ごみをなるべく出さない暮らしの取り組みのひとつとして、つめかえ容器の利用がある。毎回新しい容器を使う代わりに、一度購入したものを使い続けることでプラスチックごみの削減に繋がるだろう。
後はつめかえパック自体のごみが課題だが、日用生活品や化粧用品の大手メーカーである花王がこのたび、使用済みつめかえパックの水平リサイクル技術を開発した。
2023年5月29日より順次、本技術を採用したつめかえパック『アタック ZERO つめかえ用(1,620g)』を、イトーヨーカドーやウェルシア薬局、イオンの一部店舗などにて数量限定発売を開始する。使用済みつめかえパック*1を回収し、それを新たなつめかえパックに変える水平リサイクル*2は、世界で初めてとなる。
*1 金属箔層を有する樹脂層を含むパックと金属蒸着層を有する樹脂層を含むパックの両方が含まれる
*2 金属箔層を有する樹脂層を含むパックを除去し、金属蒸着由来の金属粒子を含む新しいつめかえパックのリサイクル
花王は今までも「ごみゼロ」の取り組みとして、包装容器プラスチック使用量削減に向けた内容物の濃縮化による製品容器のコンパクト化、つめかえ・つけかえ製品の開発・普及を行い、また、製品使用後の廃棄まで責任を持つことをめざしたリサイクルを推進してきた。
つめかえパックは多種多様な素材で構成されている上、印刷層にインクを使用しているため、水平リサイクルは難しい。花王では2016年より複数の自治体や企業、生活者などと協働し、使用済みつめかえパックの回収を開始、水平リサイクル技術の開発をスタートしている。実証実験を重ねて、今回の技術が実現した。
今回数量限定で発売する「アタック ZERO つめかえ用(1,620g)」では、リサイクルつめかえパックのうち、約1%が回収した使用済みつめかえパック由来、残り約9%は製品として使用されなかったつめかえパック由来、計約10%のリサイクルした素材を使用して製品化。
さらに、今後本格展開をめざすことにより、2025年目標として掲げる「回収パウチを使用した革新的フィルム容器の実用化」を推進していくとしている。
使用済みつめかえパックをリサイクルし再度容器にできると示すことは、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向け、そして生活者の行動変容を促すための大きな一歩となるだろう。
【参照サイト】花王、使用済みつめかえパックの水平リサイクル技術を具現化
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mia
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