思い出がつまった使用済みのランドセルはどうする?気持ちに寄り添った活用法を5つ紹介

小学校を卒業してから、数カ月。中学校生活にも少しずつ慣れてきて、新しい暮らしにもようやく落ち着いてきた頃かもしれません。

でも、ふと目に入るのが、あのランドセル。6年間、毎日背負って通った思い出の詰まったランドセルが、今は部屋の片隅にそのまま──というご家庭も多いのではないでしょうか。

「記念にとっておきたい」「思い出があって捨てるのは寂しい」そんな気持ちに寄り添いながら、今回はランドセルを活かす5つの方法をご紹介します。処分する前に、環境にもやさしく、そしてお子さんやご家族の気持ちを大切にできる選択肢を、一緒に考えてみませんか。

使用済みのランドセルの活用方法

6年間の思い出がたくさん詰まったランドセル。だからこそ、ただ処分するのではなく、何か別の形で活かす方法を考えたいですよね。今回は、ランドセルの活用方法を5つご紹介します。それぞれのメリットや注意点もあわせてまとめましたので、ご家庭に合った方法を見つける参考にしてみてください。

ランドセルを保管する


無理に処分せず、そのまま大切に自宅で保管しておくのも、ひとつの素敵な選択肢です。たとえば、小学校時代の写真や文集などを入れて「思い出ボックス」として使ったり、非常時に備える「防災バッグ」として活用したりすることもできます。

保管する際は、カビの発生を防ぐために、定期的に風通しのよい場所に出してあげるのがおすすめです。

メリット
  • 思い出の品として飾ることができる
注意点
  • カビが生えないよう注意する
  • 置く場所によっては場所を取る

ランドセルをリサイクルショップやフリマアプリで販売する


リサイクルショップで買い取ってもらったり、フリマアプリで売るのも一つの方法です。ランドセルの状態やブランド、色、デザイン、売る時期などでも値段が変わります。

メリット
  • ランドセルを必要としてくれる人の元へ届く
  • フリマは価格や条件を自分で設定できる
注意点
  • 新品や状態が良いものが売れやすい
  • やりとりや引き渡しなどの作業が必要

セカンドストリート

セカンドストリートは、全国850店以上の店舗とオンラインストアで、洋服やバッグを中心に幅広く中古品の買取と販売をしている総合リユースショップです。ランドセルを取り扱っている店舗もあるので、最寄りの店舗へ直接問い合わせて確認してみましょう。
【ウェブサイト】セカンドストリート

メルカリ

メルカリは、自分で売ることができる日本最大のフリマアプリサービスです。自分のタイミングで売ることができるのがメリットです。中古ランドセルの相場は、1,000円以上からが多いようです。ランドセルの箱やカバーなどの付属品をセットにして売ることも可能です。
【ウェブサイト】メルカリ

ジモティ

ジモティは、地域に密着した掲示板サイトです。不用品の情報を掲載し、個人間で譲り渡しができます。同じ地域の人に取りに来てもらい手渡せば、送料や梱包など発送の手間を省くことができます。送付作業を手間に感じる場合は、ジモティがおすすめです。
【ウェブサイト】ジモティー

ランドセルを寄付する


大切に使ってきたランドセルを捨てるのには抵抗があると感じる方には、寄付するという選択肢があります。不要になったランドセルが、必要としている誰かの元で再び役立つかもしれません。寄付先によっては、送料の負担が必要な場合もありますが、手続き費用がかからない団体もあります。また、直接持ち込みが可能な寄付先を選べば、送料もかからず、実質無料で寄付できるのも嬉しいポイントです。

メリット
  • ランドセルを必要としてくれる人へ届く
  • 子どもの教育支援につながる
注意点
  • 費用と発送の手間がかかる
  • 破損や汚れの著しいランドセルは受取不可

