子どもと過ごす夏休みの工夫~料理、勉強、外出…|服部雄一郎・麻子さんに聞く暮らしのアイデア

海外で人気のライフスタイル「ゼロウェイスト」。日本でも少しずつ聞くようになってきて、「ごみを減らしたい」「捨てる以外の方法が知りたい」という声をよく耳にします。その一方、大量に出るごみを前に、どこから手をつけたらいいのかわからないという声も少なくありません。

そこでLife Huggerでは、「サステイナブルに暮らしたい」「サステイナブルに家を建てる」の著者で、ゼロウェイスト生活を発信する服部雄一郎さん、服部麻子さんとのコラボレーション企画として「服部雄一郎・麻子さんに聞く暮らしのアイデア」の連載をスタート!

第37回目となる今回は、「夏休みの過ごし方 後編」です。

料理やおやつの準備は家族も助かる

雄一郎:家の中での夏休みの工夫と言えば、「料理」!子どもは「遊ぶのが仕事」とは言え、親ばかりが忙しく立ち回るのでは不公平だから(笑)。子どもにもたのしく貢献してもらえる方法と言ったら、わが家の場合は断然、料理。

麻子:真ん中の娘は特によくやってくれた。2~4年生くらいの頃は、仲の良かった同級生がよく遊びに来ていたので、「どうせ家にいるなら、一緒にご飯をつくってくれる?」って(笑)。ふたりで全員分の昼ごはんを作ってもらったりもして、すごく助かった。

真ん中の娘の料理シーン

雄一郎:子どもたちもたぶん結構たのしかったと思うんだよね。どの道、時間を持て余しがちなわけだし。今年もこのあと末っ子に活躍してもらいましょう。

麻子:末っ子はお菓子づくりは好きだけど、料理はまだ卵料理くらいしかやっていないからね。どのくらいできるようになるかたのしみ。

雄一郎:さっそく今日はその第1弾。「好きな材料を買ってあげるけど、何が作りたい?」と本人に聞いたら、何と「ステーキ!」って…。「うちは牛肉はめったに買わないんだよ(=環境負荷の面で)。それに値段も高いから初回かぎりだよ!」なんて念を押して(笑)、今日は末っ子シェフによるステーキパーティ。

麻子:やる気を持ってもらうには初動が肝心!ステーキ肉は小さめ、しかも大人はふたりで1枚…(笑) 値段は子どもの経験代と思えばまあよしとします。

雄一郎:もっと気軽に、おやつを準備してもらうのもすごく助かる。最近うれしいのは、10時のおやつの時間に末っ子が勝手にフルーツをカットして、仕事中の僕に差し入れてくれること。たぶん、自分が食べたくて、でも、自分だけ食べると「ダメ」って言われるかと思って、カモフラージュ的に家族分を用意してくれてるのかも(笑)。近くでひとつ100円くらいの小さなマクワウリとか、タイガーメロンとか、とってもさわやかでヘルシーなカットフルーツ。ホテルみたいに角切りにして、ちょっとハチミツでマリネしたりして、ちゃんと冷蔵庫で冷やして、フォークをそえて出してくれる。シンプルにうれしいし、子どももいい時間つぶしになって、味もおいしくて、わりに自己肯定感もアップしているんじゃないかな。

お菓子作りはクラフティだって楽々の末っ子。果たして料理も開花なるか!?

夏休み中の勉強は?

麻子:夏休みと言えば、「宿題が大変…」いう声もよくきこえてくるけど、わが家はその点はあまり苦労はないかな? 親はほぼ関知せず、自分なりに工夫してやってるみたいです。

雄一郎:夏休みに限らず、実はうちはふだんから「宿題はやらなくてもいい」っていうスタンス。こんなこと言うとお叱りを受けるかもしれないけど、北欧など宿題がほとんどない国も少なくないみたいだし、調べると、宿題と学力には直接的な関係はないという報告もある。もちろん内容的に有益な宿題もあると思うけど、日本の学校にありがちな「単なる義務としての宿題」をただ受動的にこなすだけだとしたら、むしろ勉強にネガティブなイメージがつきそうで怖い。

麻子:勉強はたのしくやってこそ、と思ってます。小学生の長期休みの宿題はほんとなくしてほしい…

雄一郎:だから、うちは二言目には「無理して宿題やらなくていいよ」「先生にきちんとお手紙書いてあげるから大丈夫だよ」って。そうすると、うちの子たちは「そんなことされたら大変だ…!」って、そそくさと終わらせてる(笑)。別に「宿題完全否定」というつもりはないので、ちゃんと終わらせていることは褒めるし、質問されたら教えるし、読書感想文とか、頼まれたら手伝ってるけどね。

