日常から始めるエコ生活、3R推進月間をきっかけに環境に優しい選択を!

毎年10月は、国によって「3R推進月間」が開催されていることをご存知でしょうか。この時期は、ネットや街中で3Rという言葉を目にする人も多いでしょう。

「エコやサステナブルについてあまり知らない」「興味はあるけど行動に移せていない」という人は、この機会に3Rに対する知識を深めて行動に移すのがおすすめです。

この記事では、3R推進月間の概要や具体的なアクションをご紹介します。

3R(スリーアール)とは?

3Rは、リデュース(Reduce)・リユース(Reuse)・リサイクル(Recycle)の3つの頭文字をとった言葉です。この3Rには優先順位があり、1.リデュース・2.リユース・3.リサイクルの順で取り組むことが推奨されています。

3R推進月間とは?

3R推進月間は、国が国民や事業者に対して、3Rへの理解や実施を求めるために定めた期間です。毎年10月に開催され、企業や団体によって、3Rを推進するためのさまざまなイベントが開催されます。

日常生活でできる3Rの取り組み

3Rのために、私たちはどのようなアクションを起こせるでしょうか。ここでは「家庭でできる取り組み」と「買い物時に気をつけること」の2つの視点で、具体的な行動をご紹介します。

ぜひ、できることから取り組んでみてください。

家庭でできる取り組み

ゴミの分別の徹底

ゴミの分別は、資源を再利用するために必要なアクションです。なぜなら、ゴミを正しく分別しないと、再利用できるはずの資源が処分(焼却・埋め立て)されてしまうからです。

またゴミの分別を正しく行うことで、焼却効率が上がり焼却炉の寿命が伸びたり、ゴミが減ることで埋立地の寿命が伸びたりするメリットもあります。

お出かけするときは、エコバッグやマイボトルを持参

エコバッグとマイボトルを使用することで、ビニール袋や紙コップなどのゴミの削減につながります。ただしマイボトルは、お店によって断られることもあるので、使用できるお店を選ぶのもポイントです。

リユース可能な食器の使用を心がける

自宅ではもちろん、家族でハイキングやBBQなどに出かける際は、洗って再利用できる容器を持参しましょう。

また現在では、「リユース食器*」がお祭りやスポーツ観戦などのイベントで活用されるケースもあります。そのようなイベントに参加する際には、積極的に活用するのもひとつの貢献です。

※リユース食器:何度も洗い直して使える食器。環境負荷の軽減やゴミの削減を目的に作られている

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コンポストで生ゴミを堆肥に変えて、有効活用する

コンポストは、生ゴミや落ち葉・下水汚泥などの有機物を、微生物の力で発酵・分解させ、堆肥にする容器のことです。生ゴミを肥料に生まれ変わらせることができるだけでなく、栄養豊富な堆肥を家庭菜園に活用できます。

またゴミが少なくなる分ゴミ袋の使用量が減るので、ビニールゴミの削減にもつながります。

【関連ページ】家庭菜園士が教える!自作できるバケツコンポストの作り方

こまめに節電・節水を行う

消費する資源を削減することも「リデュース」に含まれます。そのために私たちができる身近な行動が、節電・節水です。

  • 電気をこまめに消す
  • 水を出しっぱなしにしない

特に私自身は、入浴時や手洗い・うがい時に水を出しっぱなしにしないよう心がけています。

短い時間なので気にしない人も多いかもしれませんが、それが積み重なると多くの水を無駄遣いすることにつながります。

使わなくなったものは譲る、もしくは売れないか検討する

不要になったものは、それを必要とする他者へ譲ってみてはいかがでしょうか。フリマサイトや買取専門店を利用すれば、臨時収入を得られる可能性もあります。

【関連ページ】不用品は捨てずにリユースへ。リサイクルとの違いや実践方法を紹介

買い物時に気をつけたいこと

食材を使い切れるように、購入する量を考える

食材は、必要なときに必要な分だけ買うようにしましょう。そのためには、余分に買いすぎないことが大切です。少し面倒ではありますが、「足りなければ、買い足せばいい」ぐらいの気持ちで食材を購入するのがおすすめです。

