京都で今どんなサーキュラーエコノミーの芽が育っているか、知っていますか?確立した事業だけではなく、まだ共創の余白がある循環型の取り組みと出会い、繋がることも、その土壌を築くために重要です。
京都市では、「サーキュラービジネスデザインスクール京都」を通じて、市内事業者に向けて、サーキュラーエコノミー分野の起業家や有識者によるメンタリングや、世界最先端のサーキュラーデザイン、循環型ビジネスモデルなどの学びの機会を提供してきました。受講生は、こうした多様な学びとネットワークを活かし、事業アイデアを磨き、サーキュラーエコノミーの実現を目指すプロトタイプや新たな事業構想を形にしてきました。
第1回「サーキュラーエコノミー最前線~持続可能な価値創造のビジネスモデルと京都の可能性~」では、アミタホールディングス株式会社 代表取締役社長兼CIOO 末次貴英氏、そしてCOS KYOTO株式会社 代表取締役 北林功氏が登壇。それぞれの実践を通じて、循環型社会を実装するための視点とヒントが提示されました。【レポート】京都ならではの「循環」が描くのはどんな景色?サーキュラービジネスデザインスクール京都、開幕
第2回「京都市内フィールドワーク(市街地編)〜都市における京の循環実践を学ぶ〜」では、COS KYOTOの北林氏の案内のもと、京都の街なかを舞台に、北山杉の林業、数奇屋大工、神社と共に営まれるあぶり餅屋、都市で自然再生に取り組む公園などを巡りました。過去から未来へと続く多様な「循環」のかたちを現場で体感する一日となりました。【レポート】「千年続く」は、目標ではなく結果だった。京都の街に見るサーキュラーエコノミー
第3回「京都市内フィールドワーク(京北編)〜都市を支えた里山の循環叡智を学ぶ〜」では、平安京の時代から木材供給地として都を支えてきた京北地域を舞台に、ソーシャルカンパニー ROOTS 曽 緋蘭氏、中山 慶氏のガイドのもと、数百年を生きる伏条台杉や自然と調和する建築の実践、京北で新たな潮流を生み出す人々の取り組みに触れ、自然のめぐりの中に身を置くことで見えてくる「循環」の本質を体感しました。
第3回の後には「サーキュラービジネスデザインスクール京都 Open Day」を開催。サーキュラーエコノミーに関心を持つ様々なステークホルダーが集い、プレゼンテーションやプロダクト展示、ネットワーキングを通じて、サーキュラービジネスの最前線と新たな連携の可能性に触れる機会となりました。
第4回「京都の伝統文化 × サーキュラーデザインワークショップ~循環型のビジネスアイデアを考える~」では、COS KYOTO 北林功氏を講師に迎え、サーキュラーデザインの考え方と、京都の伝統産業に根付く循環型の叡智を掛け合わせた独自ツールを用いたワークショップを実施しました。
第5回「サーキュラーデザイン実践 × プロトタイピングワークショップ~実現したい循環型の未来を形にする~」では、京都工芸繊維大学 未来デザイン・工学機構 教授 水野大二郎氏による講義を通じて、循環型ビジネスモデルの実現に不可欠なプロトタイプ開発の手法とマインドセットを学びました。
最終回となる本イベントは、その成果を広く社会に共有し、プロジェクトの次のステップに向けて仲間を増やすため、プレゼンテーション・展示・交流イベントを行います。
後半にはネットワーキングの時間を設けており、企業、自治体、金融機関など、サーキュラーエコシステムを構成する多様なステークホルダーが交わり、新たな連携や事業共創の可能性が生まれる場を育みます。サーキュラーエコノミーをビジネスとして動かしたい方、協働パートナーを探している方、循環型プロジェクトの芽を見つけたい方は、ぜひご参加ください。
イベント概要
日時:2026年1月23日(金)13:00〜19:00
開催形式:ハイブリッド(会場+オンライン配信[Zoom]※オンライン参加の方には、前日までにZoomリンクをお送りします。)
会場:QUESTION 4F Community Steps・ROOM1・ROOM2(京都市中京区河原町通御池下る下丸屋町390-2)
定員:会場 90名(一般募集枠 30名)/オンライン 80名 ※要申込/先着順
申込締切:2026年1月22日(木)
お申込み方法:Peatixページよりお申込みをお願いいたします。
参加費:無料
持ち物:マイボトル/蓋つきのマイカップ(当日、ささやかながらお飲み物を用意させていただいております。ディスペンサーから注ぐタイプを予定しておりますので、蓋つきのボトル/カップをご持参ください。)
プログラム(予定)
13:00 オープニング
13:25 プレゼンテーション・講評①
14:45 休憩
14:55 プレゼンテーション・講評②
16:15 休憩
16:25 プログラム総括
17:05 クロージング
17:15 交流会
19:00 終了
こんな方におすすめ
・サーキュラーエコノミーやサーキュラービジネスに関心があり、実践的な取り組みや事業構想に触れたい方
・循環型ビジネスのプロトタイプや新規事業のアイデア、ビジネスモデル創出のヒントを探している方
