近年人気が高まっているガーデニング。この春ガーデニングをはじめてみようかなと思っている人におすすめなのが、ハーブ栽培です。
元々ハーブの多くは、厳しい環境でも育つ多年草で、丈夫で育てやすい植物です。手間をかけなくても育つので、初心者でも失敗が少なく、育てやすいといえます。また、ハーブは庭がなくても植木鉢やプランターで育てられるので、マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる人にもおすすめです。
今回は、ガーデニング初心者がベランダでも育てられるハーブを紹介します。
ハーブとは
ハーブは薬草や香草の総称です。香りや独特の風味を生かしてスパイスとして使用したり、料理に彩りを添えたり、乾燥させてハーブティーとして楽しんだり、薬用として使ったり、香りを凝縮させて芳香剤や虫よけとして使用したりと、さまざまな用途で使うことができます。
ハーブを育てる前に確認すること
多くのハーブは日当たりが良く、風通しの良い環境を好みます。ハーブ栽培をはじめる前に、おうちのベランダの日当たりをチェックしましょう。日当たりが良いとされる南向きや東向きのベランダでも、周囲に高い建物やベランダの手すり部分などがつくる影や季節、時間帯次第で日当たり具合は変わります。足元に影ができる場合は、イスやテーブル、ガーデンラック、フラワースタンドなどを使って高さを出し、日当たりを確保する方法があります。
また、ハーブによっては有害物質を含む種類がありますので、妊娠中の方やペットを飼っている方は注意してください。
ハーブ栽培で失敗しないためのポイント
ハーブを植えるときには、「1種類ずつ鉢に植えて管理する」ことで失敗を防げます。ハーブには冬越しできるもの、1年だけのもの、生育が旺盛すぎて他のハーブと一緒に育てられないものなど、さまざまな性質を持っており、1つの鉢に複数のハーブを植えると管理が難しくなるでしょう。はじめは1つずつ植えて、ハーブ栽培に慣れてきたら寄せ植えなどにも挑戦してみてください。
初心者におすすめのハーブ
初めてベランダでハーブを育ててみたいという人向けに、栽培しやすいハーブを5つ紹介します。
バジル
バジルは夏の暑さにも強く丈夫なため、初心者におすすめのハーブです。水を好みますが、与え過ぎには注意してください。水はけの良い土を使い、鉢の表面の土が乾いたら水をたっぷりと与えるのがポイントです。先端の芽を摘み取っても、すぐにわき芽が生えてくるので、どんどん収穫することができます。また、花が咲くと風味が落ちるので、花芽は早めに切り取りましょう。
ミント
ミントは3,500種類以上もあるといわれていますが、その中でも一般的なものは、ペパーミントとスペアミントです。生育がとても旺盛なので、葉が増えたと感じたら切り取ってください。切り取った部分も使えますので、たくさん収穫できます。切った茎を水に差しておくと、根が出て簡単に増やせます。半日陰でも育つため、日当たりに不安があっても大丈夫です。
イタリアンパセリ
イタリアンパセリは、葉が縮れたこんもりとしたパセリとは異なり、苦味が少なく葉が柔らかいので、サラダとしても楽しむことができます。乾燥を好むので、水やりは控えめにしてください。半日陰でも育つため、日当たりに不安があっても大丈夫です。育ちすぎると葉が硬くなってしまいますので、早めの収穫がおすすめです。
レモングラス
レモングラスは、夏の暑さにも強く丈夫に育つため、初心者におすすめのハーブです。一方で、寒さには弱い性質があるので、冬越しする場合は霜が降りる前に短く刈り取り、室内などの温かい場所へと移動します。成長すると1m近くなり、葉が生い茂って蒸れやすくなるので、夏に剪定をして風通しを良くしてください。収穫は株元から10cmほど残して葉を切ります。
ローズマリー
ローズマリーは樹木であるため、年に1度ひと回り大きな鉢に植え替えをすれば、長く楽しむことができます。霜を避ければ冬でも元気に育ちます。大きく育てたくない場合には、立性タイプ(~約2m)ではなく、匍匐性タイプ(~約30cm)か、半立性タイプの購入をおすすめします。風通しが悪いと下葉が落ちることがあるので、梅雨時期には収穫をかねて剪定をしましょう。
収穫したハーブは無駄なく使う
自分で栽培したハーブが収穫できたら、無駄なくすべて使いたいものです。余すことなく使うことでゼロウェイストにもつながります。ハーブは料理に使う以外にも、さまざまな使い方があります。自分のライフスタイルに合わせて、ハーブを取り入れてみてください。
- 手作りキットにプラス
- リース・スワッグ
- ハーブドリンク
- 花瓶に飾る
石鹸やキャンドルの手作りキットにおうちで栽培したハーブをプラスすれば、オリジナルのものが作れます。
ハーブでもリースやスワッグ作りを楽しめます。キッチンに飾っておけば料理にも使えて便利です。
【関連ページ】廃棄される草花や枝を使ってクリスマスリースとスワッグを手作りしてみた!
寒い季節はハーブティー、暑くなったら炭酸水などと合わせて楽しみます。摘みたてのフレッシュハーブに熱湯を注ぎ、お好みで蜂蜜などを入れるだけ。
花が咲く種類のハーブはもちろん、葉のみのハーブでも花瓶に飾ることで香りを楽しむことができます。
さいごに
ガーデニング初心者でも比較的簡単に育てられるハーブ栽培。庭がなくてもベランダでプランターや植木鉢を使って育てられるので、取り組みやすいものです。自分で育てたハーブを収穫し、料理や芳香剤、家の装飾品など、ご自身のライフスタイルに合わせて楽しんでみてください。
中池 梓
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