使い捨てカイロの代わりに、湯たんぽと重ね着でごみを出さずに温まる冬

ニットのブランケットと毛糸の靴下で温まりながら紅茶を持つ手元

「寒くなってから毎朝カイロを貼っているけれど、気づけばごみ箱が外袋と使い終わったカイロでいっぱい」「減らしたいけれど、寒いのを我慢するのはつらい」。11月に入り、朝晩の冷えこみが強くなってくると、そんなふうに感じている方もいるのではないでしょうか。

使い捨てカイロを減らすのに、寒さを我慢する必要はありません。温める道具と服の工夫を入れ替えればいいのです。湯たんぽの安全な使い方と翌朝の残り湯の使い道、繰り返し使えるカイロの種類、首・手首・足首を温める重ね着、使い切ったカイロの捨て方まで、今週から手を動かせる方法をまとめました。

1. 使い捨てカイロのごみが気になる理由

使い捨てカイロは、袋の中の鉄粉が空気中の酸素と結びついて錆びるときの熱で温まる仕組みです。一度反応が終わると元には戻らないので、温かさを使い切ったら中身ごと捨てるしかありません。外袋や貼るタイプの台紙も、そのままごみになります。

1枚ずつ見れば小さなごみですが、寒い時期に毎日使えば、ひと冬で手元を通り過ぎる数はかなりになります。朝、急いで封を切って、夜にはごみ箱へ。この繰り返しを少しずつ別の温まり方に置き換えられれば、ごみが減るだけでなく、買い足しを忘れて慌てる朝もなくなります。

使い捨てカイロは、外出先ですぐ温まれる便利な道具です。全部をやめなくても、家の中や夜の時間だけでも別の方法に替えれば、ごみはちゃんと減っていきます。

2. 湯たんぽを夜の相棒にする

所要時間はお湯を沸かして注ぐ数分ほど。費用は湯たんぽ本体とカバーをそろえるだけで、あとは毎晩のお湯代です。寝つくまで足元が冷えて眠れない人、寝室の暖房をつけっぱなしにしたくない人に向いています。

お湯の入れ方は製品の説明どおりに

湯たんぽには金属製、プラスチック製、ゴム製、やわらかい素材のものなどがあり、入れてよいお湯の温度や量は製品ごとに違います。熱湯を入れられないものもあるため、説明書に書かれた温度と量を守るのが基本です。注いだら栓をしっかり閉め、逆さにして漏れがないかを見てから使います。金属製のなかには直火やIHで温め直せるものもありますが、これも説明書でできると書かれている製品だけにしましょう。

低温やけどを防ぐ置き方

低温やけどは、熱いと感じない程度の温かさでも、同じ場所に長く触れ続けることで起こるやけどです。気づいたときには深くなっていることもあるので、湯たんぽは必ずカバーやタオルで包み、肌に直接当てないようにします。

おすすめは、寝る少し前に布団の中へ入れて温めておき、布団に入ったら足元から少し離れた場所へずらすか、布団の外へ出す使い方です。抱いたまま、足をのせたまま眠り込むのは避けましょう。小さな子どもや寝返りの少ない方、肌の感覚が鈍くなりやすい方は低温やけどに気づきにくいため、布団を温める用途だけにして、寝るときは取り出すと安心です。

朝は、そのお湯で顔を洗う

朝になると、湯たんぽの中のお湯はほどよいぬるま湯になっています。洗面器にあけて顔を洗ったり、手洗いしたい小物の予洗いや、拭き掃除の水に使ったりできます。給湯器のお湯が出るまで待つ時間も省けて、冷たい水に手を入れずにすむ朝は、それだけで少し気持ちがほどけます。容器の中に置いたお湯なので、飲み水には使わないでください。

3. 繰り返し使えるカイロを選ぶ

外出先でポケットに入れたい人には、繰り返し使えるカイロが使い捨てカイロの代わりになります。仕組みによって使い勝手がずいぶん違うので、自分の過ごし方に合うものを選びます。

