リサイクルまで見て選ぶ

手放すときのことを、買うときから考えておくのもひとつの方法です。古着の回収やリサイクルに取り組むアパレルブランドの選び方は、服のリサイクルに取り組むブランドの選び方で紹介しています。

ランドセルは、ごみに出す・譲る・寄付する・リメイクする・一部を残して手放す、の5つから選べます。すぐに片付けたいなら自治体の分け方どおりに、状態がよければ譲るか寄付、形を変えて残したいならリメイクが向いています。寄付は2026年10月時点で受付を一時停止中、リメイクは受付期間が限られているので、時期も合わせて考えるのがポイントです。

次の一歩として、まずはランドセルを空にして、名札・お守り・防犯ブザーを外し、写真を1枚撮ってみてください。そのうえで、お子さんと一緒に行き先を決めれば、6年分の思い出を気持ちよく次へつなげられます。あなたの家のランドセルは、どの形で送り出しますか?

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Life Hugger 編集部

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