ネット通販の利用が増えるに従って、配達後に出る「梱包ごみ」も増えています。「便利で素早く確実に」という顧客ニーズを満たすために、どうしても過剰包装になってしまったり、使い捨て製品に頼らざるを得なかったりするシーンもあるでしょう。
今回は、そんな現状を少しでも食い止め、梱包ごみゼロの配送を目指すサービス「stible(スティブル)」を紹介します。記事の後半には、実際にstible提携のECサイトで買い物したレポートもありますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
リユース梱包材の循環型サービス「stible(スティブル)」とは
stibleとは、一般的な使い捨ての梱包材と違って繰り返し使うことができ、梱包ごみやそれにともなう環境負荷を減らすことを目的としたサービスです。2022年11月7日からスタートしました。
ECサイトと提携し使い捨て梱包材ゼロを目指す
提携先のECサイトで購入すると、商品がstibleに入って届きます。購入者は届いた商品を取り出し、stible公式LINEアカウントを使って、stibleを返送するという流れです。返却時も郵便ポストに投函するだけなので非常に簡単。ごみを抑えながら循環していく梱包材となっています。
さらに再利用を促す仕組みとして、返送手続きが完了すると、次回以降に利用可能なクーポンやポイントなどがもらえます。ポイントはWWFジャパンやフローレンスといった団体への寄付も可能です。
クリーニングや修理を行い繰り返し使えるstible
stibleはボックスタイプ2種類(S/M)とパッケージタイプ3種類(S/M/L)の合計5タイプ展開です。
素材にはポリプロピレンやポリエステルを使用しており、クリーニングや修理をしながら、壊れるまで何度でも使えます。使用不可能になった場合はアップサイクルやリサイクルを行い、新しい商品の素材などに再利用可能です。また、stibleの回収・発送拠点である「M.Alps Base(ミナミ アルプス ベース)」は、太陽光発電による再生可能エネルギーを使用しており、持続可能な方法で運営されています。
stibleを使った買い物から返送まで
ここからは、実際にstibleを使って商品を購入し、返送するまでの様子を紹介します。今回利用したECサイトは、世界中で見つけたサステナブルなモノやコトを扱うセレクトショップ「Borderless Creations(ボーダーレスクリエーションズ)」です。
リサイクル素材からアップサイクル品、ヴィーガン向け製品など、世界中から集められたサステナブルな日用品やバッグなどを取り扱っています。また、リサイクルされた材料または地球に害を及ぼさない材料を使った簡易梱包による配送を行なっており、stibleとの相性も抜群です。
チェックアウト時にstibleを選択
Borderless Creationsのサイトでは、チェックアウト時に、stibleか、レターバック、段ボール、堆肥化可能な袋などの今まで通りの梱包のどちらかを選択できます。(様々な事情により、stibleを選択しても適用されないケースもあります。)
stibleはとても軽くてコンパクト
手元に届いた様子です。段ボールよりも軽量で、すっきりとしています。フタは3辺のマジックテープとジッパーで留めてあります。
過剰な緩衝材などもなく、シンプルな梱包でした。ごみが一切出ないのは想像以上に快適です。
中身を取り出して畳む
畳むときも簡単です。折り目に従って折りこみ、3辺のマジックテープを留めるだけ。畳むとさらにコンパクトになり、仮置き場にも困りません。
LINE公式アカウントを使って返送手続きをする
返送の様子も見ていきましょう。stibleボックスのフタ裏には、QRコードとボックスの畳み方、返送方法の説明書きがあります。QRコードを読み取り、専用LINEアカウントをフォローしましょう。
同時にstibleボックスに貼ってあるゆうパックのラベルを剥がし、返却コードを確認しておきます。コードが記載されたシールは返送用ラベルなので、一緒に剥がしてしまわないように注意しましょう。
LINEアカウントに返却コードを入力すると手続き完了です。クリーニング工場で返却された事が確認されると、次回以降に利用可能なクーポンやポイントなどが付与されます。独自のstibleポイントは「1回の返却で20ポイント(1p=1円)」が公式LINEアカウントで付与され、好きなタイミングで「デジタルギフトや寄付」が選べます。
畳んだstibleボックスを郵便ポストに投函すれば返却完了です。
stibleにはパッケージタイプもあり
編集部の別のスタッフが購入してみたところ、封筒のような形をした、stibleのパッケージタイプで届きました。こちらも再利用可能で、そのままポストから返却できます。
ごみが出ない通販は想像以上に快適だった
梱包材などのごみが出ないstibleを、実際に利用してみた様子をお伝えしました。通販で買い物をした時に、段ボールを畳んで捨てる手間や、ごみが出ないのは思った以上に快適でした。
stibleの循環をきっかけに、梱包材のごみ問題について考える人が増える。そんな未来が広がるのではないでしょうか。
【参照サイト】stible
【参照サイト】Borderless Creations
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斉藤雄二
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