水分が抜けてうまみが凝縮された干し野菜。作ってみたいけれど、うまくできるか心配に思っている方も多いのでは?また、「作ってみたけれども、カビが生えてしまった」という経験がある方もいるかもしれません。しかし、ポイントさえ押さえて作れば、簡単においしい干し野菜ができあがります。
そこで今回は干し野菜の作り方のポイントや、向いている野菜などについて解説します。また、実際に筆者も干し野菜を作ってみたので、そのレポートもあわせてお届けします!
干し野菜は簡単!初心者がおいしくできる作り方のポイント4つ
干し野菜の大敵はカビです。したがって水分をしっかり飛ばし、乾燥させることがコツ。効率よく水分を飛ばし、おいしく作るポイントをご紹介します。
1.薄くカットする
野菜はできるだけ薄くカットします。千切りや薄めの輪切り、いちょう切りなどがおすすめです。スライサーを使ってもよいですね。
2.できるだけ重ならないように並べる
通気性のよいザルなどの上に重ならないよう、広げて干します。野菜をできるだけ空気に触れやすくすることで、水分が飛びやすくなりますよ。
3.空気が乾燥した日に干す
湿度が低く、カラッとした日や、日差しの強い日などが最適です。梅雨など湿度が高い時期はあまり向きません。屋外に干すと砂ぼこりや花粉などが気になる場合には、日当たりのよい窓際などでもOKです。
4.干す時間は半日〜
干し野菜は半日〜数日かけて作ります。半日ほど干した場合はセミドライ程度、2〜3日しっかり干した場合には乾物のようにカラカラに。お好みに合わせ、様子を見ながら干しましょう。数日間干す場合、夜や外出の際には家の中に入れておくようにしてくださいね。
干し野菜初心者には「水分の少ない野菜」が向いている!
前述したように、干し野菜を上手に作るポイントはうまく水分を飛ばすこと。したがって初心者は、できるだけ水分の少ない野菜を選ぶと失敗を防いで上手に作れます。
- しいたけ
- えのきだけ
- 人参
- 大根
- レンコン
など、キノコ類や根菜類がおすすめです。少しずつ慣れてきたら、ミニトマトや白菜など水分の多い野菜にもチャレンジしてみるとよいですね。
干し野菜作りにチャレンジしてみた!
今回、筆者も干し野菜を作ってみました。初心者なので、えのきだけと人参でチャレンジです。
えのきだけは石づきを取り除き、半分にカット。人参は千切りにしました。
正直なことろ、少し薄曇りで干し野菜作りに最適な日ではなかったのですが、午前10時ごろに外へ。時折様子を見ながら午後3時ごろまで干しました。
半日ほどと短い時間で、しかもあまり天気がよくない日でしたが、なんとか出来上がりました! 干し始めよりもカサが少し減り、乾燥した様子が見て取れます。心なしか、香りも強くなった印象です。
干し野菜のおいしい食べ方
干し野菜は基本的に普段の野菜と同じように調理してかまいません。カラカラに乾燥している場合には、軽く水で戻してから使った方がよい場合もあります。干し野菜ならではの歯ごたえと、濃厚な味を楽しみましょう。おすすめの食べ方もご紹介しますね。
汁物に
干し野菜を気軽に楽しむなら汁物がぴったりです。出汁もとれるので、味噌汁やスープがよりおいしくなります。今回筆者が作った干し野菜も味噌汁に入れて食べたところ、いつもと同じ具材のはずなのに、ぐっとうまみが強く感じられました。
炊き込みごはんに
キノコを干したらぜひ試してもらいたいのが炊き込みごはんです。弾力が増して歯触りがよく、よりキノコの風味が濃厚に味わえます。いろんな種類のキノコを使うと、より味に深みが生まれておいしくなりますよ。
素揚げに
干し野菜は素揚げにするのもおすすめです。野菜の甘みが感じられ、おやつ代わりとして食べられそうなくらい! 水分が減っているので、油はねを防げる点もうれしいですね。
干し野菜は食品ロス削減にも効果的!
うっかり買いすぎた野菜や、たくさんいただいた野菜など、そのまま冷蔵庫に保存しているとどんどん傷んでしまう一方です。結局捨てるしかなかった、という経験は多くの方にあるのではないでしょうか。しかし干し野菜にすることでおいしく食べられる期間が伸び、捨ててしまうことを防げます。しっかりと乾燥させたものなら2週間ほど保存が可能。冷凍保存するのもおすすめです。
また、普段は捨ててしまう大根やカブなどの葉、皮の部分なども干し野菜にすることができます。「ここも干したらおいしいかな?」などと考えてみるもの楽しそうですね!
干し野菜を作るポイントは水分を飛ばすこと。初めてチャレンジする場合は、水分の少ないキノコ類や根菜類を使うと失敗を防げます。切って干すだけの簡単2ステップで、慣れれば手間もほとんどかかりません。カットして干すので、調理の際の手間も減らせます。さらに食品ロス対策としても優秀で、おいしく食べられるのであれば試してみない手はないのでは!? ぜひ次の晴れた日には干し野菜にチャレンジしてみてくださいね。
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みすみぞの いずみ
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