特定非営利活動法人 国際子供友好協会

国際子供友好協会は、世界の子どもたちへ愛ある国際支援活動をおこなう特定非営利活動法人です。ランドセル以外にも、ぬいぐるみやバッグ、日用品、文具、おもちゃなどを発展途上国の子どもたちへ送っています。匿名や無記名での寄付も受け付けています。

  • 送り先:千葉県
  • 受付期間:随時
  • 料金:ランドセルの送料の負担有り
  • 注意点:破損や汚れの著しいランドセルは不可
  • 寄付先:フィリピン、タイ、マレーシアなどの発展途上国

【ウェブサイト】特定非営利活動法人 国際子供友好協会

いいことシップ

いいとこシップは、国内外で寄付や再販などをおこない最後までリユース品を活用しています。ランドセル以外にも、おもちゃやベビー用品、ファッション雑貨、キッチン用品など幅広い品目を扱っています。

  • 送り先:札幌・八王子・横浜・相模原・大阪・神戸
  • 受付期間:随時
  • 料金:ランドセルの送料の負担有り 
    ※相模原・大阪・神戸・札幌は直接持込可(事前予約必要)
  • 注意点:破損や汚れの著しいランドセルは不可
  • 寄付先:国内外

【ウェブサイト】いいことシップ

エコトレーディング

エコトレーディングは、不用品などを寄付し、国際社会貢献に繋げています。ランドセル以外にも、文房具や雑貨、ぬいぐるみ、日用品などをアジアのリサイクルショップで販売し、売上げの一部を現地の孤児院や国内のNPO団体へ寄付をおこなっています。

  • 送り先:愛知
  • 受付期間:随時
  • 料金:ランドセルの送料の負担有り ※直接持込も可
  • 注意点:ひび割れたり破損があるランドセルは不可
  • 寄付先:タイ、フィリピン

【ウェブサイト】エコトレーディング

学生服リユースショップ さくらや

学生服リユースショップさくらやは、幼稚園から高校までの中古の制服をメインに取り扱うリサイクルショップです。各ショップにより、リユースランドセル譲渡会の開催や寄付の方法が異なるため、詳しくは最寄りのショップへ直接問い合わせてみてください。

  • 送り先:全国60店舗
  • 受付期間:随時 店舗営業時間内 ※直接持込の場合は店舗営業時間内に
  • 料金:海外発送の場合、送料が必要になる場合も有る
  • 注意点:ひび割れや破損があるランドセルは不可
  • 寄付先:国内外

【ウェブサイト】学生服リユースショップ さくらや

ランドセルをリメイクする

思い出の詰まったランドセルを、財布やキーホルダー、キーケース、ペンケースなどにリメイクして、形を変えて長く使い続けることができます。普段使いしやすいアイテムも多く、好みに合わせて選べるのも魅力です。

この記事では、ランドセルのリメイクを行っているメーカーをご紹介します。※掲載している商品内容や料金は、2025年5月現在の情報です。変更される場合もありますので、最新の詳細は各メーカーの公式サイトをご確認ください。

メリット
  • 日常で使い続けることができる
  • 使いながら思い出も大切にできる
注意点
  • コストがかかる
  • 元のランドセルの形には戻らない

セイバン

セイバンは、「天使のはね」で有名なランドセル専門メーカーです。セイバン製ランドセルはもちろん、セイバン製品以外もリメイク可能です。行動範囲が広がる中学生が、日常的に使いやすいアイテム4点にリメイクされます。

  • リメイク品:財布、キーケース、パスケース、キーホルダー
  • 流れ:公式オンラインスト or ヤフーショップにて注文→ランドセル発送→商品到着
  • 料金:18,700 円(税込)
  • 注意点:特殊デザインや布、ナイロン製などのランドセルは不可。10年以上使用したもの、生地の劣化・損傷状況は不可の場合もある。

