東京都南町田を拠点に活動する株式会社DaccoDay(ダッコデイ)は国内の食品ロス(フードロス)の問題解決を目指し、アップサイクルペットフード「 Picnic(ピクニック)」を開発。公式オンラインサイトと南町田の提携店舗で販売を開始した。
Picnicは、街の食料品店や農家と協力し、おからや米粉、米ぬか、米麹甘酒といった「事業系食品ロス」となっているものを材料に使用したクッキーだ。例えばおからは、豆腐づくりの副産物で毎日大量に出る一方、賞味期限も短いため産業廃棄物として処理されることも多かったという。
フレーバーで使用される野菜や果物は、無農薬栽培でありながらも大きさや形、キズありといった理由で市場に流通されにくい規格外野菜たちだ。これらを新鮮なうちに粉末化し、余すことなく消費できるようにしている。
製造場所として、人用の菓子製造許可と農林水産省が定めた「愛がん動物用飼料製造許可」を取得したキッチンを選び、現役獣医師監修のもと、材料に卵や乳製品、砂糖、塩、その他の添加物を使わず、動物たちが喉を詰まらせない大きさや硬さ、形状を追求するなどして開発が進められた。
材料調達から完成まで、まさにこだわりのペットフードに仕上がっている。商品ラインナップは次の4種類だ。
- はらっぱ:にんじん、芋、葉野菜を練り込んだクッキー
- 価格:小型犬向け(20g/350円)、大型犬向け(55g/950円)
- ごほうび:ドライオーガニックフルーツを使ったクッキー
- 価格:小型犬向け(バナナ・りんご・ブルーベリー・ミックス 各25g/450円)、大型犬向け(ミッスクのみ 55g/950円)
- おべんとう:乾燥鶏むね肉、鶏レバーチップを使ったクッキー
- 価格:小型犬向け(むね肉・レバー・ミックス 各25g/450円)、大型犬向け(むね肉・レバー・ミックス 各60g/950円)
- ふりかけ:乾燥肉のチップ
- 価格:むね肉・レバー(50g/1,000円)、ラム(50g/1,100円)
DaccoDay南町田店のある東急田園都市線「南町田グランベリーパーク駅」周辺は、お散歩スポットである鶴間公園に加え、商業施設・南町田グランベリーパークの1Fもペット同伴可となっている。さらに足洗いスポットや給水場所を設けるなど、ペットフレンドリーな場所として飼い主たちにも親しまれている。
Picnicはそんな街の“名産品”となれるように、地域のペットショップや動物病院などの協力のもと販売を行っている。
日本国内でも無視できない問題となっている食品ロス問題。農林水産省が公開しているページ「食品ロスの現状を知る」によると、「事業系食品ロス」の排出量は、日本国内だけで328トン(2017年度推計値)にも上る。サステナブルなペットフードは、そんな食品ロス問題解決の一助として、今後もますます増えていくのかもしれない。
斉藤雄二
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