・企業、自治体、金融機関など、多様なステークホルダーとの連携や共創に関心のある方
・自社のアセットや知見を活かし、京都で協働しながら循環型の取り組みを進めたい方
・プログラムの内容やこれまでの成果を知りたい方
ピッチ登壇(予定)
※順不同
・松田直子さん/株式会社Hibana
・鵜沢昭之介さん/株式会社ジェイ・エス・ビー
・玉木千佐代さん/合同会社KYOTOVEGAN
・團翔太さん/株式会社橙十
・戸村聡里さん/設計事務所アトリエボンド
・岩田有史さん/株式会社イワタ
・小島隼星さん/京都大学農学研究科森林科学専攻
・田内亜紀子さん/kicodesign
・伊勢崎勇人さん/株式会社Spacewasp
・東ゆかりさん/TERA Energy株式会社
・西原英里さん/muiLab株式会社
・堀さやかさん/Blueway総合研究所
・三木健吾さん/合同会社achicochi
・村上勇一さん/株式会社TerrUP
・大原美波さん/京阪ホテルズ&リゾーツ株式会社
・久保田好美さん/TAKAMI HOLDINGS株式会社
・安部未知子さん/スポーツコミュニケーションKYOTO株式会社
・赤松司さん/Curelabo株式会社
・野中ひらりさん/株式会社林造園建設工業
・酒井真理さん/株式会社島津製作所
・前田尚奎さん/株式会社ワコール
・天野励音さん/京都精華大学
展示
本プログラムを通じて参加者が構想・試作してきたプロトタイプ(プロダクトおよびサービス)及び、プログラムパートナーやメンターとして参加してくださっている企業・団体のプロダクトや取り組みを紹介する展示を行う予定です。※写真は、交流会時ものです。

参加メンター
※順不同
北林 功 氏(COS KYOTO 株式会社・代表)
COS KYOTO株式会社 代表取締役/一般社団法人DESIGN KYOTO代表理事。奈良県生まれ。物心ついた頃より人生のテーマを「美しい自然環境の中、人が笑顔で過ごせる社会の構築」と据えて活動。大学時代は、公共政策論の研究や内閣府国際青年交流事業フィンランド派遣団に参加。大阪ガス(京都)でのエネルギー設備営業、グロービス(東京)での人材育成コンサルタントを経て、同志社大学大学院ビジネス研究科にて「文化ビジネス」を研究。2013年にCOS KYOTO株式会社を設立し、地域の風土・歴史が育んてきた叡智を紐解き、インプットと体験を通じて、現代社会にアップデートして活かしていく「文化ビジネスコーディネート」を軸に地域創生・人材育成・文化交流の事業を展開。2016年よりDESIGN WEEK KYOTOを主宰。
曽 緋蘭氏(株式会社ROOTS 共同代表/ソーシャルデザイン)
サンフランシスコで、Human Centered Designに基づく工業デザインを学び、帰国後オムロンヘルスケアでヘルスケア製品の企画・デザイン/UI UXデザインのトータルディレクションを担当。iFデザイン金賞、グッドデザイン金賞を受賞。2017年よりフリーランスデザイナーとして活動し、京都市立芸大でソーシャルデザインを指導。築250年の古民家との出会いを機に京都・京北へ移住し、2018年にROOTSを設立。”旅を通じた地域デザイン”をコンセプトに、国内外の学生に自然循環型デザイン『Nature Centered Design』を学ぶ研修プログラムを提供している。
杉田 真理子氏(都市デザイナー)
2016年ブリュッセル自由大学アーバン・スタディーズ修了。2021年に都市体験のデザインスタジオ(一社)for Citiesをアムステルダムで立ち上げ、共同代表理事として、国内外で市民参加型の都市デザイン・まちづくりプロジェクトを手掛ける。2019年より京都に拠点を移し、京都左京区にて1934年築の洋館を改修した複合アート施設「Bridge Studio」を立ち上げ。京都における都市の政策策定やまちづくりに関わる。これまでヨーロッパ、北米、アフリカなどでの海外生活の経験を活かし、文化芸術分野でのキュレーションや新規プログラムのプロデュース、ディレクション、ファシリテーション、アーティストとしての表現活動などを、国内外を軽やかに横断しながら活動を行う。共著・編著に『多拠点で働く: 建築・まちづくりのこれから』(2023)、『海外・多拠点で働く: 十六組による建築と都市の実践』(2025 / ユウブックス)。
寺井 正幸氏(ごみの学校 代表 / 株式会社浜田 サーキュラーエコノミー顧問)
1990年亀岡市出身。2013年兵庫県立大学環境人間学部卒業後、株式会社浜田に入社し、サーキュラーエコノミー共創推進室を立上げ、産業廃棄物処理会社だからこそできる強みを活かして、自治体、企業など多くのパートナーと共にサーキュラーエコノミーの実現に向けた実証を実施。その後、ビジネスマン・主婦・子供まででみんながごみのことを正しく知れる場を提供したいと考え「株式会社ごみの学校」を立ち上げ、2年で合計4000名にごみに関する講座を実施。facebookグループ「ごみの学校」でも2500名超えのコミュニティを運営している。現在でも複数の企業や自治体と連携をして、新しい循環型の社会・サービスづくりに向けて日々挑戦を進めている。
