世界で最も有名なコーヒーショップのひとつ、スターバックス。総店舗数は32,000を超え、アメリカやヨーロッパ、アジアなど世界中で愛されているお店だ。日本でも、他のコーヒーショップにはない季節限定や都道府県限定のドリンクを求め、いつも多くの人で賑わっている。最近では、コーヒーショップの中でもいち早く、プラスチックゴミの削減のため、紙ストローを導入。サステナブルな取り組みに、注目が集まっている。
このような環境に配慮した取り組みを続けるスターバックスが、8月23日から新たに「フードロス削減」を目指すプログラムをスタートした。店舗での食品廃棄を減らすべく、当日の在庫状況に合わせてドーナツやケーキ、サンドイッチなどを閉店3時間前をめどに20%オフで販売する。売り上げの一部は、認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえに寄付され、地域の子どもたちの食を通じたより良い未来づくりに活かされるという。
農林水産省の調査によると、2018年度の食品ロスの量は600万トンに上り、このうち食品関係事業者から発生する事業系食品ロス量は324万トンを占めている。その数は年々減少してはいるものの、まだ食べられる多くの食品が廃棄されているのが現状だ。
スターバックスはこうした背景を受け、2030年までに店内での廃棄物を従来の50%削減すると発表。もともとスターバックスの店内で廃棄されるものの約7割は、コーヒーに使用される豆かすであり、コーヒーショップである以上、減らすわけにはいかない。しかし、売れ残ったドーナツなどは、方法次第で減らすことができる。
2021年3月には、このプログラムに先駆けて、東京都と埼玉県の約90店舗で1ヶ月のトライアルを実施。購入者からは、「スターバックスで購入することで、良いことに貢献できる」、「少しでも廃棄物を減らすことができるなら」など好意的な意見が多く見られたという。また、実際に店舗での廃棄量の削減に繋がったことで、全国での取り組みに至った。
多くの人々が利用するコーヒーショップが食品廃棄の問題に取り組むことで、これまで関心がなかった人々も注目するだろう。スターバックスでの取り組みを通して、少しずつその輪は大きくなっていくに違いない。
【参照サイト】スターバックスのフードロス削減のためのプログラム、8月23日(月)からスタート在庫状況に応じて、ドーナツやケーキなどをディスカウントし、売上の一部は子どもたちの食と未来づくりへ貢献 | スターバックス コーヒー ジャパン
【参照サイト】むすびえ NPO法人 全国こども食堂支援センター
【参照サイト】食品ロス量(平成30年度推計値)の公表:農林水産省
むなかたりょうこ
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