非営利団体が運営するリサイクルショップ!ニュージーランドのOp Shopをレポート

ショップ

当連載ではエコライターの曽我 美穂が海外在住の方に、その土地ならではのゼロウェイストな試みをお聞きします。今回は、ニュージーランド/アオテアロア在住の森野みどりさんに、現地の暮らしで見つけたリサイクルショップ(現地では「Op Shop(オプショップ)」「セカンドハンドショップ」と呼ばれています)に関するゼロウェイストな取り組みをレポートしてもらいました!

森野 みどりさんのプロフィール

森野さんプロフィール2011年からニュージーランド在住。現地のオーガニックショップ勤務を経てフリーランスのライターとして活動。エシカル、サステナブルをテーマに暮らしながら、英語で海外の情報を収集し、主に気候変動や環境問題、動物の話題について執筆している。現在、中国と韓国語に挑戦中。Twitter:@mmgreenforest

掘り出し物の宝庫!赤十字やホスピスが運営するOp Shop

我が家の近所にはセカンドハンドショップがいくつかあるのですが、この国とお隣オーストラリアでは「Op Shop(オプショップ)」と呼ばれています。Op Shopは「Opportunity Shop」の略ですが、正式名称でよんでいる人はかなり少ないです。

Op Shopでは、不要になった衣類、日用品、家具、家電、本、雑誌、おもちゃなどの寄付を常時受け付けており、かなり手ごろな価格で売られています。多くは赤十字やホスピスなどの非営利団体が運営しており、日本のようなリサイクルショップのチェーン店は少ないです。

今回紹介するお店は、すべて非営利団体の運営で、利益は運営団体の関連組織に還元されます。お店のスタッフもボランティアであることが多いです。ゼロウェイストにつながるうえに、誰かの支援にもなる取り組みなので、私もボランティアをしたことがあります。一緒に働いたスタッフは長年携わっている方も多く「社会参加的な意義もあるのではないかな」と感じました。

寄付する側は捨てずに済み、買う側はかなり安い値段でほしいものを手に入れられ、さらにそれが支援につながるので、いろんな人のハッピーにつながる仕組みだと感じています。

RED CROSS SHOP(赤十字のショップ)

店

RED CROSS SHOPは、赤十字が運営するリサイクルショップで、ニュージーランド国内に50以上の店舗があります。商品は全て寄付で集まったもの。誰でも寄付に参加しやすいように、寄付したい物を店舗に持ち込めない場合は引き取りにきてくれる店舗もあります。また、職場や学校など地域に「寄付BOX」を設置し、箱がいっぱいになったらRED CROSS SHOPに引き取りに来てもらうことも可能です。

参照ページ:Red Cross Shops | New Zealand Red Cross

入口には、REUSE(リユース)-RELOVE(リラブ~また好きになる)というポスターが。そのフレーズ通り、店内には「また好きに」なれそうなグラスやカップなどの食器、書籍、おもちゃ、衣類など、さまざまなアイテムが並んでいます。ここに来れば生活に必要な物は一通り揃います。

グラス

衣類コーナーにはいろんなサイズの服があるので、宝探しの気分で自分にぴったりの1枚を見つけられます。行くたびに思いがけない出会いがある点が、大きな魅力です。

服

Hospice Shop(地域のホスピスが運営するショップ)

店の外観

入口には “shoppers & donations welcome” という言葉が。「買いに来る人も寄付も、大歓迎です」という意味です。

ホスピスとは、死期が近づいている方への専門医療サービスである「緩和ケア」を提供する施設やサービスのことで、患者とその家族のケアをおこなっています。国の援助も得ながら運営していますが、より多くの方によりよいケアを提供するには寄付やボランティアの力が欠かせません。ホスピスショップは、そんなホスピスの資金集めを目的としたお店。寄付された商品を、ボランティアのスタッフが売っています。

参照ページ:Hospice Shops | Hospice New Zealand

店内には、衣類や靴、雑貨に加えて、使用済みの調理家電や調理器具がズラリと並んでいました。
調理器具

調理器具には価格を表す色シールが貼ってあり、欲しいモノの値段が一目瞭然なので便利です。
調理家電

「Salvation Army Family Store」(サルベーションアーミーのショップ)

最後に紹介するのは、19世紀に英国で生まれ、世界に広まったキリスト教の慈善団体のSalvation Armyが運営している「Salvation Army Family Store」です。地元の人たちから寄付された衣類、雑貨、家具などいろんなものを販売しており、売り上げはSalvation Armyの慈善活動に使われます(活動内容は各国・各地域で異なります)。ニュージーランド/アオテアロアの国内には125店舗のFamily Storeが展開されており、多くの人にとって身近な存在です。

参照:Family Stores | The Salvation Army

店の外観

家具もたくさん置いてある店内。引っ越し後に必要なものは、ここだけで揃えられそうです!

ベッド

こちらは掘り出し物コーナー。フォークやナイフ、スプーンが1個50セント(約50円)で売られています!じっくり探すと、意外な掘り出し物が見つかるかもしれません。

カトラリー

今後もOp Shopを活用したい

この国では、とても身近な存在のOp Shop。日本もリサイクルショップは数多くありますが、寄付やボランティアが運営の大きな力となっているショップが多いのは、ボランティア活動が根付いているニュージーランド/アオテアロアならでは。こういう国民性っていいな、と思います。

ものを大切に使い続ける精神は、ゼロウェイストを進める上で欠かせない要素です。これからも、この国で見つけたゼロウェイストにつながる考え方やボランティア精神を参考にしながら、サステナブルな暮らしを実践していきたいです。

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曽我 美穂

曽我 美穂(そが みほ)。2008年にエコライター・エディター・翻訳者として独立。雑誌やウェブサイトで編集、撮影、執筆、翻訳などをおこなっている。主なテーマはエコな暮らしやSDGs、環境問題。私生活では2009年生まれの娘と2012年生まれの息子の二児の母でもある。現在、富山県在住。個人サイト:https://sogamiho.mystrikingly.com/