  • 充電式(電気)カイロ:充電して使い、スイッチで温度を切り替えられるものが多いタイプです。モバイルバッテリーを兼ねる製品もあります。通勤や子どもの送り迎えなど、毎日同じくらいの時間だけ外にいる人に向いています。リチウムイオン電池を使う製品は、壊れたり捨てたりするときに一般のごみとして出せないことは覚えておきましょう。
  • 温め直して使うジェル式カイロ:中の金属片をパチンと押すと、液体が固まりながら温かくなるタイプです。使ったあとは鍋で煮ると液体に戻り、何度でも使えます。温かさが続く時間は短めなので、屋外で待つときなど、手を温めたい場面だけに向いています。
  • 電子レンジで温める布製のカイロ:小豆や穀物を布袋に詰めたもので、電子レンジで温めて使います。ほんのり湿り気のある温かさで、首や肩にのせて休む時間に向いています。温める時間は製品ごとの目安を守り、温めすぎないようにします。
  • 燃料を入れて使うカイロ:専用の燃料を補充して使うタイプで、温かさが長く続くのが特徴です。燃料の扱いやにおいに気を配る必要があるので、長時間屋外にいる趣味や仕事がある人向けです。

どのタイプも、肌に直接当て続けると低温やけどの心配がある点は使い捨てカイロと同じです。ポケットに入れるか、布で包んで使いましょう。迷ったら、いちばん出番が多い場面をひとつ思い浮かべて、その場面に合う1個から始めるのがおすすめです。

4. 首・手首・足首を温める服の重ね方

首・手首・足首は皮膚が薄く、外の空気に触れやすいため、冷たさを感じやすい場所です。ここをふさぐだけで、同じ服でも体感がかなり変わります。費用は手持ちの服の組み替えならゼロで、所要時間は朝の着替えの数分です。

  • 首:タートルネックやハイネックのインナー、ネックウォーマー、薄手のストールを1枚。家の中では、薄いストールを巻くだけでも肩まわりの冷えがやわらぎます。
  • 手首:袖口が手首まで届く長袖のインナーや、指先の空いたアームウォーマー。家事や在宅ワーク中でも手を動かしやすいのが利点です。
  • 足首:レッグウォーマーや長めの靴下を重ねばきし、室内ではかかとまで覆うスリッパを。パンツの裾と靴下のあいだに肌が出ないようにするのがコツです。

重ね着は、厚手を1枚着るより、薄手を何枚か重ねるほうが脱ぎ着で調整しやすくなります。服で体そのものを温めておくと、暖房の設定温度を少し控えめにしても過ごしやすくなり、暖房の電気代を見直すきっかけにもなります。家の中の省エネをもう少し進めたい方は、家でできる省エネの工夫もあわせて読んでみてください。

5. 使い切ったカイロの捨て方と、手元に残った分の扱い

使い捨てカイロのごみの分け方は、自治体ごとに決まっています。可燃ごみとして出す地域もあれば、不燃ごみとして出す地域もあるため、お住まいの自治体のごみ分別表で「カイロ」の項目を引いておくと、迷わずに済みます。外袋はプラスチックの包装として別に分ける地域もあります。

使い切ったつもりでも、中身がまだ温かいうちは反応が続いています。ごみ袋に入れるのは、しっかり冷めてからにしましょう。

買い置きの未開封のカイロは、無理に捨てたり急いで使い切ったりしなくて大丈夫です。冷えこみの厳しい日の外出や、停電など電気が使えないときのそなえとして、防災用品と一緒にしまっておくと出番がつくれます。

6. 全部を一度に入れ替えなくていい

使い捨てカイロをゼロにしようと決めると、寒い朝に「今日だけ」と封を切ったとき、うまくいかなかった気持ちになりがちです。最初は「夜は湯たんぽ」「家の中ではストールとレッグウォーマー」のように、場面をひとつ決めて置き換えるだけで十分です。

続けるコツは、道具を出しっぱなしにできる場所を決めることです。湯たんぽとカバーはやかんの近くに、ストールは椅子の背に、レッグウォーマーは靴下と同じ引き出しに。手に取るまでの手間が減るほど、習慣になりやすくなります。

反対に、屋外で長い時間を過ごす仕事の方や、冷えで体調を崩しやすい方は、使い捨てカイロを無理に手放す必要はありません。体を冷やさないことが何より先です。使う日と使わない日を分けるだけでも、ごみは確実に減ります。暮らし全体でごみを減らす工夫をもう少し知りたくなったら、ゼロウェイストの始め方ガイドから、自分に合いそうなものをひとつ選んでみてください。

使い捨てカイロを減らすのに、寒さを我慢する必要はありません。夜は湯たんぽ、外出には繰り返し使えるカイロ、毎日の服では首・手首・足首をふさぐ。温まり方をひとつ入れ替えるだけで、ごみ箱の中身も、カイロを買い足す手間も少しずつ減っていきます。

今夜はやかんでお湯を沸かして、湯たんぽで布団を温めるところから試してみてください。翌朝、そのぬるま湯で顔を洗う数分の余白を、あなたなら何に使いますか?

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Life Hugger 編集部

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