MSCジャパンは、MSC認証に関する教育動画「私のお父さんは漁師」の日本語吹き替え版を公開した。持続可能な漁業の重要性と、その実現に向けた同団体の新しい取り組みとして、これまでの活動を分かりやすく伝えたものとなっている。
MSC認証とは、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体MSC(海洋管理協議会)が定めたもの。MSCの厳格な認証規格に適合した漁業で捕獲された水産物にMSC「海のエコラベル」が付けられる。
今回、日本語版で公開された「私のお父さんは漁師」では、MSC認証を取得したニシン漁業を営む父親を持つ14歳の少女の視点を通して、漁業の現場で働く人々の苦労や、水産資源の減少といった課題、それらを解決するための持続可能な漁業について、具体的に解説している。
イギリスの地理協会からパブリッシャーズ・アワードを受賞し、教育現場でも高く評価されているこの動画。視聴してみると、約15分間の動画に今日まで漁業が抱えてきた問題や、それらを含めた持続可能な社会を実現するための重要な要素が凝縮されていることがわかる。
わかりやすいナレーションやセリフ、イメージしやすいカットを使い、実際の漁業の現場の様子やそこで働く人、「漁業とはなにか?」という根本的なことを丁寧に解説しながら進むため、教育動画としてはもちろん、大人が見ても興味深いものに仕上がっているのだ。
夏休みのこの時期には親子で一緒に動画を視聴し、スーパーマーケットでMSC「海のエコラベル」を探してみるなど、持続可能な社会について考えるきっかけをつくってみるといいかもしれない。動画の時間は約15分と長くないため、子どもでも集中して視聴できる。夏休みの自由研究の題材としても最適だろう。
海洋資源とうまく共存していくためには、まず問題についてよく知ることが重要だ。それを知らなければ、具体的なアクションを起こすこともできない。日常的に口にしているシーフードがどのような食材かを調べながら、少しずつ関心の輪を広げていくことができる。
MSCジャパンは、本動画以外にも公式Webサイト「MSCについて学ぼう」にて、子ども向けのアニメーション動画や絵本など、さまざまなコンテンツを提供している。MSC「海のエコラベル」についても具体的に解説されており、国内で取り扱っている小売店などが紹介されているので、ぜひ一度訪れてみてほしい。
【ウェブサイト】MSCについて学ぼう
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斉藤雄二
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