自然派ラグジュアリーリゾートのパイオニアとして知られるホテル「シックスセンシズ」が、京都に新しくオープンしました。シックスセンシズは、地域コミュニティとの共生やサステナビリティへの徹底したコミットメントで、世界をリードするホテルブランドです。
今回は、そんな「シックスセンシズ京都」のサステナブルな取り組みについて紹介します。
日本初上陸!シックスセンシズ京都開業
シックスセンシズ京都は、東山の歴史を象徴する平安時代からインスピレーションを受けています。木や石などの自然素材をふんだんに使用した空間は、市内にいることを忘れそうになる心地よさです。開業セレモニーには京都市長や副知事をはじめ、シックスセンシズCEOのニール・ジェイコブズ氏や、シックスセンシズ京都の総支配人ニコラス・ブラック氏などを迎え、鏡開きが行われました。
細部にまで息づくサステナビリティ
シックスセンシズ京都では、持続可能性や自然への敬意を重んじる日本の伝統が随所に取り入れられています。さらに、建物が環境に配慮していることを評価する国際的な認証制度「LEED認証」においてはシルバーを取得しています。また、シックスセンシズ京都では、徹底したごみの管理が行われています。毎日ごみの計測を行い、どの部署からどれくらいのごみが出たかを集計し、月間レポートを作成しています。そこから改善策を模索しています。
プラスチックフリーを実現した客室
シックスセンシズ京都には、全81室の客室があります。特筆すべきは、どの部屋にも「使い捨てプラスチック」がないことです。ペットボトルの水やアメニティなど、通常は使い捨てプラスチックで提供されるアイテムも、天然素材や再利用可能なものに置き換えられています。 またシーツにはオーガニックリネン、インテリアには木の廃材も活用されています。天然素材を選び、資源を大切に使う精神が隅々まで感じられます。二十四節季に合わせた、持続可能な食を楽しむ
日本古来の暦、二十四節季に基づいた「オールデイダイニングSekki」では、持続可能な食を楽しむことができます。輸送にかかるCO2削減のため、食材は160キロ圏内で採れたものをメインに使用しています。また、環境に配慮した取り組みに賛同し、プラスチックごみ削減に対応してくれる仕入れ先から購入しているところもポイントです。
さらに野菜を注文するのではなく、伏見で7代続く「ヤマダファーム」や「田中農園」から旬の野菜が届くシステムになっています。シェフは、届けられた野菜やアニマルウェルフェアに配慮されたお肉、毎朝届けられる近海で採れた鮮魚などからメニューを考えます。
さらに、なるべく食材は丸ごと使い切るようにし、余った牛乳はカッテージチーズなどに加工して再利用するなど、キッチンでもなるべくごみを出さないように取り組んでいます。それでも出てしまう食品ロスはコンポストで堆肥化し、その堆肥を使って野菜を育てるという循環を実現しています。
ワークショップで、サステナブルな体験を
宿泊者は、ホテルで開催されるワークショップに参加できます。キッチンから出たフルーツの皮を利用して、石鹸やフェイスマスク、スクラブといったボディケア製品を手作りするなど、日常の暮らしで出る廃棄物をアップサイクルする方法を、実際に体験できます。 また、季節のハーブを調合してバスオイルやフェイスマスクなどを手作りするワークショップも開催されています。使用する植物は、敷地内で栽培するものをはじめ、京都や近郊で採れたもの。小豆や米ぬかといった日本古来の原料を使うのも面白いですね。さらに、地元の職人やアーティストを招いたワークショップを開催し、地元の文化を守ることにも取り組んでいます。これらの活動はサステナブルツーリズムの考え方を具体的に示しており、地域にとってポジティブな循環を生み出しています。
編集後記
京都に新しくオープンした自然派ラグジュアリーリゾート「シックスセンシズ京都」を取材しました。現在、レストランは宿泊しなくても利用できるので、ぜひシックスセンシズのエッセンスに触れてみてください。
そしてできれば、その場にいるスタッフさんと一言二言、言葉を交わしてみてください。シックスセンシズに共通する考え方やマインドから、きっと何かが得られるはずです。
【参照サイト】Hotel in Higashiyama, Downtown Kyoto | Six Senses
mia
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