株式会社ウォーターマークが運営する「東京えんとつ大手町café」は、リターナブル瓶を使用したケーキ「Cakes in a Jar」の販売をはじめた。
近年、プラスチック製品は私たちの生活のあらゆるところに存在する。例えば、ケーキに巻かれている透明のフィルムなどにもプラスチックが使用されている。プラスチックは軽量で丈夫、さらに安価なため、使い捨て素材として利用されやすい。しかし、最近では、プラスチック製品による海洋汚染、土壌問題、地球温暖化、健康被害などが問題となっており、多くの企業が使い捨てプラスチック製品の利用削減のために努力している。
そこで誕生したのが、ケーキをリターナブル瓶に詰めたCakes in a Jarである。リターナブル瓶とは、回収して洗浄・殺菌することで何度も使用できる容器のこと。Cakes in a Jarは再利用できるリターナブル瓶を使用することで、脱プラスチックに取り組んでいる。
また、瓶に入ったケーキは蓋をして冷蔵保管できるため、「食べきれなかったケーキは後のお楽しみ」とするのも楽しみ方のひとつだ。リターナブル瓶ケーキは、”食べ残し=捨てる”のではなく、「再度おいしく食べられるように」といった食品ロスの削減にも一役買っている。
今回のCakes in a Jar第一弾となるのは、宇治抹茶を使用した抹茶ケーキ。ケーキ瓶の返却時には、1瓶につき50円の割引価格で店頭商品を購入することができる。今後は、ヴィーガン対応の商品などの販売も予定しているとのこと。
実は、日本では100年以上も前からリターナブル瓶が使われている。その代表格となるのが、一升瓶や牛乳瓶だ。これらのリターナブル瓶は、形を変えることなくガラス瓶のまま再利用される。年代によっては、駄菓子屋さんで瓶ジュースを買い、飲み終わった瓶を持っていくと瓶代が戻ってくるという経験がある方もいるだろう。ワンウェイ瓶(1回使ってリサイクルされる瓶)のように回収後に粉砕、溶解、原材料に戻すといったエネルギーを使う必要がないため、二酸化炭素の排出を抑えることができる。リターナブル瓶は、環境に優しい容器なのである。
このリターナブル瓶のメリットを最大限に持続させていくためには、「リターナブル瓶は購入店舗に返却する」という利用者の意識や行動が重要なポイントとなる。積極的にリユースの輪をつなぐことで、脱プラスチックを含めた環境問題への取り組みが加速することを願う。
【参照サイト】東京えんとつ
【参照ページ】リターナブルびんポータルサイト
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あゆみ
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