年間約6万円分も食品ロスが発生!?家庭でできる対策とは

料理

国内で発生する食品ロスは年間約600万トン。約半分は飲食店などの事業者によるものですが、残り半分は家庭から排出されるものだということをご存知でしょうか。また、平成29年度に京都市が行った調査によると、1世帯あたり年間約6万円分の食品ロスが発生しているそうです。そう考えるともったいないですよね。

食品ロスを減らすには家庭での取り組みも重要です。なかでも実践しやすい取り組みは、無駄になってしまうかもしれない食材を購入しないようにすることです。今回はスーパーなどでの「無駄買い」を防ぐ方法を解説します。

食品ロスを減らすには「無駄買い」を防ぐべし!

生ゴミ

京都市が調査したところ、廃棄された生ゴミのうち手付かずの食品が45.6%を占めていました。その中身は野菜が多く、米類や加工食品なども多く含まれていたそうです。必要以上に購入し、処分せざるをえなくなってしまった背景がうかがえます。

また、消費者庁が徳島県で食品ロス削減への実証実験を行いました。その結果、実験に参加した人に聞いた「実践しやすく効果が得られやすい取り組み」は「使いきれる分だけ買うこと」との答えがもっとも多かったそうです。

これらのことから、家庭での食品ロスを減らすには「買い物をする際に無駄な食材を買わないようにすること」が効果的だと考えられます。

食材の無駄買いを防ぐには?

買い物

「無駄な食材を買っているつもりはないのに、食品ロスが出てしまう」という人も多いかもしれません。食品ロスを防ぐにはちょっとした心がけが重要です。買い物の際には以下の点に気をつけ、無駄な食材にならないようにしましょう。

冷蔵庫やパントリーの中をチェックしてから買い物へ行く

買い物に出かける前に冷蔵庫やパントリーの中に、どのような食材・食品があるかを確認しましょう。このときに買うべき食材をメモし、スマホで冷蔵庫内の写真を撮るなどすることで、同じものをいくつも買ってしまう「ダブり買い」を防ぐこともできます。

空腹時に買い物に行かない

お腹が空いているときや、イライラしているときなど、気持ちが落ち着かないときにはできるだけ買い物に行くのを控えましょう。空腹だとどれも食べたくなってしまい、結果として必要以上の量を買ってしまうことがあります。イライラしているときも同じように、ストレス発散のために必要以上に買い物をしてしまうことも。できるだけ食事をしてから、落ち着いた気持ちで出かけることを心がけましょう。

カット野菜や少量パックを活用する

あまり量を使う予定がない食材は、少量パックを使うのがおすすめです。野菜ならカット野菜を使うことで、下ごしらえの手間も省けます。少量パックやカット野菜には割高感があるかもしれませんが、せっかくお得に買った食材でも使いきれなければ廃棄しなければならず、食品ロスが発生してしまいます。無駄なく使いきれる量を基準として購入することがポイントです。

買った食材を無駄にせず、上手に使い切るには

冷凍

食品ロスを防ぐためには買った食材を無駄なく使うことも大切です。食材をおいしく、最後まで使い切る方法をご紹介します。

おいしく長持ちする保存方法を知ろう

野菜や肉、魚は上手に保存すれば、長持ちし、おいしく食べられます。ポイントは購入後、すぐ下処理すること。また、方法によっては保存期間がぐんと長くなる食材もあり、知っておくと食品ロスを減らすことができます。食材の保存方法は以下のサイトに詳しく掲載されているので、参考にしてみてください。

【参考ページ】味の素 レシピ大百科 食材の保存方法

【参考ページ】ニチレイ まとめ買いした食材は冷凍が便利!美味しさや鮮度をキープする保存ワザ

野菜はまだまだ食べられる!

日ごろ当たり前に野菜の皮を廃棄している人は、野菜の皮も食べてみてください。たとえば大根や人参の皮。厚めにむいた大根の皮は細く切ってきんぴらに、人参の皮は皮をむかずにカットして味噌汁やカレーの具として食べられます。皮そのものや実との間に含まれている栄養もあり、おいしくヘルシーに食品ロスを減らせます。

在庫一掃デイで食材を使い切る

在庫だけを使って調理する「在庫一掃デイ」を設けるとストックを空にでき、食材を使い切ることができます。冷蔵庫の食材が減ってくると買い物に行きたくなりますが、よくみるとまだ使える食材が残っていることも多いものです。今ある食材だけで何が作れるか、ゲーム感覚で楽しんでみるのもおすすめです。

無駄買いの多い買い物は、食品ロスを増やす一因となってしまいます。買い物の仕方を工夫するだけで、食材の必要以上の購入を予防することができます。食品ロス対策としてはもちろん、家計にやさしい点もメリットです。まずはできることからスタートし、自分なりに食品ロスについて考えていけたらいいですね。

【参照サイト】京都市の生ごみデータ | 京都市食品ロスゼロプロジェクト
【参照サイト】平成29年度徳島県における食品ロス削減に関する実証事業の結果の概要(ポイント)
【関連サイト】おいしく食品ロス対策!残り野菜は漬物やピクルスにして食べきろう

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。