川崎市が哺乳器回収の実証実験を開始、哺乳器関連企業6社と連携!

神奈川県川崎市は、ピジョン株式会社などの哺乳器ブランドオーナー6社と連携し、家庭で使わなくなった哺乳器を回収し、資源リサイクルする実証実験を開始した。市内7カ所の区役所に哺乳器の回収ボックスを設置し、2025年2月末までの約半年間実施する。

哺乳器の容器には、大きく耐熱ガラス製とプラスチック製の2種類がある。耐熱ガラス製の哺乳器は特殊なガラスを使用しているため、一般的には資源ごみではなく、不燃ごみとして扱われている。また、プラスチック製の哺乳器に関してもプラスチックを素材別に回収する仕組みがないため、リサイクルが進んでいないのが現状だ。

そんななかで今回の実証実験は、川崎市が行うプラスチック資源循環に向けての取り組み「かわさきプラスチック循環プロジェクト」の一環として実施される。川崎市、アドバイザー企業(アミタ株式会社)、リサイクラー企業(株式会社パンテック)、そして哺乳器のブランドオーナー6社(コンビ株式会社、ジェクス株式会社、株式会社ズーム・ティー、株式会社ダッドウェイ、ピジョン株式会社、雪印ビーンスターク株式会社 ※50音順)が企業の垣根を越えて協働し、哺乳器回収リサイクルのスキーム構築を目指す。

哺乳器回収リサイクルの流れ

回収対象となるのは、家庭で使わなくなったプラスチック製哺乳器と耐熱ガラス製哺乳器。メーカーは問わず、乳首やパーツと合わせて市内の区役所7カ所に設置された回収ボックスで回収する。哺乳器は、洗浄・乾燥して持参するのが望ましい。

哺乳器回収リサイクルボックス

回収した哺乳器は、ピジョンがメーカーや素材ごとに分別し、今後の取り組みに向けて回収量や回収品質などのデータを集計する。その後、各パーツはリサイクル企業にて、プラスチックはプランター・パレット・食品や薬品工場ラインの配管などに、ガラスは路盤材などを製造するための原料の一部に生まれ変わって、社会に還元される。

企業の垣根を超えた今回の取り組みは、哺乳器回収リサイクルという社会課題解決への大きな一歩になるだろう。そのためには、一人一人の協力が必要となる。「哺乳器の処分方法がわからない」「思い出が詰まったものをごみとして捨てられない」などといった理由から家にしまったままになっている哺乳器があれば、この機会にぜひ近くの区役所に持って行こう。さらに、この取り組みが他の自治体にも広がっていくことを願う。

哺乳器回収リサイクル詳細

  • 期間:2024年9月6日(金)~2025年2月28日(金)
  • 回収対象:プラスチック製哺乳器、耐熱ガラス製哺乳器(乳首やパーツも含む)
  • 回収方法:川崎市市内の区役所に設置されている回収ボックスへ持参
  • ※メーカー不問
    ※哺乳器の洗浄・乾燥は必須

哺乳器回収ボックス設置場所

  • 川崎区役所:川崎市川崎区東田町8パレール三井ビル
  • 幸区役所:川崎市幸区戸手本町1-11-1
  • 中原区役所:川崎市中原区小杉町3-245
  • 高津区役所:川崎市高津区下作延2-8-1
  • 宮前区役所:川崎市宮前区宮前平2-20-5
  • 多摩区役所:川崎市多摩区登戸1775-1
  • 麻生区役所:川崎市麻生区万福寺1-5-1


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あゆみ

元英語講師。英語を通して異文化を知ることで、改めて“日本”にも着目。日本の歴史や文化の中にあるサステナブルな考え・モノに心惹かれる。風呂敷、手ぬぐいを愛用。日本茶検定1級。大阪在住ライター、1児の母。