「地産地消」という言葉を聞いたことがある人は、多いと思います。でも「友産友消(ともさんともしょう:略して「トモトモ」)」を聞いたことがある人は、少ないのでは?
この言葉、すごく簡単に言うと、地産地消の「友だち」バージョン。友だちが作ったものを、友だちが消費することを指します。今回は、その魅力と今日からできる実践法をお伝えします!
「友産友消」とは
「友産友消」とは、友だちが作ったものを、友だちが消費することという考え方と行動のことです。「応援したい」という気持ちで、友だちから買ったりもらったりしたものを食べたり、使ったりするので、心が満たされ、喜びが何十倍にも大きくなります。また、友だちが作ったものが社会や環境問題の解決につながる取り組みの場合は、問題をより身近に感じ、自分ごととして捉えなおすことができます。
どんなことが「友産友消」?
では、どんなことが「友産友消」なのでしょうか? まずは、分かりやすい事例をいくつか紹介します。
ご近所との「おすそわけ」
日本でも、世界でも昔からずっと続いてきた「友産友消」の例といえば「おすそわけ」。とれすぎた野菜を分けたり、作りすぎたおかずを少し渡したり、たくさんもらいすぎたお菓子をあげたり……。ご近所とのやりとりが重なるうちに「友だち」としてのつながりを深めるという側面もあります。
例えば、映画『おおかみこどもの雨と雪』に出てくる食べ物のおすそわけ。主人公の花(はな)は、近所のおじいさんのアドバイスを聞いて多めに野菜を作り、ご近所に配り、そのお返しとしてその家で作った野菜や果物をたくさんもらっていました。そして、それらが冬を越す大切な食料源となり、ご近所との仲を深めるきっかけになっていました。
友人の手作り品を購入/交換
みなさんのまわりに、手作りが得意で、それが高じて手作り市などで販売している人はいませんか? そういった友人知人からの購入も「友産友消」にあたります。
困りごとの手伝い
「友産友消」の対象は、目に見えるものだけではありません。語学ができる友人に通訳/翻訳を頼む、畑の草刈りを近所の友人にお願いして、そのお礼に収穫を渡す……といったやりとりも、相手が友だちであれば「友産友消」にあたります。これなら、気軽に取り組めそうですよね?
私の取り組み
ちなみに、私自身はこんなことを実践しています。
・友だちの作った有機野菜の宅配を月2~3回注文
・友だちの作った焼き菓子を買う
・一度訪れて、その取り組みに感動した米農家から米を買う
・友人のラブレター(英語)を日本語に翻訳する(お友だち価格で)
・夫が同僚からいただいた家庭菜園のお野菜を、近所におすそわけする(多すぎて食べきれない時)
・友だちがくれたレモングラスの苗を育てる
より詳しくは、下記の動画がとても分かりやすいので、ぜひご覧ください!
今日から実践を!
「友産友消」は、とても楽しい取り組みです。やってみると、友だちとの距離がさらに縮まり、ほっこり、温かい気持ちになります。また「『知り合い』と『友だち』の間くらいかな」という人とも、やりとりを通じてより仲良くなっていく、という嬉しいおまけがついてくることもあります。
友産友消について伝えているウェブサイトには「友産友消」について、こんな説明が載っています。
「地産地消」よりもっと自由な、「顔のみえる関係」よりもうちょっと近い、
友だちがつくったものを友だちとして美味しく食べたり使うライフスタイル。
その歓びや、出会いの、さらなるお裾分け。
みなさんも、気軽に「トモトモ」をやってみてください!
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曽我 美穂
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