遊びながらプラごみについて学べるカードゲーム誕生!小学生の体験学習をレポート

3Rゲーム

高槻市立清水小学校の6年生を対象に、楽しみながらごみの減量や環境問題について学べる「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」の体験学習が行われました。「どうすればプラスチックごみを減らせるのか?」といったごみ問題についての6年2組の体験学習をリポートします。

「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」とは

3Rゲーム

今回授業で使用した「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」は、プラスチックごみが出るさまざまな場面で、3R(リデュース、リユース、リサイクル)のアイデアを考え、得点を競うゲームです。子どもたちが楽しみながら、プラスチックごみの削減について学んで実践してもらうために、大阪府によって開発されました。どうすればプラスチックごみを減らせるかが学べるようにデザインされています。

【遊び方】
1:生活カードを9枚ずつ各自に配る
2:テーブルに置かれた山札から順番に1枚ずつ3Rカードを引く
3:手持ちの生活カードを1枚選び、そのシチュエーションにおける3Rのアイデアを発表し、得点をゲット!

「リデュース」を引いた場合、例えば「ペットボトル」を選び「マイボトルを持ち歩く」と発表すると5点をゲット。「リユース」なら「手持ちのペットボトルにドリンクを入れて携帯する」、「リサイクル」なら「分別してリサイクルに回す」など、それぞれが実践している、またはできそうなアイデアを発表します。各自の生活カードがなくなればゲームは終了となり、得点の多い人が勝ちです。

いざゲームを開始!

3Rゲームまず、大阪府の担当者による「出されたごみがどうなっているのか」などの、ごみ問題についての説明からスタート。私たちが捨てたプラスチックごみが海に暮らす動物たちを苦しめている話は、その写真とともに紹介され、子どもたちも聞き入っていました。

その後「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」についての説明があり、グループに別れて、いざゲームを開始!

3Rゲームアイデアに詰まると、子どもたち同士でヒントを出しあう姿もあり、楽しみながら理解を深めているようでした。

3Rゲーム

大阪府の職員さんや先生も子どもたちのグループに参加し、みんなでアイデアを出し合う姿が印象的です。

短時間だったにも関わらずゲームは盛り上がり、最後にそれぞれの点数を確認し、終了。30点以上の高得点をゲットした子どもたちも多く、環境問題への意識が高いことが伺える結果となりました。

3Rカードゲームで遊んでみて

3Rゲーム

今回答えてくれた6年2組の子どもたち

体験学習の後、6年2組の子どもたち数名に感想を聞いてみました。

「リデュースやリユースなどについてわかったし、いろいろと勉強になって楽しかった。ペットボトルは分別して捨てようと思う」
「SDGsのことを深く勉強できた。世界を大きく変えるのは難しくても、自分ひとりからでも行っていきたい。今まで本を読んだ後は捨てていたけれど、リユースを学び、読み終わったら人にあげようと思った」
「3Rについて学べて楽しかった!お菓子のごみを分別するなど、リサイクルに協力したい。社会全体のごみも減らしたい」
「最初の説明で、人間が普通に暮らしているだけで、動物たちに迷惑をかけているのがわかった。缶のリサイクルから始めたい」
「3Rについてはよくわかっていなかったけど、今日わかってよかったし、面白かった。食べ物の食べ残しを減らしたい」

それぞれが感じたこと、そして今後3Rに関して実践できることを教えてくれました。

また、6年2組の担任、杉谷飛輝先生にも感想をお聞きしました。

3Rゲーム

6年2組の担任杉谷飛輝先生

「今年度の前半の授業でSDGsを取り上げ、17の開発目標について各自で調べて、発表しました。3Rカードゲームも子どもたちが楽しそうにやっているな、と見ていました。

今回は、実際の取り組みを学ぶいいきっかけになったのではないでしょうか。前向きな姿勢からも、環境に対しての意識は高いように感じています。それに素直なので、すぐ吸収して自分のものにしていく子たちが多いですね。私自身としては、どうしてもペットボトルを買ってしまうので、なるべくその機会を減らすようにしたいです」

なぜ大阪府はこのカードゲームを作ったのか?

大阪府の担当グループの足立祟博さんに、このカードを作った理由についてお聞きしました。

3Rゲーム

大阪府 環境農林水産部 循環型社会推進室 資源循環課 3R推進グループ、足立崇博さん

「年々深刻化しているプラスチックごみ問題ですが、知識として学ぶ場は増えたかもしれませんが、今私たちには『身近な取り組み』が必要だと考え、その一環としてカードゲームを制作することになりました」

カードに記された日常的な9つのシーンにおいて、ごみを減らすためにできることをプレイヤーたちがみずから考え、点数を競うゲームです。「自分事として、シミュレーションすることで、こういう場面ではなにができるのかに気づくきっかけになるはず。そこから実際の行動に起こしてもらえれば」と足立さん。

このゲームではあえて「答え」を提示していません。「『答え』をみんなで話し合うことによって、いろいろなアイデアが生まれるのではないでしょうか」とのこと。

「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」は、大人にとっても学びの多いものとなっていますが、環境問題への取り組みを難しく捉えるのではなく、子どもの時から、このようなゲームを通じて、当たり前のこととして、身に付けることができればいいですね。

この「おおさかプラスチックごみ 3Rカードゲーム」は、大阪府の公式サイトよりダウンロードして、各々で印刷・カットしてカードを作ることもできますし、団体への貸出し(送料は利用者負担)も行われています。

【参照サイト】大阪府/おおさかプラスチックごみ3Rカードゲーム
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mia

旅するように暮らす自然派ライター/オーガニック料理ソムリエ ・アロマ検定一級 | バックパックに暮らしの全てを詰め込み世界一周。4年に渡る旅の後、AUSに移住し約7年暮らす。移動の多い人生で、気付けばゆるめのミニマリストに。 ライターとして旅行誌や情報誌、WEBマガジンで執筆。現在は自然に沿った生き方を実践しながら発信中。地球と人に優しい暮らしのヒントをお届けします。