当連載ではエコライターの曽我 美穂が海外在住の方に、その土地ならではのゼロウェイストな試みをお聞きします。今回は、米国シリコンバレー在住のかまくらゆうこさんに、ゼロウェイストな買い物スポットやグッズを教えていただきました!
かまくらゆうこさんのプロフィール
カリフォルニア州シリコンバレー在住。約3年前にバルセロナで生活し、バルセロナ市がサステナブルな街づくりに取り組む都市であったため、サステナビリティへの関心を持つように。現在は働きながら、大学のサステナビリティ専攻の修士課程に在籍している。趣味は山登り。
量り売りが気軽にできるスーパー「Whole Foods」
我が家の近所には、オーガニックスーパー大手のWhole foodsがあります。ここでは、野菜の量り売りに加え、コーヒー豆やナッツの量り売りもあります。(なお、野菜の量り売りは、オーガニックスーパーに限らず、多くのスーパーマーケットで見かけます!)
コーヒー豆は、焙煎された日付も容器に書かれているため、焙煎時期にこだわる人にもしっかり情報を得たうえで購入するかどうか、判断ができます。
圧巻なのは、サラダ、フルーツ、温野菜などの調理済みの惣菜の量り売りコーナーです。紙容器(プラスチック容器ではないところがポイント!)に食べたい惣菜を、食べたい量だけ自分で詰め、レジで購入する仕組みになっています。
Whole foodsでは、買い物袋を持参すると、$0.1(約13円)の割引になります。また、プラスチックのレジ袋は置いておらず、その代わりにリサイクル紙の紙袋(有料)もしくはリユース可能なエコバック(有料)が置かれています。

オーガニックソープのPacha Soap
Whole foodsで販売されているグッズの中で、私が気に入っているのはPacha Soapというオーガニックソープのブランドです。固形ソープとバスボムが主な製品で、全てハンドメイドです。
Pacha Soapは、ゼロウェイストに積極的に取り組んでいます。1つは、包装なし、または紙袋のみでの販売。もう1つは、色や香りが基準より劣ってしまった商品を、廃棄せずに半額で販売する取り組みです。機能面では問題がないので、私もよく購入しています。
買い物のついでに充電ができる!
シリコンバレーは土地が広いため、電車やバスといった公共交通手段は日本ほどには充実しておらず、通勤時にも車を使う人が多いです。最近では電気自動車(EV)が増えており、街中で見かける車の2~3割程度がEVです。
EVの普及の後押しになっているのが、充電インフラが整っていること。スーパーの駐車場や、マンションの駐車場には、Tesla社もしくは他社の電気自動車専用充電設備があり、買い物している間や帰宅後に充電することができます。
近くのスーパーの駐車場にも充電設備があるのですが、お店が混む時間帯には、充電できる駐車スペースが満車になることもあるほど人気です。
週末のファーマーズマーケットには、ゼロウェイストな取り組みがたくさん!

毎週土曜日、Sunnyvale市では、ダウンタウンに近い駐車場と自動車道路の一部区間を歩行者天国として開放し、ファーマーズマーケットを開催しています。(Sunnyvale市以外でも、各市で週末にファーマーズマーケットが開催されており、その多くが自動車道路や駐車場の一部区間を歩行者天国にして開催する形態です。)
一番多いのは、野菜、果物のお店。野菜や果物は、とてもみずみずしく新鮮です。しかもプラスチック容器に入っておらず、そのままの状態で売られています。
仕組みは、必要な量だけ自分で選んで買う形です。なお、個人的な所感ですが、オーガニックスーパーより値段も手ごろで、特に果物は甘みも深く美味しいです。

その他のお店も充実! きのこ、花、はちみつ、牛乳、アーモンドミルク、シーフード、チーズなど様々な食材の専門店が並んでいます。メキシコ料理、アジア料理、パン屋などのフードスタンドもあります。
例えば、アーモンドミルクのお店(Almond milk beber)は、とてもサステナブルへの意識の高いお店。カリフォルニア産アーモンドを使った無添加のアーモンドミルクで、ガラス瓶の容器に入れられています。
米国では、アーモンドミルクが一般的に飲まれており、フレーバーつきのものも多いです。このお店には、ラベンダーやストロベリーなどのフレーバー付きアーモンドミルクの他、抹茶ラテやチャイラテといったラテフレーバーがありました。

ファーマーズマーケットでは、袋が必要な場合はお店でもらうこともできますが、多くの人は、買い物袋やカートを持参して買い物に来ています。私はこちらのバッグをいつも持っていっています。これからも、バッグを持って、ファーマーズマーケットに通い続けたいです!

【参照サイト】pacha soap
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曽我 美穂

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