生ごみを土の中に埋めて堆肥化させる「コンポスト」には、いろんな方法があります。やってみたいけれども、準備や維持が大変そう…と感じている方には、家にある道具や近所で買えるもので始められるコンポストがおすすめです。
プランターコンポストは、プランターの土で生ごみを堆肥化し、野菜や植物を育てることができます。「ゴミが無くなる」だけでなく「野菜やハーブを作る」という、プラスαの楽しみがあるところも取り組みやすい理由です。
我が家でも2年前、最も簡単そうだったプランターコンポストに挑戦しました。今回は、その経験をお伝えしながら、プランターコンポストの設置までの準備から堆肥化までの流れをお伝えします。
設置までの準備
プランターを使ったコンポストで使うものは、とてもシンプル。プランターと土とショベルだけです。準備も至って簡単。プランターの中に土を入れておくだけなので、庭がある人は庭の土を、ない人はホームセンターや百円ショップで売られている腐葉土や黒土を入れましょう。他には、生ごみを一時的に保管しておくための容器があると便利です。
我が家が準備したものは以下の通り。初期費用は0円でした。
- 春から夏にかけて唐辛子などを育てていた大きめのプランター(植物を抜いて使用)
- 家に余っていたタッパー
- 園芸用のショベル
プランターコンポスト実践スタート!
プランターコンポストを始めたのは、2019年の初冬のことです。まずは野菜の切れ端など、野菜や果物類(ただし、分解できない玉ねぎは除く)を3~4日に1回、入れていました。台所にある勝手口のドアを開けてすぐのところにプランターを置いたので、所要時間は1回3分程度。野菜の切れ端だけだと、全ての生ごみは処理できませんが「まずは実験感覚で、少しずつやってみよう」と心がけました。
この時に大事なのが、穴を掘って、生ごみを入れたあと、土をかぶせて生ごみをしっかり隠すこと。野菜の切れ端などが残っていると動物が掘り返したり、虫がわいたりする原因になるので、ここだけは毎回、しっかり確認していました。
どうやって堆肥になるの?
冬の間は寒いので、分解が遅いです。そのため、プランターに入れた生ごみがまだ分解しきれていないうちに、次の生ごみを入れてしまったことも。生ごみを入れるスペースがない時は、コンポストはお休みにしていました。
劇的な変化が起きたのは、4月になったある日のこと。コンポストをかき混ぜたところ、ミミズの赤ちゃんがたくさんいました。これは良い土ができているサイン! 分解も進み、しばらくそのまま、数日おきに生ごみを入れていました。
ジャガイモ栽培に挑戦!
5月ごろ、プランターコンポストから、ジャガイモの芽が出てきました。そこで、育ててみることに。良い土ができていたようで、ジャガイモはどんどん成長。また、夏野菜を育てたくなったので、唐辛子やレモングラスの苗も植えました。
この時点で、植物が土の中に根を張りはじめたので、生ごみを埋めるスペースがなくなり、プランターコンポストは休止することに。
その後、夏にかけてジャガイモが大きくなり、最終的には小ぶりながら、おいしいジャガイモを数個、収穫できました。ポテトフライにして家族で食べたのですが、特に子どもたちが「自分の家で作ったジャガイモで揚げたポテトフライは最高~!」と大喜び。プランターコンポストは食育にもつながる、と感じています。
まとめ:慣れれば作業時間は1週間に15分以下!ぜひ挑戦を。
プランターコンポストは、プランターと土さえあれば、庭でも、玄関先でも、ベランダでも、どこでも挑戦できます。「生ごみを土に返し、そこで育った食物をおいしくいただく」という、食の循環を家族で感じることができます。埋める作業は、慣れれば1週間のうち15分程度しかかからないので、実験のような感覚でやってみてください!
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曽我 美穂
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