動物由来のものを食べないヴィーガンやフレキシタリアンなど、近年、食生活の多様化が進んでいます。最近スーパーなどでも動物性原料不使用の「プラントベースフード(植物由来の原料からなる食品)」を見かける機会も増えてきました。
植物由来の食品と聞くと、人にも環境にもやさしいヘルシーな食というイメージですが、その一方で、どこかあっさりしていて物足りないという印象を抱く方も多いのではないでしょうか。
“ヘルシージャンクフード”というコンセプトで「おいしくてやみつきになる」プラントベースフードを開発しているのが、プラントベースフードブランド「2foods(トゥーフーズ)」を展開する株式会社TWOです。
今回、2foodsがカゴメ株式会社と一緒に開発した、ふわとろ食感のプラントベースエッグ「Ever Egg(エバーエッグ)」と「エバーエッグオムライス」の一般販売が開始されました。エバーエッグオムライスは、応援購入サービスのMakuakeで、目標金額の6倍以上の応援購入があり、話題となった商品です。
Ever Eggとエバーエッグオムライスが完成するまでに、どのような苦労があったのか、株式会社TWOの代表取締役CEOの東義和さんと開発担当者の鈴木桂太さんに開発秘話や、プラントベースフードを通してつくりたい食の未来について、お話を伺いました。
2foodsとは
2foodsは、プラントベースの「ヘルシージャンクフード」が食べられるカフェを、都内に展開しています。
「ヘルシージャンクフードというと一般的には聞きなれない言葉です。通常プラントベースフードというと健康的なイメージがある一方で、美味しさを我慢するような商品もあります。2foodsでは、ヘルシーだから、環境にいいからという理由だけでプラントベースフードを選ぶのではなく、ジャンクフードのように何度も食べたいと思ってもらえるよう、味や満足感にこだわって商品を開発。「純粋においしいから食べる」というくらいに誰もが気軽にプラントベースフードを選択できるようにしていきたいと考えています。
2foodsはメニューはすべて、動物性原料の食品を使わないプラントベースフードです。見た目も味も言われなければ植物由来の原料からできたメニューとは気がつかないと思います。店舗はポップなデザインで明るくて居心地の良い雰囲気になっています。プラントベースフードを身近に感じてもらい、いずれは大衆的に広がっていったらうれしいです。」(東さん)
100%植物由来でも、まるで卵のふわとろオムライス
「⾷」のテクノロジーを駆使したプラントベースフードを⽣み出す2foodsと、120年間にわたり野菜の真価を追求してきたカゴメが共同開発したエバーエッグは、にんじんや白いんげん豆を原料とした植物由来の「卵」です。野菜などの植物由来の原料だけで、卵のふわとろ食感や風味を実現しています。半熟卵のようなふわとろ感の実現や色味など、商品が完成するまでは試行錯誤の連続だったそうです。
そんなEver Eggを使用したエバーエッグオムライスはMakuakeでも「本物の卵かと思った」「食感がふわとろですごい」など、好評でした。今回、エバーエッグオムライスを食べてみた編集スタッフによると、まさに卵を使ったオムライスそのものだったそうです。
「日本ではプラントベースの卵の市販品ははまだ少なく、今開発したらきっと驚かれるだろうと考えていました。さまざまな理由で卵が食べられない方にとって課題解決につながるということも、開発に踏み切った理由のひとつです。オムライスは日本人にとって非常になじみのあるメニューです。そんなオムライスを人にも環境にもやさしい植物由来の原料でおいしく食べられるよう、卵を使用したオムライスのような味や食感を出すことにこだわりました。オムライスとしての味や満足感も、通常のものと遜色のないクオリティに仕上がっていると思います。」(東さん)
Ever Eggの原料について、開発担当の鈴木さんは「プラントベースエッグの原料には大豆が使われているものが多いですが、Ever Eggは大豆不使用でにんじんや白いんげん豆を原料に作っており、大豆臭さはなく、卵は使っていないのでコレステロールフリーです。また、エバーエッグオムライス1食あたり120g以上の野菜を使用しています。栄養価については今後も進化させていきたいです。」(鈴木さん)
