コーヒーがマイボトルで出てくる自動販売機!象印の新サービスを体験

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ちょっと喉が乾いた時などに、便利なマイボトル。マイボトルを持ち歩くことで節約にもなりますし、ペットボトルのプラスチックごみも減らすことができます。しかし、飲み物を入れたマイボトルは重かったり、小さいかばんだと入らなかったりと、持ち歩くことにストレスはありませんか?また、洗ったり、飲み物の準備が面倒だったりという声も。

象印マホービンは、そんなマイボトルの悩みを解決するために「ZOJIRUSHI MY BOTTLE CLOAK(象印マイボトルクローク)」の実証実験をスタート。 今回、編集部では、マイボトルクロークの現場を取材しました。また、象印マイボトルクロークはなぜ生まれたのか、開発にまつわるストーリーやサステナビリティへの思いを、象印マホービン新事業開発室マネージャー四方知洋さん、新事業開発室サブマネージャー藤本徳明さん、広報部濱田捷彦さんにお聞きしました。

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濱田捷彦さん、四方知洋さん、藤本徳明さん

象印マイボトルクロークとは

象印マイボトルクロークは、マイボトルの預かり、洗浄、保管までを受け持ってくれるサービスです。環境に配慮し、気軽にマイボトルを使ってもらうために実験がスタートしました。

普段のマイボトルの代わりに、象印マイボトルクロークのロッカーからボトルでテイクアウトして、飲み終わったボトルはロッカーに返却。ボトルはお店で洗浄し保管します。飲み物の準備をしたり、重たいマイボトルを持ち歩いたり、洗ったりする必要が無く、必要な時だけ、象印マイボトルクロークのボトルでドリンクをテイクアウトできます。

象印マイボトルクロークの使い心地は?

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象印マイボトルクロークの使い勝手はどうでしょうか?実証実験中の大阪にあるシアトルズベストコーヒー淀屋橋住友ビル店で、実際に試してきました。

象印マイボトルクロークの使い方はとても簡単です。必要なのはスマホだけです。利用にはまず、LINEアカウントの友だち登録をする必要があります。友だち登録をするためのQRコードが用意されているので、LINEでこれを読み込めば友だち登録に進めます。

準備ができたら、LINEアカウントでドリンクを注文します。(フードも可)※初回には専用ボトルの購入が必要となります。

ドリンクを選んだら、「ロッカーで受け取り」を選択します。
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注文が完了すると、LINEトーク画面にロッカー用QRが届きます。(最短で30分後)
ロッカーにQRをかざし、扉を開き、注文したドリンクを受け取れます。レジが混んでいても、並ぶことなくドリンクを受け取れます。
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ボトルは、象印マホービンが開発した、ホットにもアイスにも対応するステンレス製。洗いやすい、パッキンなしのシームレスせんというキャップ構造のボトルを採用しています。

飲み終わった後は、ボトルをロッカーに返却。返却されたボトルは洗浄後保管され、再利用されます。飲み終わった空のボトルを持って帰って、洗う手間が省けます。

実証実験は、今回取材をさせていただいた大阪・シアトルズベストコーヒー淀屋橋住友ビル店と神戸・神戸萩原珈琲店127番地の2店で行われています。当初4月30日終了予定でしたが、好評につき、5月1日以降も期間を延長して実施されます。(終了時期は未定)

象印マイボトルクローク開発のきっかけ

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象印マホービンでは、2006年から、ペットボトルの使用削減やマイボトルの普及活動を進め、1人1本自分のボトルを持ち歩こうという、マイボトルキャンペーンを通じて「マイボトル」という考え方を広めてきました。また、「給茶スポット」の取り組みは2019年に、業界初のゼロ・ウェイスト認証も取得しています。

象印マイボトルクローク開発のきっかけは、消費者のアンケートで、マイボトルを持っているけれど、実際には使っていないという方が過半数以上だとわかり、その解決方法を模索し始めたことが始まりだったと言います。

「今回、マイボトルをもっと使ってもらうためにと始めたのが、「象印マイボトルクローク」です。マイボトルには、飲み物を入れると重くなってしまうことや、パッキンを分解して細かいところまで洗うこと、中身の飲み物を用意するのが手間という、3つの面倒があることがわかり、これらの解決策をサービスに落とし込みました。」(四方さん)

マイボトル持参の習慣を広めるために

ペットボトル削減とマイボトルを推進していくために、使いやすいマイボトルの開発の他にも、今回のような実証実験や、社員の意識改革など、さまざまな角度から施策を展開している象印マホービン。当日も、みなさんマイボトルを持参で取材を受けられていました。

「社内でも2019年内に社内におけるペットボトル使用を禁止し、社員は全員マイボトルを使っています。社内の自動販売機にペットボトル飲料はなく、給水器からマイボトルに給水しています。」(濱田さん)

「また、先日、近畿大学さん、飲料メーカー、当社の3社で一緒にマイボトル洗浄機の実証実験を行いました。中身が無くなって追加する時に外出先で洗えないというデメリットを解決するために、マイボトル用の洗浄機を設置しました。現在はこうした洗浄機の開発も進めています。」(四方さん)

最後に、エコバッグのように、誰もがマイボトルを使う世の中になるために必要なことは何なのかと尋ねると、「プラスチックごみ問題などの社会課題は、一企業だけの取り組みでは解決できません。今後は、社外連携を強化し、社会課題の解決と企業としての経済性を両立していきたい」と四方さん。

使い捨てプラスチックの問題に関心を持つ人も増え、マイバックが習慣化しつつあります。携帯性や利便性の課題は残っていますが、象印マホービンが取り組むようなサービスの普及が、マイボトルの常識を変えていくかもしれません。

【参照サイト】ZOJIRUSHI MY BOTTLE CLOAK
【関連ページ】ゼロウェイストな暮らしに役立つ!持ち物リスト

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Life Hugger 編集部

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