麻子:こどもたちを見ていると、宿題をやりたい時間帯とかタイミングもそれぞれなんだな、と気付いて。帰宅後すぐに終えてしまいたい子もいるし、寝る直前にやりたい子も。それも年齢によって変化したり。「面白いなあ」と思いながら見ています。

雄一郎:「自主的にタイムマネージメントして、こなす」というサイクルに入ってくれたのはすごくよかったと思う。

麻子:実際問題、親は子どもの宿題にしっかり向き合う余裕もあまりないから…それでも「教えて」と声をかけられたらできるだけすぐに見てあげるようにしてます…ってほぼ雄一郎さんがやってくれてますが(笑)。

雄一郎:まあ、うん、そうだね(笑)。理想を言えば、せっかくの夏休み、本当はもっと丁寧に子どもと向き合えたら、たぶんすごくおもしろいだろうと思うけど。残念ながらそれほどの余裕はない。でも、夏休みは子どもがふだんよりも時間的な余裕があって、プラスアルファのことに取り組むチャンスだと思うので、それをできる範囲で生かしたいとは思ってる。

麻子:それこそ料理を一緒にしたり、普段と違う関わりが少しでもできるといいね。

雄一郎:今、末っ子には家で「ひろつる式」の英語を1日10分くらい教えているので、それを夏休みの間は少し多めにやって、「すごいね!」と盛り上げてみたり。あと、最近コンピュータを使うようになって、めちゃくちゃな打ち方でキーボードを打ってるので、この夏休みはタッチタイピングをゲーム感覚で覚えられる無料サイトを利用して、毎日タッチタイピングの練習をしてもらったり。これは子どもも大喜びで、やる気全開。

この前の春休みは動画編集もデビュー。特別支援学校に通う兄の撮った魚の動画の編集を担当してもらいました

麻子:ふだん、コンピュータは「1日1時間」みたいに制限してるから、子どもの側からしてみれば、それを例外的に延ばしてもらえるのは願ってもないチャンス!

雄一郎:ごみも出ず、出費も時間もほとんどかけず、たしかな手ごたえ。親の自己満足かもしれないけど、わりにたのしんでいる部分です。

インドア派のたのしみもいろいろ

麻子:本当はこんなに自然が豊かなんだから、もっと外遊びとかしてほしいところだけどね。残念ながら、うちの子たちはわりにインドア派で、それほど外をたのしまない。

雄一郎:その辺は、親の望み通りにはいかないよね。親が一緒に外に出れば、きっともっとたのしめるのだろうけど、仕事もあって、そうもいかないしね。うちの場合は、時々ちょっと一緒に野菜やベリーの収穫をたのしんだり、ニワトリを散歩させたり、というくらいがせいぜいかな。あとは週末に近くの川に一緒に行ったり。

小さい頃はよく近所の川にも行きました。ただ、川は親が見張っていないといけないので、時間的にきびしいのです…

麻子:インドア派のたのしみとしては、「図書館に行く」もよくやるね。ふだんから行くけど、暑い夏は、涼しい図書館に行くのはメリット大。

雄一郎:うち、あんまりエアコンつけないからね(笑)。親も一緒に行って、涼しい館内でPC仕事できたりして、結構、家族でハッピー。以前、真ん中の子が新学期に「夏休みに何がたのしかったですか?」って聞かれて、「図書館に行きました」って。ちょっとのけぞったけど(笑)。

麻子:あとは、ふだんなかなか余裕がなくて行けない映画を、子どもと一緒に見に行ったり。どこまでもインドア(笑)。

雄一郎:「外食の代わりに友人を夕食に招く」も、結構たのしい。外食より遥かに安上がり!あと、「自分たちが旅行する代わりに、遠方の友人に来てもらう」のも。居ながらにして旅行気分!

麻子:昔からの友人家族が毎夏訪ねてくれるの、本当に楽しくて最高。お互い、子どもたちが毎年毎年大きくなって。

雄一郎:一般的な「夏休み」とはだいぶずれるかもしれないけど、わが家なりの夏休みの過ごし方、結構いい思い出もたくさんあって、気に入っています。よかったら参考にしてください!

【⬇︎前編はこちら】

夏休みはどう過ごす?~体験を深める夏の工夫|服部雄一郎・麻子さんに聞く暮らしのアイデア


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服部雄一郎 服部麻子

神奈川生まれ。バークレー、南インドを経て、高知の山のふもとに移住。 ゼロ・ウェイスト、サステイナブル、ギフトエコノミーを取り入れた暮らしを家族で楽しむ。著書に、『サステイナブルに暮らしたいー地球とつながる自由な生き方―』『サステイナブルに家を建てる』(アノニマ・スタジオ)。(写真 衛藤キヨコ) Instagram:@lotusgranola