家庭菜園をしているけれど思ったよりごみが出てしまっているな、もう少し環境のことに配慮しながら野菜を作りたいけれど何から始めたら良いか分からない、と思ったことはありませんか?今回は、ゼロウェイストや環境を意識しながら、家庭菜園を楽しむアイデアを紹介します。自分にできそうなことから挑戦し、一緒に環境に優しい家庭菜園を目指しましょう。
環境に優しい家庭菜園とは?
家庭菜園を通して出るごみをできる範囲で減らし、環境に良いことにもう一歩踏み込んで野菜を栽培していきます。できるだけごみを出さず、環境に負荷をかけないよう意識し、自分にできる工夫で「環境に優しい家庭菜園」を楽しみましょう。
家庭菜園で出るごみとは?
家庭菜園は、環境にも家計にも優しく良いことが多くありますが、家庭菜園から出るごみがあるということも事実です。例えば、野菜を栽培するためにポット苗を買えば、植え付けた後にはプラスチックのポットがごみとして出ます。また、収穫を終え畑の片付けをする時には、栽培後の野菜の葉や茎などの野菜クズのごみが出てしまいます。この他にも、プランターや資材なども劣化が進み古くなってしまうとごみとなります。野菜を育てる過程でどのような工夫をすれば、家庭菜園から出るごみを減らすことができるのか考えてみましょう。
環境に優しい家庭菜園のアイデア
環境に配慮した家庭菜園のアイデアを紹介します。長く続けることができるかどうかを考えることがポイントです。ハードルが高すぎると、家庭菜園も楽しくなくなってしまいますので、まずは自分にできそうなことからチャレンジしてみてください。
環境に配慮したアイテムを使う
家庭菜園ではポットやプランターなどさまざまな資材を使いますが、環境に配慮し土に還るアイテムなどへかえてみましょう。
天然素材の種まき・苗ポット
種まきから育てる場合には、ビニール製のポットではなく、天然素材などの環境に優しいポットをおすすめします。通気性・保水性に優れるため、植物も良く育ちます。また、天然素材のポットはポットごと植えることができ、植え替えによる根の傷みの心配もいりません。
サステナブル素材の布製ポット
プランター栽培ではプラスチック製のプランターが一般的ですが、布製のポットをおすすめします。通気性・透水性・放熱性に優れており、野菜の根が育ちやすい環境が作られます。軽量で丈夫なため使いやすく、使用後は折りたたむことができるので片付けも簡単です。化学薬品不使用でペットボトルのリサイクル素材と天然素材をかけ合わせた「ルーツポーチ」など、環境にも植物にもやさしいものを選んでみていはいかがでしょうか。
麻ひも
野菜の誘引や支柱を固定するときなどに使うひもは、主にビニールたい・紙ひも・麻ひもとありますが、自然に優しく耐久性のある麻ひもをおすすめします。
野菜は種から育てる
野菜を育て始めるとき、種からの栽培に挑戦してみましょう。野菜を苗から育てる場合、野菜のポット苗を購入しますが、苗の植え付けが終わると、使用済のポットがプラスティックごみとして出てしまいます。苗からの栽培が失敗しにくいということもあり、特に家庭菜園初心者には苗からの栽培をおすすめすることもありますが、少し経験を積んだら種からの栽培にチャレンジしてみてください。初めての種からの栽培で不安を感じる人は、発芽率が良く育てやすい野菜から初めることをおすすめします。発芽率は、種袋の裏面に記載されていますので、事前にチェックしてみましょう。
使用済の土はリサイクルをする
プランターなどで使用した土は、きれいにして土壌改良をすればまた使うことができます。植物は育つために土の中にある栄養を吸収します。使用済の古い土は、栄養がなくなってしまった状態になっているのでリサイクルをしましょう。
土をリサイクルする際に必要なもの
- 使用済の土
- 園芸シート(容器)
- ふるい
- 土壌改良材
- 手袋(グローブ)
土をリサイクルする手順
- 土を園芸シートなどに広げ、枯れた植物や古い根などを取り除き、ふるいにかけて鉢底石と土を分けます。鉢底石はまた使えるので別にして取っておきます。
- ふるいにかけきれいになった土を消毒します。夏におすすめの方法は、園芸シートに土を広げ、水で土を湿らせ、土を黒いビニールに入れ、裏表各2~3日ほど直射日光をあてます。冬におすすめの方法は、熱湯を土にかけ、霜や寒さにあて2~3週間に一度まぜます。
- 土壌改良材や腐葉土、堆肥などを入れてしっかり混ぜます。育てたい野菜や土壌の状態によって入れる内容は異なりますので事前にチェックして準備しましょう。
- 最後に、園芸シートからプランターへ土を戻し終了です。
コンポストを始める
環境のことを考えた家庭菜園づくりにコンポストをおすすめします。野菜作りには栄養が豊富で安全な良い土が必須です。
コンポストとは
コンポストとは、生ごみや落ち葉などを微生物の発酵分解により堆肥にするためのものです。家庭菜園の作業で出た野菜クズなどをコンポストに入れて、自家製の堆肥づくりに挑戦してみましょう。キッチンの生ごみも入れることもできます。
コンポストのメリット
コンポストの大きなメリットは、ごみが減ることです。ごみ出しをする時に使うビニール袋も必要なくなり、ごみの収集日を待たず処理することができます。そして、自家製の堆肥を使って、安全でおいしい野菜を作ることもできます。野菜を作る・食べる・捨てる・土にする、という良い循環が生まれます。
【関連ページ】【やってみよう!コンポスト】初心者でも大丈夫、おうちで始める簡単コンポスト
【関連ページ】【コンポスト〜実践】ここがポイント!コンポストで失敗しないために押さえるべき5つの注意点
おわりに
環境に優しい家庭菜園作りのアイデアを紹介しました。今までやっていたことを少し変えることで、家庭菜園から出るごみを減らすことができます。自分にあった無理なくできることから挑戦してみてください。エコで楽しい家庭菜園ライフが過ごせますように。
【関連ページ】家庭菜園は3月スタートがおすすめ!初心者でも育てやすい野菜5選
【関連ページ】ベランダでハーブ栽培!初心者におすすめのハーブ5選
【関連ページ】小さなスペースでベランダ菜園!初心者におすすめの野菜・ハーブ6選
中池 梓
最新記事 by 中池 梓 (全て見る)
- 10月は食品ロス削減月間!未来のために私たちができることとは? - 2024年10月16日
- 備えていますか?停電・断水に役立つ防災トイレの種類と選び方 - 2024年9月30日
- 【9月1日は防災の日】子どもと一緒に防災を楽しく学べる「防災イベント」まとめ - 2024年8月30日