着なくなった衣類を回収し、資源として再び活かす仕組みが広がっています。一方で、衣類にはボタンや縫製糸、ラベルなど複数の素材が使われているため、リサイクルの際に分別や分解が必要になり、それが課題となっていました。
無印良品を展開する株式会社良品計画は、衣服を回収した後の循環を考えた「素材に還る」シリーズから、フリースやニットなど21アイテムを2026年秋冬シーズンに発売しました。
無印良品では、店舗で衣料品を回収し、リユースやリサイクルにつなげる取り組みを進めています。今回発売する「素材に還る」シリーズでは、回収後の循環だけでなく、商品を作る段階からリサイクルしやすい設計を取り入れています。
「素材に還る」シリーズは、回収後の選別や分解工程を考慮し、本体生地だけでなく、ボタン、縫製糸、ラベルなどの製品パーツをPET(ポリエチレンテレフタレート)素材に統一した商品です。異なる素材の組み合わせを減らすことで、使用後にリサイクルしやすい設計を取り入れています。

Design for Circularity表示タグ(画像提供:良品計画)
良品計画は2024年からリサイクルしやすい商品の開発・販売を進めており、2026年秋冬シーズン以降は、商品名にも「素材に還る」と明記します。さらに、下げ札を外した後でも対象商品と分かるよう、洗濯表示などに「Design for Circularity」と記載する工夫も取り入れています。
2026年秋冬シーズンは、定番のフリースに加えて、シリーズ初となるパンツや洗えるニットなどを展開します。これまで素材の統一が難しかったウエストゴム部分にもポリエステル素材を採用し、循環を考えた設計の幅を広げました。
また、婦人向けの洗えるニットシリーズでは、再生ポリエステル100%を使用したベストやカーディガンなどを発売しています。日常で使いやすい衣服にも、使用後の循環を考えた工夫を取り入れています。

「素材に還る」シリーズから発売された洗えるクルーネックカーディガン(画像提供:良品計画)
衣類の循環を進めるには、回収の仕組みだけでなく、商品を作る段階から循環しやすい設計にすることも大切です。「素材に還る」シリーズは、服を着ている時間だけではなく、役目を終えた後の資源としての価値まで考えた取り組みです。
近年は、衣類を回収して再利用するだけでなく、リサイクルしやすい素材や仕様で商品を設計するなど、服を作る段階から循環を考える動きが広がっています。使い終わった後まで見据えたものづくりが、衣類との付き合い方を考える新たな選択肢になっています。
衣替えの時期は、今持っている服を長く使う方法や、これから選ぶ服がどのようにつくられているのかを考えるきっかけにもなります。手持ちの服の整理から始めたい方は、秋の衣替えは、服を見直すチャンス。手放し方と整理のヒントもあわせて参考にしてみてください。
【参考】
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