当連載ではエコライターの曽我 美穂が海外在住の方に、その土地ならではのゼロウェイストな試みをお聞きします。今回は、オーストラリア在住の川平紗代さんに、現地の暮らしで見つけたゼロウェイストを教えていただきました。
川平紗代さんのプロフィール
学生時代を日本、インド、フィジー、オーストラリアで過ごし、現在はシドニーに落ち着く。学生時代に学んだサステナブル経営学の知識を活かし、環境分野でのエデュケーター、リサーチャー、コンテントクリエーターなど幅広く活動。現在はベイサイド市の市役所の環境課にプロジェクトオフィサーとして勤務し、レジリエンス計画やネットゼロ計画に取り組んでいる。
ファーマーズマーケットには、ゼロウェイストな工夫がいっぱい!
新鮮な野菜や、手作りの食べ物が沢山売られているファーマーズマーケット。ここでは、それぞれのお店がゼロウェイストにつながることを実践しています。
パンはそのまま売られており、紙の袋に入れたり、自分で持ってきた袋に買ったものを入れてもらうスタイルです。
健康的な食事に関する古本を売っている店。店員さんも座って本を読んだりと、とっても自由な感じでした。
ハーブは植木鉢なしで土がしっかりついたまま売られているので、そのまま植え替えができます。買ったハーブは写真のように新聞紙に包んでくれます。
シャワーに砂時計がついている!
水不足が深刻なオーストラリアでは3〜4分の砂時計がついている家が多くあります。特に雨水を溜めて使用している地域や家でよく見かけます。私が10年ほど前に初めてのホームステイをした家庭のシャワーにもついていて「砂時計を使って、3分でシャワー浴びてね!」と言われてびっくりした覚えがあります。
この写真の砂時計は、職場の研修でもらったもの。シャワーの横の壁につけて、使っています!
スーパーでも多彩な取り組みが実践されている!
一般的なスーパーでも、野菜・果物が裸のまま売られています。私はプラスチック製の袋には入れないようにしているので、ゼロウェイストです。
量り売りコーナーも充実の品揃え!量り売りを使う人はとても多く「好きなものを好きな分だけ買えるのはありがたい」という声をよく聞きます。人気はチョコレートとナッツ。多くの量を買う前に味見感覚で少しだけ買って食べてみて、気に入ったらあとでで多く買う人がたくさんいます。
このコーナーでは、アイス・マカロンを好きなだけとって買えます!
買う時は、紙袋や、持参した布袋に入れます。その後セルフレジで自分で測ったり、カウンターで測ってもらったりしてから料金を支払います。
「odd bunch」という言葉つきで、不揃いの野菜や果物が安く売られていることも多いです。
なお、私は車を売ったので、普段は公共交通機関のみを使用。30分くらいでつくところは歩いて行っています。スーパーに行く時も徒歩なので、重くなるのを避けるために、いらないものを買わなくなった気がします。
おすすめのサステナブル洗剤「earth choice」
洗濯洗剤から食洗機用の洗剤など、幅広く展開されている「earth choice」は、私のお気に入りの洗剤メーカーです。低価格でありながら、環境を害することなく様々なものをきれいにすることができる、いうところが素晴らしいと思います。、生物多様性を意識しよう!「虫のホテル」
これは、植物園で見つけた「虫ホテル」です。虫を毛嫌いするのではなく、彼らが重要な役割を果たしていることを知らせるため、そして、虫たちを育てるために置かれていました。生物多様性を展示から学べる、とてもいいアイディアだな、と思いました!
ビーチにあるカフェも、サステナブル!
シドニーの南側にあるビーチ沿いの都市リトルベイには、こんなかわいいカフェがありました。コールドプレスジュースやコーヒー、ラップやチップス、バナナブレッドなどが売られています。
このカフェ、後ろにはコンポストとリサイクルボックスが常時置かれています。看板には「コップやお皿はコンポストしてね。ペットボトルなどはリサイクルしてね」と書いてあります。
このカフェには、テーブルや椅子は一切無く、みんなそのまま芝生に座ったり、ビーチに持っていく形で、カフェの飲み物などを楽しんでいます。海から上がってタオルを巻いた人たちがコーヒーを買ったり、軽食を楽しんだりもしています。オーストラリアではこんな感じで、どこでもピクニックができるのがいいなあ、といつも感じています!
普段の生活の中に、自然にゼロウェイストやサステナブルな暮らしにつながるアイデアが多くある、オーストラリア。この国の自然を満喫しながら、今後もサステナブルな暮らしを続けていきたいです。
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曽我 美穂
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