梅雨の季節に入ると必須になる傘。コンビニや100円ショップでも簡単に手に入る傘だが、それ故に置き忘れしやすく、何度も買い直した経験がある人も少なくないのではないだろうか。
日本トレンドリサーチが、全国10〜70代以上の男女1080人に実施した「ビニール傘に関するアンケート」によると、「透明のビニール傘をなくしたり、置き忘れたりしたことがある」と回答した人は62.3%だった。
「ある」と回答した人のうち、60.0%が「(なくした傘を)探さなかった」とも回答している。
株式会社Nature Innovation Group(ネイチャー イノベーション グループ)が運営する「アイカサ」は、そんな置き忘れしやすい使い捨て傘をゼロにすべく2018年12月に立ち上がった傘シェアリングサービスだ。「使い捨て傘をなくし、雨の日を快適にハッピーに」というビジョンを掲げ、2022年5月現在で約30万人、スポット数は鉄道沿線を中心に1,000ヶ所を超えるまでに成長した。
そんな新しい暮らしのインフラともいうべきアイカサが、より一層「使いたくなる」よう、ロゴおよび傘デザインを刷新した。傘の数面を半円とアイカサアイコンに統一することで、どのデザインの傘を使用してもアイカサと分かる仕様になっており、また、これまでの黒ベースの傘のほかに、白ベースも新しく登場。薄く無限(∞)のテクスチャを入れ、環境配慮と持続可能性をさり気なく表現している。そして「露先」を青のポケットで覆うデザインを採用することで、周囲の人やモノに当たった時に危険が少ないよう配慮されている。
アイカサを利用するためには、専用のアプリをダウンロードし、内蔵のマップ機能から「アイカサスポット(傘を借りられる場所)」を検索する。スポットを見つけたらアプリの「かりる」ボタンを押し、置いてある傘を使うという流れだ。料金プランは、使いたいタイミングで使った分(24時間で70円支払う)を支払う「使った分だけプラン」と、使っても使わなくても固定料金の280円がかかる「使い放題プラン」の2種類ある。
また現在サービスを展開している地域は以下の通り。
- 関東:東京・神奈川・埼玉・茨城
- 中部:愛知
- 関西:大阪・兵庫・奈良
- 九州:福岡・佐賀
- 中国・四国:岡山
「いつでもどこでも傘を借りられる」というサービスは、特に傘を持っていくべきか悩むような日や急な雨の際に重宝しそうだ。突発的な雨でも、コンビニや100円ショップでビニール傘を買う代わりにレンタルしてしまえば済む。アイカサは1回しか使われないような使い捨て傘をなくすことを目指しており、今後も拠点が増やしていく予定なので、どんどん便利になっていきそうだ。
「傘を忘れた」「傘がない」と思ったら、すぐに買うのではなく、近くに借りられるスポットがないかを調べてみる。そういう小さい積み重ねが、使い捨てを減らしていくことにつながっていくのだろう。
【参照サイト】:傘シェアのアイカサ、サステナブルな未来に向けてブランドリニューアル。ロゴ、傘、傘立てのデザインを一新しました。
【参照サイト】:ビニール傘をなくしたり、置き忘れたりしたことがある方の6割が、その後「探さなかった」ビニール傘に関するアンケート
【関連ページ】:年間8,000万本消費!「ビニール傘使い捨て問題」に私たちができることとは?
斉藤雄二
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