昆虫食は、FAO(国際連合食糧農業機関)が2013年に発表した『食品及び飼料における昆虫類の役割に注目する報告書』がきっかけとなり、注目を集めるようになりました。
現在、慢性的な飢餓に苦しむ人が世界に7億人近くいると言われ、さらに2050年までには世界の人口が2019年の77億人から97億人以上に増加すると予想されています。人口増加にともなう食糧問題や、水不足、土地不足、気候変動といった課題への解決策の一つが昆虫食です。
昆虫食はアフリカやオーストラリア、南米、タイ、中国などで、伝統的な食文化として受け継がれてきました。世界各地で1900種類以上の昆虫類が食べられ、また、漢方薬としても活用されています。
具対的には、甲虫類(カブト虫の仲間)、蝶やガの幼虫(イモムシ)、蜂やアリ、バッタやこおろぎ、セミやカメムシ、シロアリ、トンボといった昆虫が食用とされてきました。日本ではイナゴの佃煮が全国的に見られるほか、長野県の蜂の子が高級食材として知られています。
また、無印良品は徳島大学と連携してコオロギ粉末入りのせんべいを開発しました。食用コオロギをパウダー状にしてせんべいに練りこんであります。エビのような風味が特長です。
昆虫食のメリット
- 栄養価が高い:タンパク質に富み、鉄やマグネシウム、カルシウム、亜鉛といった栄養素を含みます。
- 飼育効率が良い:牛肉を1kg生産するために必要な飼料は10kgですが、こおろぎであれば約2kgと、1/5の飼料で飼育できます。また、体の大きな家畜ほど、飼育にも加工にもより広い土地と多くの水が必要ですが、昆虫であればごくわずかな土地や水での飼育が可能です。
- 温室効果ガスがほとんど発生しない:飼育時に発生するメタンガスや二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を比較すると、牛と昆虫では昆虫の方が圧倒的に少ないと言えます。
昆虫食のデメリット
- 有害な昆虫がいる:有毒な昆虫がいるほか、有毒植物を食べる昆虫にも注意が必要です。
- 寄生虫や細菌など微生物のリスク:野生の昆虫には寄生虫や細菌などがいる可能性があります。
- アレルギーの可能性:甲虫類はエビやカニなどの甲殻類と同じ無脊椎動物なので、甲殻類にアレルギーがある人は、症状が出るかもしれません。
- 見た目に抵抗がある:人は食べ物を目で見て楽しむので、見た目への抵抗感が大きい点はデメリットです。
- 残留農薬や化学汚染:野外の昆虫を捕まえて食べる場合には、農薬や殺虫剤の影響が気になります。食用として飼育管理された昆虫であれば心配はないでしょう。
【参照サイト】食品安全関係情報詳細
【参照サイト】世界人口推計2019年版データブックレット
【参照サイト】コオロギが 地球を救う?|コオロギせんべい|MUJI 無印良品
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