2024年12月19日、東京都中央区のシティラボ東京で、株式会社クラダシ主催の「フードロス削減アワード2024」の受賞者発表セレモニーが行われた。このアワードは、フードロス削減に取り組む企業や個人を飲食店、食品メーカー、家庭の3つの部門で表彰し、革新的なアイデアを広めることを目的としている。
飲食店部門の大賞に選ばれたのは、竹栄株式会社が展開する「プラスフード」だ。このサービスは、札幌市内の飲食店約300店舗が登録するフードシェアリングプラットフォームで、余剰食品を必要とする人々に届ける仕組みを提供している。食品を無駄にしたくない飲食店と、それを積極的に活用するユーザーをつなぐこのサービスは、地域での持続可能なモデルとして評価され、他の地域への拡大も期待されている。
食品メーカー部門では、株式会社ベンナーズの「未利用魚サブスクサービス フィシュル!」が大賞を受賞した。このサービスは、市場に出回らない規格外の「未利用魚」を家庭向けに定期便として届けるもので、冷凍技術を活用して鮮度を保ちながら、多様な魚を家庭に提供する仕組みだ。日本の水産資源を無駄なく活用し、持続可能な水産業を目指す取り組みとして高く評価された。
家庭部門の大賞を受賞したのは、中谷愛さんの「食べ切る未来へ!家庭で始めるフードロスゼロチャレンジ」だ。この取り組みでは、「3日で使い切る冷蔵庫」ルールや、食材の期限を管理するアプリの活用など、家庭で楽しく実践できる工夫が提案されている。家族で楽しみながら食品ロスを減らすことができるアイデアは、家庭の持続可能なライフスタイルを支えるものとして評価された。
ノミネートされた取り組みにも注目したい。飲食店部門では、高知県の「おすそわけ食堂 まど」による規格外野菜を使った家庭料理の提供や、神奈川県鎌倉市の「蕎麦 ふる川」による廃棄予定の手打ち蕎麦を「蕎麦コロッケ」として活用する工夫などが紹介された。食品メーカー部門では、オイシックス・ラ・大地株式会社による規格外食材を使った「Kit Oisix」の提供、カルビー株式会社による廃棄される原料を商品化した取り組みなどが紹介された。家庭部門では、Instagramでフードロス削減レシピを発信するあいほのさんや、食品乾燥機を使って保存性を高める提案を行ったすずきともこさんなどの多彩なアイデアが紹介された。
このアワードは、食品ロス削減が重要になるなかで、その意義を再確認させる場となった。主催企業である株式会社クラダシは、「もったいないを価値へ」という理念のもと、今後もフードロス削減の活動を広げていく方針だ。これらの取り組みをきっかけに、食品ロス削減につながる日常生活の選択肢が広がることも期待される。
ノミネート者一覧
【飲食店部門】
おすそわけ食堂 まど:規格外野菜などの「おすそわけ」を使った食堂
蕎麦 ふる川:蕎麦コロッケ
竹栄株式会社・プラスフード事務局:フードシェアリングサービス「プラスフード」
羽田市場:市場に出回らない“未利用魚”をお店で提供
もったいない食堂 三浦海岸店:食べるだけで社会貢献ができるレストラン
【食品メーカー部門】
オイシックス・ラ・大地株式会社:Kit Oisix、未活用だった食材の再利用、傷ついた野菜のお得な販売
カルビー株式会社:廃棄原料や製品の規格外品(かけら)商品の発売など
株式会社JTB:ロス旅缶
株式会社ドール:もったいないフルーツプロジェクト
株式会社ベンナーズ:未利用魚サブスクサービス フィシュル!
【家庭部門】
あいほのさん:あいほの〻フードロス削減レシピ
新崎亜子さん:地球も体もよろこぶ【1日1品おから料理】
すずきともこさん:ドライでフードロス削減
中谷愛さん:食べ切る未来へ!家庭で始めるフードロスゼロチャレンジ
森田道子さん:もったいない心を生かす!!
【参照ページ】「フードロス削減アワード2024」各部門の大賞受賞者が決定! | 株式会社クラダシ
【参照ページ】フードロス削減アワード2024 Kuradashi
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