刃物製品を得意としてきた貝印株式会社が、8月31日(ヤサイの日)にちなんで、食材の切り方をテーマとしたWebサイト「やさしい切りかた辞典™」をオープンした。国内でも問題視されている「食品ロス」解決に向けた取り組みとして、家庭でも簡単に閲覧できるサイトとなっている。
同社は「やさしい切りかた辞典™」サイト公開にあたり、週に2回以上自身で料理をする全国の男女500名を対象に実施した「食品ロスと野菜の価格高騰に関する調査」の結果を発表した。同調査によると、回答者の8割以上が食品ロスを意識しているものの、「直接廃棄」や「食べ残し」が多く、食材のカット方法によって生じる「過剰除去」への回答率は、前者2項目の半分となっている。
「食品の過剰除去をしていると感じる」と答えた人は56.4%、過剰除去されがちだと思う食材は「野菜」が圧倒的で、2位の「肉」に7倍近い差を付けている。
これらの結果を受け、「やさしい切りかた辞典™」は、食材への正しい知識や処理の仕方を解説した内容となっている。
実際に公開されたWebサイトを見ると、スライド操作が可能な作りになっており、直感的に気になる野菜を選択できる。パソコンでもスマホでも見やすいよう配慮されているようだ。
食材を選択すると、リストと動画でわかりやすく解説されている。イラストだけでなく、動画も用意されているのが嬉しいポイントだ。にんじんやなすのヘタ、ブロッコリーの芯など、つい捨ててしまいがちな部位の処理方法や、レタスやキャベツのほぐし方などが料理初心者にもわかりやすく解説されている。
紹介されているのは、家庭でも廃棄量が多いとされる15種類(なす・にんじん・ブロッコリー・トマト・しいたけ・しめじ・えのき・ほうれん草・たまねぎ・かぼちゃ・ピーマン・オクラ・キャベツ・レタス・りんご)の野菜と果物。その中でもさらに6種類の野菜については、捨ててしまいがちな部位を使ったオリジナルレシピも紹介している。
監修は食品ロスアドバイザーで料理研究家の島本美由紀氏。野菜をまるごと美味しく料理する知識は、食品ロス対策と同時に食品価格高騰への対策にも役立つのではないだろうか。これから秋野菜が美味しい季節に入る。誰でも無料で閲覧できるサイトとなっているので、ぜひ積極的に活用してみよう。
【参照サイト】:やさしい切りかた辞典™
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斉藤雄二
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