6月5日は「世界環境デー」。かけがえのない地球を守るため、私たちが今できることは?

毎年6月5日は、世界環境デーです。私たちが暮らす地球や世界の環境を守る意識を高めようと、国内をはじめ世界各国でさまざまな取り組みが行われています。今年も間もなくやってくる世界環境デーを前に、詳しい概要や経緯などについて知り、改めて環境問題について考えるきっかけにしてみませんか。

「世界環境デー」とは?さまざまなイベントも開催

世界環境デーは、1972年6月5日にスウェーデンのストックホルムで開催された「国連人間環境会議(ストックホルム会議)」を記念し、制定されました。日本では「環境の日」とも呼ばれ、さらに6月を「環境月間」としています。これにともなって毎年6月には自治体や企業などが「環境」をキーワードに、さまざまなイベントや取り組みを行っています。

画像出典:環境省

今年環境省が行うのは、「#環境の日はグリーン」をテーマに掲げた取り組みです。6月5日を中心に、約260箇所のランドマーク施設を環境を、イメージしたグリーンでライトアップします。さらにその写真を撮り、「#環境の日はグリーン」のハッシュタグとともにSNSにアップしようと呼びかけています。

その目的は、グリーンに染まった夜景を見ながら、環境について想いを馳せてほしいというもの。全国各地で行われるため、お住まいの近くにある施設でもグリーンライトが見られるかもしれません。

公式ページ:環境省「#環境の日はグリーン

その他にも環境省では、ラジオや雑誌、YouTubeなどのメディアと連携して、6月にさまざまなイベントを企画しています。詳細は、環境省の公式サイト内の「環境の日&環境月間」ページをご覧ください。

2022年のテーマは「Only One Earth」

国連環境計画(UNEP)は毎年世界環境デーに合わせてテーマを定め、記念式典を開催しています。2022年は「Only One Earth」で、ホスト国はスウェーデン。かけがえのない地球をテーマにして、自然と調和した持続可能な生活を送る必要性を訴えています。

2021年は「Ecosystem restoration(生態系の復元)」、2020年は「Time for Nature(自然のための時)」でした。それぞれの年で社会的な注目度が高く、時には開催国に関連するテーマが選ばれています。

特に今年は1972年のストックホルム会議から50年目であり、記念すべき年です。6月2日と3日にスウェーデンでは記念式典の「Stockholm+50」が開催されます。

公式ページ:スウェーデン大使館「プレ・ストックホルム+50 ユース会議

私たちにできることは?

環境デー
世界環境デーについて理解を深めたところで、次は私たちに何ができるのかを考えていきましょう。「地球」や「生態系」など、大きな枠組みで語られた話は、自分の手が及ばないような気がしてしまいますが、どんなに大きな問題も身近なところから見直していく必要があります。今の私たちにはどのようなことができるのか、チェックしてみませんか。

モノを長く使ってゴミを出さない

現代社会では大量にモノを消費し、廃棄することが当たり前となっています。しかし、このままでは埋立地はそう遠くない未来に満杯となるでしょう。焼却処分するにしても多くの二酸化炭素を排出することになり、地球温暖化を加速させます。したがって、できるだけゴミを出さない生活を心がけることが非常に重要です。

そのためには、これまでの3R(リデュース・リユース・リサイクル)に加え、リペア(修理)とリフューズ(断る)を加えた5Rを行動指針として意識することが求められます。壊れても修理・修繕して使ったり、マイタンブラーを持ち歩いたり、飲み物を購入する際にはプラスチックカップを断ったりするなど、自分なりにできる取り組みを探してみましょう。

清掃活動に参加する

海洋プラスチックゴミ問題が社会課題となっていますが、その一部は陸のゴミが雨や風によって海に流れ込んだものです。レジ袋やペットボトルなどのプラスチックゴミは軽く、潮の流れや風の力によって簡単に水面を浮遊して遠くまで運ばれてしまいます。

ゴミのポイ捨てをしないことは当然ですが、一歩進んだ取り組みとして、清掃活動への参加も私たちにできることです。軍手やトングを用意し、地域のビーチクリーン活動やゴミ拾いボランティアなどの団体に参加してみてもよいでしょう。まずは近所からゴミ拾いを始め、徐々にその活動地域を広げていくのもよいかもしれません。

声をあげて、社会に訴える

個々にできることへの取り組みも重要ですが、さらに輪を広げるためには声を上げていく必要があります。例えばSNSを使って自分自身の活動を紹介し、賛同してくれる人を増やしていくこともそのひとつです。

また、企業や自治体などに意見を出すという手段もあります。例えば商品の過剰包装など、環境に負荷を与える問題の中には、個人では解決が難しい場合も多いものです。そういった問題は企業やスーパーなどに直接意見を出すことで、解決の一歩となる可能性もあります。サイトにあるお問い合わせページや、スーパーなどに設置してあるご意見箱などからでも伝えられます。

まとめ

普段、じっくりと地球環境について考える機会は少ないものですよね。しかし、私たちが直面している環境問題は日々進行しています。地球や自然から多くの恩恵を受けて暮らしている私たちは、一刻も早く解決へと導くことが求められるのではないでしょうか。世界環境デーには自然を守る意識をアップデートし、さらなる活動に取り組むきっかけとしませんか。

【参照ページ】環境省「環境の日&環境月間
【参照サイト】特定非営利活動法人国際環境政策研究所「世界環境デー2022

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。