過剰包装を避ける

特にお土産や贈答品の場合、梱包や包装にこだわるあまり過剰包装になる傾向にあります。しかし包装資材は、開封後に廃棄され再利用されることは滅多にありません。

  • 過剰包装を断る
  • マイバッグやエコバッグを持ち歩く
  • 過剰包装に配慮しているお店で購入する

過剰包装を意識的に避けることで、ゴミの削減に貢献できます。

また現在では、日本独自の文化である「風呂敷」の活用も注目されています。風呂敷は包装以外にもさまざまなシーンで活用でき、とてもエコなアイテムです。

詰め替え用商品を選ぶ

日用品や食品など、現在ではさまざまな詰め替え用商品(リフィル)が販売されています。詰め替え用商品の利用は、プラスチック使用量の削減に効果的です。

「でも結局、詰め替えパックのゴミが増えるだけじゃないの?」という意見もあるかもしれません。実は、詰め替え用パックのプラスチック使用量は、ボトル本体に比べて70〜80%ほど削減されているのだそうです。この事実は、環境省から公表されています。

【参照サイト】プラスチック・スマート

量り売りを積極的に利用する

量り売りの利用には、以下のメリットがあります。

  • 食品ロスを減らせる
  • 梱包・包装資材を削減できる
  • 資材を処分するためのコストの削減

量り売りでは、基本的に購入者が容器を持参するため、商品一つひとつを包装する必要がなく、使い捨てプラスチックや包装ゴミが発生することを防げます。また必要な量だけ購入できることで、食品ロスも抑えられます。

環境配慮型商品を選ぶ

環境に配慮された商品を購入することで、ゴミの削減や資源の無駄遣いを抑えることに貢献できます。環境配慮型の商品は、以下のようなラベルによって判断可能です。

再生紙使用(R)マーク古紙パルプが使用されている商品
有機JASマーク農薬・化学肥料に頼らないことを基本として、自然界の力で生産された食品
FSCマーク森林の生物多様性や、労働者の権利などについて適切に管理され製造された商品
海のエコラベル(MCS認証)持続可能な漁業で獲られた水産物
エコマーク資源環境・地球温暖化・健康・環境・生物多様性・節水・大気汚染などに配慮され、環境負荷が少ないと判断された商品
フェアトレード途上国の生産者が不利にならないよう配慮され、公平・公正な取引がされた商品

まずは、いつも購入している商品のパッケージを確認してみてください。

「訳あり商品」で環境にもお財布にも優しい消費を心がける

訳あり商品とは、製造過程で何かしらの問題が発生し、商品自体の見た目やパッケージが販売基準を満たせなかった商品のことです。(以下のような商品)

  • 大きさがふぞろい
  • 梱包や包装の一部が痛んでいる
  • パッケージの印刷ミス
  • 賞味期限が近い商品

商品自体には問題がないため、「訳あり商品」として正規品よりも安い価格で販売されます。見た目の悪さや賞味期限を気にしなければ、お得に購入することができます。

地元の生産物を選ぶ(地産地消)

地元の生産物を購入し消費することを「地産地消」と言います。地産地消することは、輸送にかかる燃料使用量を抑えられ、温室効果ガスの削減につながります。

また地産地消は、地域の活性化につながることもメリット。地元を盛り上げるという意味でも、積極的に地元の食材を購入してみましょう。

繰り返し長く使えるものを選ぶ

繰り返し長く使えるものを選ぶためには、具体的に以下のような行動がおすすめです。

  • フリーマーケットやガレージセール、中古品買取店で商品を購入する
  • リターナブル容器が使用された商品を選ぶ

リターナブル容器は、カフェやレストランなどのテイクアウト時に提供される再利用可能な容器です。使用後に店舗や回収ボックスに返却すると、洗浄され再利用されます。

スーパーやコンビニでは「てまえどり」を徹底する

「てまえどり」とは、陳列されている商品を手前から順番に取ることです。「てまえどり」を徹底することで、賞味期限の近いものから消費することができ、食品ロスの削減につながります。

さいごに

毎年10月は、3R推進月間です。この機会に「3R」に意識を向け、持続可能な地球を実現するために何か1つでも行動に起こしてみませんか。まずはできることから実施してみてください。

【参照サイト】環境省
【関連ページ】ゼロウェイストの合言葉、「5つのR」ー服部雄一郎・麻子さんに聞く暮らしのアイデア

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Yuta Yoshikawa

愛知県在住、Webサイト運営・Webライター。「コーヒーで読み解くSDGs」という本に出会い、コーヒーひとつでSDGs17の目標すべてに貢献できることを知りました。それからは、大好きなコーヒーを中心にエシカル消費やゼロウェイストを楽しんでいます。また、最近は、愛犬と一緒にサステナブルな生活を目指しています。