健康と安全性に配慮した食品宅配Oisix(オイシックス)を展開するオイシックス・ラ・大地株式会社は、本来であれば食べられる食品であるにもかかわらず、様々な事情で廃棄することとなってしまう「もったいない」食品を、希望する会員に販売するサービス「おたすけOisix」を2022年8月2日(火)にスタートさせた。
産地では、昨今の記録的な猛暑により、規格外品が急増したり、豊作による価格調整で廃棄になったり、豪雨による土壌被害で水田や畑などの有機JAS認定が取り消しになる事例が発生。また観光や外食の減少といった外部要因で、余剰が発生するケースも頻発している。
今回のおたすけOisixは、産地と密に連携をしながら「もったいない」を減らし、求めやすい価格で提供することで、生産者と消費者双方にメリットがある取り組みだ。取り扱うのは、天候の影響による規格外品や豊作品、事情により余ってしまう青果、魚介類、加工品などである。
おたすけOisixは、Oisixを利用中の会員であれば無料で登録可能だ。登録者には、対象商品が入荷された際にアプリに通知が届くようになっている。対象商品を購入すると販売価格の5%がポイントバックされ、貯まったポイントは次回以降の注文時に利用できる。
対象商品の一例は以下の通り。
- 天候の影響による急な成育で皮が割けてキズができてしまった「かぶ」
- 台風でキズつきながらも樹上に残った「りんご」
- 長雨の影響で小さめサイズや曲がった実が多く発生した「オクラ」
- 猛暑で急激に大きくなってしまった「かぼちゃ」
- 天候の影響で予想を超える豊作となり余ってしまった「ピノグリーン」
これ以外にも、様々な事情のために通常の流通では扱いにくくなった食品をお得な規格・価格で希望者に提供する。今後は食品の販売だけでなく、食材とレシピがセットになったミールキット商品や、余剰となった食材をアップサイクルして新しい商品を提供するなどのサービスも予定しているとのことだ。
同社は、今回の新サービスを始める前の今年7月、猛暑による水分蒸発で表面にデコボコが発生したパプリカを「でこぼこパプリカ」として販売。本来であれば、規格外品として生産量全体の3割が廃棄になるところであったが、最終的に約1.7トンものパプリカを希望者に届けられることとなった。このことからも、多くの利用者が「もったいない」食品に関心を持っていることが窺い知れる。近頃は、食糧価格の高騰ラッシュが続き、消費者側も家計のやりくりに頭を抱えている。お得な価格で購入できるのであれば、食品の大きさや形が不揃いな点などは気にならないという人も少なくはない。私たち消費者が「もったいない」食品を選ぶことは、産地を救うことにもつながるのだ。このように、生産者と消費者の双方が笑顔になれるような、食品ロス削減に向けた取り組みの拡大に期待したい。
【参照サイト】おたすけOisix|Oisix
【関連ページ】Oisix(オイシックス)
あゆみ
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