【ウェブサイト】天使のはねランドセルリメイク – セイバン公式通販

池田屋ランドセル

池田屋ランドセルは、「子ども思い」というコンセプトで理想のランドセルを追求する専門メーカーです。一部リメイク品は、池田屋ランドセル以外のランドセルも可能です。また、複数のリメイク品を組み合わせて注文することもできます。

  • リメイク品:小物セット、卓上ミラー、フリーケース、アートフレーム、時計 など
  • 流れ:公式サイトにて注文→案内状送付→ランドセル発送(送料負担)→商品到着
  • 料金:8,250円(税込)~
  • 注意点:リメイク品に必要な寸法に満たない場合、ひび割れや破損、汚れなどがある場合は不可。

【ウェブサイト】池田屋ランドセル

土屋鞄製造所

土屋鞄製造所は、長く使える日本製の革鞄にこだわった創業60周年を迎えるランドセルメーカーです。修理専門の職人が在籍しており、リメイク以外にも6年間無料修理保証や年下の兄弟姉妹などにも譲れるよう卒業後の修理サービスなどのアフターサービスが充実しています。一部リメイク品は、他社製ランドセルも可能です。

  • リメイク品:ミニチュアランドセル、フォトフレーム、パスケース、タペストリー など
  • 流れ:公式サイトにて注文→ランドセル発送→商品到着
  • 料金:12,000円(税込)~
  • 注意点:ひび割れなど素材の劣化がある場合は不可。

【ウェブサイト】土屋鞄のランドセルリメイク

ランドセルを譲る

親戚や身近な人に声をかけてみるのも、ランドセルを活かすひとつの方法です。信頼関係のある相手だからこそ、安心して譲ることができるのも大きなメリット。

スムーズにやり取りを進めるためには、あらかじめランドセルの状態や、相手が気にしそうな点(傷み具合、色、付属品の有無など)を確認しておくのがおすすめです。小さな気配りが、後々のトラブル防止にもつながります。

メリット
  • 信頼ある相手とのやりとりで安心感がある
  • 費用などはかからないことが多い
注意点
  • ランドセルの状態などを事前に確認してもらう
  • 新品で購入するのが主流のため譲り先を見つけるのが難しい

ランドセルをゴミとして処分する

今回ご紹介した5つの活用方法がどうしても難しい場合は、思い切って処分するという選択もあります。捨てることに罪悪感を抱く方もいるかもしれませんが、きちんと感謝の気持ちを込めて手放すことも、ひとつの区切りです。

ゴミとして処分する際は、お住まいの自治体のゴミ分別ルールを事前に確認しましょう。多くの地域では、ランドセルは「可燃ごみ」「不燃ごみ」「粗大ごみ」のいずれかに分類されることが多いようです。

メリット
  • 自分で確実に処分することができる
注意点
  • ランドセルのサイズで分別が変わる場合がある
  • 金具を取り外す場合がある
  • 費用がかかる場合もある

おわりに

6年間大切に使ってきたランドセルだからこそ、どのように処分するか悩む人も多いかもしれません。ゴミとして処分する前に、その後の使い道について少し考えてみてください。場合によっては予算やかかる手間を考える必要も出てくるかもしれません。できる範囲で環境を配慮しながら、使っていた本人や家族の気持ちにも寄り添った選択ができ、納得のいく方法で手放すことができると良いですよね。


【関連ページ】子どもが使わなくなった学習机、どう処分する?手放し方7選
【関連ページ】サイズアウトした子ども服は社会に循環させよう! 全国対応可能なリサイクルショップ5選
【関連ページ】学生服って自宅の洗濯機で洗えるの!?ブレザー、詰襟などの上着のお手入れ方法を紹介

The following two tabs change content below.

中池 梓

現在は子育てに奮闘しながら、頑張り過ぎずエコで優しい生活を目標に田舎暮らし。最近の趣味は、小説の深読み(植物が登場する作品に限る)。参考文献などを読みあさり自己流に作品を分析してマニアックに楽しむことにはまっている。