エバーエッグオムライスのプロジェクトは見事成功をおさめ、順風満帆に見えますが、プラントベースフードの開発については課題があるそうです。
「私たちは最新のフードテクノロジーを活かした商品開発で、プラントベース業界を盛り上げたいと思っています。しかし、今回のチャレンジを経て、まだまだプラントベースフードの開発にはコストがかかるとわかりました。コストの分だけ商品価格が高くなれば当然お客様は手に取りにくくなり、世間に広く浸透していきません。今後ビジネスを拡大していき、できるだけ多くの方に食べていただけるような環境を作っていきます。」(東さん)
最後に、近年世界的にも広がりを見せているヴィーガンやフードテック業界のなかで2foodsが目指す今後の展開について聞いてみました。
「フードテックはトレンドだと捉えられがちですが、食の問題は世界的にも大きな課題です。2foodsでは今後もフードテックを駆使した商品開発と、店舗を通したコミュニケーションで多くの人がプラントベースに触れる最初のきっかけになれたらいいと考えています。
現在、日本ではヴィーガンの方は多くありませんが、プラントベースフードに馴染がない人にもプラントベースフードに親しんでもらいたいと考えています。例えば飲みすぎた次の日には胃が重くて、軽いものが食べたい。そのようなときの選択肢の一つとして捉えていただけるとうれしいですね。」(東さん)。
Ever Eggとエバーエッグオムライス一般販売開始!
今回Ever Eggを使ったオムライス「エバーエッグオムライス」が6月1日より一般販売されるようになりました。
また今回は併せてEver Egg単体でも購入できます。Ever Eggはオムライスとしてだけでなく、オムカレーや、スクランブルエッグ、親子丼などいろいろな利用の仕方ができます。どちらも自宅でも楽しめる冷凍タイプで、2foodsの店舗だけでなく、2foodsオンラインショップでも購入できるので、食べてみたいけれども店舗に行くのは難しいという方も、Ever Eggとエバーエッグオムライスを気軽に楽しめるようになりました。
Ever Eggとエバーエッグオムライスの購入先情報
【商品名と価格】
- Ever Egg(エバーエッグ)
- エバーエッグオムライス
- 2foodsオンラインショップ
- 2foods 都内5店舗
(渋谷ロフト店 / 銀座ロフト店 /アークヒルズ店 / 八重洲地下街店 / 麻布十番店)
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【店頭販売】1個:390円
【2foodsオンラインショップ】5個セット:2,400円/10個セット:4,600円/15個セット:6,750円(送料別)
【店頭販売】1食セット(エバーエッグ×1、プラントベースチキンライス×1、プラントベースデミグラスソース×1):1,180円※プラントベーストマトケチャップの販売はありません。
【2foodsオンラインショップ】4食セット:5,400円(送料別)※数量限定(エバーエッグ×4
、プラントベースチキンライス×4、プラントベースデミグラスソース×2、プラントベーストマトケチャップ×2)
【購入先】
編集後記
Ever Eggは、味も食感も本物の卵を食べている感覚で、白いんげん豆と人参からできているとは驚きでした。何も言わずに出されたら、誰もわからないくらい卵と変わりません。
プラントベースミート(代替肉)はスーパーなどでも購入できるようになってきていますが、代替卵の商品はまだまだ日常では手に入りづらいのが現状です。エバーエッグは、ヴィーガンの方だけでなくアレルギーの方にとっても食事のバリエーションを広げるきっかになりそうです。
また、今回紹介したプラントベースのオムライス以外にも、2foodsではハンバーガーやドーナツといった、いわゆるジャンクフードのプラントベースフードを数多く開発。まさに「ヘルシージャンクフード」であると実感しました。近くに立ち寄る機会があったらぜひ一度足を運んでみてください。
次回は、編集部スタッフが2foods渋谷ロフト店を訪問し、お店で人気のメニューを試食した、最新のプラントベースフードの実食レポートをお届けします。
【参照ページ】2foods公式HP
【関連ページ】Lifehugger プラントベースフード