木下浩佑氏(株式会社ロフトワーク FabCafe Kyoto ブランドマネージャー)
2015年ロフトワーク入社。素材を起点に共創を支援する「MTRL」と、テクノロジーとクリエイションをキーワードに多様な人々が集うコミュニティハブ「FabCafe Kyoto」に立ち上げから参画。以降、ワークショップ運営やトークのモデレーション、展示企画のプロデュースなどを通じて「化学反応が起きる場づくり」「異分野の物事を接続させるコンテクスト設計」を実践中。
安居昭博氏(Circular Initiatives&Partners 株式会社 代表取締役 / 京都市委嘱成長戦略推進アドバイザー)
1988年生まれ。Circular Initiatives&Partners 株式会社 代表取締役。京都市委嘱成長戦略推進アドバイザー。ドイツ・キール大学「Sustainability, Society and the Environment」修士課程卒業。2021年、日本各地でのサーキュラーエコノミー実践と理論の普及が高く評価され、「青年版国民栄誉賞(TOYP2021)」にて「内閣総理大臣奨励賞(グランプリ)」受賞。企業や自治体のほか、「京都音楽博覧会」や「森、道、市場」等の音楽イベントでもサーキュラーエコノミーのアドバイザーや企画プロデューサーを務め、官民双方から資源循環の仕組みづくりを進める。2023年よりカンファレンスイベント「都市と循環」を共同開催。2022年、梅酒の梅の実、生ハッ橋、酒かす、おから、レモンの皮など、京都の副産物・規格外品を活用し、福祉作業所と製造連携し「京シュトレン」を開発するお菓子屋「八方良菓」を創業。2023、2024年度、京都精華大学 非常勤講師。アドバイザーを務める「黒川温泉一帯地域コンポストプロジェクト」が「サステナアワード2020」にて「環境省環境経済課長賞」を受賞。著書に「サーキュラーエコノミー実践ーオランダに探るビジネスモデル(学芸出版社)」
プログラムパートナー
SILK(京都市ソーシャルイノベーション研究所) /Impact Hub Kyoto /コミュニティバンク・京信/ 京都リサーチパーク / 京都試作ネット / FabCafe Kyoto(株式会社ロフトワーク)/ COS KYOTO 株式会社 / 株式会社ROOTs / アミタ株式会社 / 循環フェス / 都市と循環 / 株式会社ごみの学校 / 一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会 / 一般社団法人インパクトスタートアップ協会 / B Market Building Japan/ 三井住友信託銀行株式会社 / Zero Waste Japan
Circular Business Design School Kyotoとは
京都には1200年の歴史の中で育まれた「しまつのこころ」や循環型の暮らし、モノづくり文化など、時代を超えて輝き続ける資産がある。気候変動や生物多様性の保全など地球規模の課題が深刻化する中で求められる循環型の未来を実現するには、これらの叡智を現代に活かし、未来につなぐ創造力が必要だ。そこで、IDEAS FOR GOODを運営するハーチ株式会社では、京都というまちに根付く循環型の叡智と最先端のサーキュラーエコノミー知見に基づく未来志向を掛け合わせることで、ともに欲しい未来を描き、実現するための学習プログラムを2025年10月より開始。「Decode Culture, Design Future 叡智をほどき、革新をしつらえる」──伝統の先に続く循環型の未来を、京都から。※本イベントは、「サーキュラービジネスデザインスクール京都」の一環として実施するものです。
ウェブサイト:https://cbdskyoto.jp/
主催:京都市環境政策局 環境企画部 環境総務課
運営:ハーチ株式会社(本事業運営受託会社)
お問い合わせ
プログラムに関すること:ハーチ株式会社(担当:高椙)
E-mail: contact@cbdskyoto.jp
報道機関・サーキュラーエコノミー移行推進に関すること:京都市環境政策局 環境企画部 環境総務課(担当:櫻井・池田)
TEL: 075-222-3450
E-mail: kankyosomu@city.kyoto.lg.jp
【関連ページ】京都CE特集
最新記事 by Life Hugger 編集部 (全て見る)
- 【1/23@京都】京都の未来を形作る循環アイデアが集結。サーキュラービジネスデザインスクール京都 最終成果発表・交流会開催 - 2025年12月26日
- 紙おむつのリサイクルで新技術。ユニ・チャームが挑む、水を使わない「魔法の洗浄」とは? - 2025年12月16日
- 12/10~12「SDGs Week EXPO 2025『サーキュラーパートナーシップEXPO』」に出展中です - 2025年12月12日









