2021年の化粧品市場は2兆8,415億円。モーンガータの調査では86.3%の人が「使い切れない化粧品を捨てている」と回答しており、多くの化粧品が使われないまま廃棄されてしまっていることがわかります。
家庭からの廃棄だけではなく、化粧品メーカーから出る化粧品の中身(バルク)の廃棄量は、国内上位5社だけで年間約2万トンもあることが同社の独自調査から浮き彫りに。メーカーや消費者、さらに店頭や小売における在庫やテスターも合わせると、さらに膨大な量のコスメが毎年廃棄されている事実を想定できます。
こういった廃棄予定のコスメに、新しい命を吹き込む活動をしている団体や企業があることをご存じですか。今回はそういった取り組みから生まれたアイテムや商品を紹介します。
※参照:毎年約2万トン以上のコスメが捨てられる時代に私たちができること | COLOR Again開発秘話
1. COSME no IPPO(コスメノイッポ)「Helloyon(ハロヨン)」
「役目を終えたカラーコスメに新たな価値を」という思いから生まれたクレヨン「ハロヨン」は、家に眠るカラーコスメを回収して作られた、エシカルなクレヨンです。箱ごとに異なる唯一無二のカラーが特徴です。約12cmのクレヨンが5本入ったセットは、蓋を開けるまでカラーがわからないのも魅力のひとつ。まるで高級チョコレートのようなルックスもさることながら、どんなカラーかを想像しながら蓋を開ける瞬間のワクワクと相まって、プレゼントにピッタリ。
家で眠っているカラーコスメがあるなら、コスメノイッポのCONTACT(コンタクト)か公式インスタグラムのDMより連絡を!送付先、回収可能なコスメ、回収方法などを教えてくれます。また回収場所などはインスタグラムで随時発信しているので、要チェックです。
【公式サイト】COSME no IPPO(コスメノイッポ)
- 金額:1,980 円(税込)/Helloyon(ハロヨン)5本入り
2.モーンガータ「SminkArt(スミンクアート)」
廃棄される化粧品に着目し、新たな価値や利用法を見出そうと考えて生まれた、化粧品の絵具化という発想。その絵具をベースにペイントやシールなど、さまざまなDIYの楽しみ方を提案、その結果気づいたら「社会貢献」につながっている。そのような仕組み作り、事業を目指しているブランドがスミンクアートです。
手作りやDIYが好きな人、そして小さなお子さんと一緒に、学びを兼ねた遊びをと考えている人、使わなくなった粉物の化粧品が溜まっている人には、特におすすめです。自分で化粧品を絵具にアップサイクルさせられるほか、企業などから出た廃棄化粧品に特殊処理を施し、絵具にしたもの「SminkArt ときめくペイント」を購入することも可能です。まずは簡単に参加できる方法をチェックしてみてはいかがでしょうか。
【公式サイト】SminkArt
- 金額:5,000円(税込)/SminkArt キット(コスメ絵具化DIYキット)
3.モーンガータ「ecosme ink®」
廃棄化粧品を印刷用技術へ応用し、アップサイクルした「ecosme ink®」。多くの化粧品メーカーや色材メーカーでは、規格外などさまざまな理由で市場に出せなくなった化粧品バルクは廃棄するのが一般的でした。この「バルク」とは、容器に詰められる前の化粧品の中身で、未使用のものを指します。そこでモーンガータは、大手印刷会社の凸版印刷や東洋インキと手を組んで化粧品バルクを再利用し、コスメ由来のインキ色材として印刷へ応用する方法を開発、構築したのです。特徴としては、化粧品ならではのラメやパール感により、従来のインキにはない独特な加飾表現が可能になったところにあります。
化粧品と印刷、2つの異なる業界がその垣根を越えて環境に優しい世界への取り組みを行う、素晴らしい取り組みですよね。
参照:モーンガータ、廃棄化粧品を印刷用技術へ応用する 新たなアップサイクルの取り組みを開始
4.Plus Cosme Project(プラスコスメプロジェクト)
コスメからできる環境活動という思いを込めて2012年に発足した、プラスコスメプロジェクト。「いつものコスメに「+」プラスアイディアを」というプロジェクト名通り、リサイクルやアップサイクルの工夫や取り組み、そしてその楽しさを伝えるために発信・サポートをしています。コスメの回収や、回収したものからアップサイクルして、画材などに生まれ変わった商品の販売も行っています。また、会員登録無料で参加できる、プラスコスメプロジェクトサポートメンバーになると、オンラインで行われる環境ワークショップ(不定期)の視聴も可能です。
【公式サイト】Plus Cosme Project
- 金額:200円(税込)~/RE COSME Crayon®︎ ミニクレヨン おまかせ1色
廃棄予定のコスメに新しい価値を与え、別の商品に生まれ変わらせるプロジェクトを紹介しました。購入したコスメはもちろん使い切りたいものですが、色の好みの変化やもらいものが余ってしまった場合でも、こういった取り組みに参加すれば、廃棄せずに活用することができます。カラフルなコスメが第二の人生を歩み始められるように、ぜひ知っておきたいですね。
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mia
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