ハイキングから登山まで、「山あそび」を楽しむためのゼロウェイストアイデア12選

山

日帰りの親子ハイキングから、本格的な登山まで、全身で自然を感じながら山を歩くのは気持ちいいですよね。自然の中で過ごすため、ついつい食べ物や菓子など色々持って行きたくなりますが、山にはごみ箱がありません。自分が出したごみは持ち帰るのが基本です。それであれば、なるべくごみを少なくして、ゼロウェイストに近い状態で山登りをしたいですよね。

そこで今回は、月1ペースで山に行く筆者が、山登りでゼロウェイストに近づくためのアイデアを12個、ご紹介します!

万一、山道に落としても安心なものを持っていこう!

ごみは必ず持ち帰る!

ごみは持ち帰ることが基本です。「自然に還るから」といって適当にお弁当の残りなどを置いていくのは絶対にNGです。野生動物が食べて体調を崩したり、種から発芽して山の生態系に悪影響を及ぼしたりします。

ポーチをごみ入れにして、ごみ減量にチャレンジ!

この夏、2泊3日の親子山登りツアーに参加した時に、100円ショップで買ったポーチをごみ袋代わりにしました。ポーチにまとめると、ごみの量が可視化できるので「減らそう」「コンパクトにまとめよう」というやる気がアップします。しかもバックパックの外ポケットに入れておけるので出し入れがしやすく便利でした。なお、アウトドアメーカーのモンベルは「ガベッジバッグ」という繰り返し使えるごみ袋を販売しています。興味のある方は使ってみては?

水筒を持っていく

使用後にごみになるペットボトルではなく、水筒に飲み物を入れて持っていきましょう。重くなるのはちょっと……という方は、アルミ製の水筒や、BPAフリーのプラスチック水筒を選びましょう。

お菓子の個包装(プラスチック製)は避ける

飴やクッキーなどの個包装のお菓子は、山道で食べる時にうっかり包装紙を落として、そのままごみになってしまう……ということが多いです。包装紙がプラスチック製の場合、土に還らず山道にとどまり、環境に悪影響です。「絶対に落とさない」というのは不可能なので「個包装のお菓子を持っていかない」または「個包装からとって、別の容器に入れて持っていく」という方法が確実です。

紙で包まれたキャラメルがおすすめ!

万一落としてもOKな飴類を探している方におすすめなのが、キャラメルです。あらかじめ箱のまわりのプラスチック製のセロハンをとっておけば、箱も包み紙も全て紙製なのでプラスチックフリーです! 同じ理由で「ボンタンアメ」もおすすめです。

おにぎりは「シリコンおにぎりパック」でくるむ

おにぎりパック100円ショップでも売っている「シリコンおにぎりパック」はとても便利なアイテム。半永久的に使い続けられるうえに軽いので、プラスチック製のラップの代わりにぜひ試してみてください!

自然素材でくるむのも手!

ちょっと上級編かもしれないですが、自然素材で包まれたお昼ご飯を持っていくという手もあります。私が滞在した山小屋でお弁当としていただいた「ちまき」は、葉っぱと糸だけでくるまれていました。気分も上がる、楽しいアイデアですよね。

お菓子の容器はシリコン製に

シリコンバッグstasher(スタッシャー)の密閉型シリコーンバッグは、半永久的に使える便利なアイテムです。市販のクラッカー、クッキー、ドライフルーツ、干し芋などを入れ物から出して、中に入れて持っていけばお菓子のごみゼロが達成できます!

余力があれば手作りお菓子を持っていってみよう!

登山の前日は早寝が基本なので、あくまで余力があれば……ですが、クッキーやマフィンなどの手作りのお菓子を自宅で作って、シリコンバッグや缶に入れて持っていくのも良いアイデアです。山で食べる手作りお菓子の味は格別ですよ。

持ち物・アウトドアギア編

長持ちする、高品質なものを買う

今は登山・キャンプの人気が高まっていることもあり、格安で売られている登山靴やバックパック、雨具なども見かけますが、特に今あげた3種類のギアは、良いものを使うことで疲れが軽減したり、ケガを防げたり、ぬれずに済んだり……といった健康・安全にかかわるものです。アウトドアメーカーが作ったしっかりしたものを買いましょう。長持ちするので、もとはとれます!

レンタルを活用する

何回使うか分からない場合は、登山靴やバックパックをレンタルするという手もあります。きっちりメンテナンスされたものを借りられるので安心ですし、レンタルならごみゼロです!

普段使いできるものを買う

パンツ「ちょっと高いな」と感じるハイキングパンツやインナー類は普段使いもできるものを選ぶと、お得感があります。私の場合は、日常的に着てもあまり違和感がない、パタゴニアのハイキングパンツ「ハッピー・ハイク・ステューディオ・パンツ」を普段も履いています。あまりにも履き心地が良いので数本買って、週3日以上履いています!

虫よけ、日焼け止めは自然由来のものに

一般的に売られている虫よけ・日焼け止めは効果が高い反面、環境に悪影響を及ぼす危険も。そういったことがないように、自然由来のものを選びましょう。アロマオイルで虫よけスプレーを手作りする、菊花蚊取り線香をケースに入れて歩く、最近人気のオニヤンマを模したバッジ「おにやんま君」をつけるという手もあります。

五感を解放し自然を満喫できる山での時間を大切に、未来まで引き継いでいきたいからこそ、山にごみを残したくない。また、持ち帰るごみをずっと背負っているよりも、少しでも荷物を少なくした方が、身軽に山歩きを満喫できます。ぜひ、山遊びをゼロウェイストに楽しんでみてください。

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曽我 美穂

曽我 美穂(そが みほ)。2008年にエコライター・エディター・翻訳者として独立。雑誌やウェブサイトで編集、撮影、執筆、翻訳などをおこなっている。主なテーマはエコな暮らしやSDGs、環境問題。私生活では2009年生まれの娘と2012年生まれの息子の二児の母でもある。現在、富山県在住。個人サイト:https://sogamiho.mystrikingly.com/