おいしく食品ロス対策!残り野菜は漬物やピクルスにして食べきろう

野菜

※本記事は2021年6月に公開した記事を、2026年7月に最新情報をもとに更新したものです。

冷蔵庫を開けると、使いかけのきゅうりが半分、しなびた大根の端っこ……。「あとで使おう」と思っているうちに、気づけば傷ませてしまった。そんな経験はありませんか。

ひとつひとつは小さな量でも、こうした家庭のキッチンから出る食品ロスは、積み重なると膨大になります。そしていま、日本の食品ロスのちょうど半分は、飲食店や工場ではなく、私たちの家庭から出ているのです。

そこでおすすめしたいのが、残り野菜を「保存食」にして食べきる方法。「保存食」と聞くと面倒そうに感じるかもしれませんが、漬物やピクルスなら意外と簡単にチャレンジできますよ。

食品ロスの「半分」は、家庭のキッチンから

皿に盛られた漬物

農林水産省・環境省・消費者庁が2025年6月に公表した推計によると、2023(令和5)年度の日本の食品ロスは約464万トン。そのうち家庭から出た「家庭系」が約233万トン、飲食店や工場などの「事業系」が約231万トンでした。前年度までは家庭系と事業系がほぼ同量でしたが、事業者側の削減が進んだことで、この年はじめて家庭系が事業系を上回り、家庭からの食品ロスが全体の約半分を占める形になっています。

では、家庭では何が捨てられているのでしょうか。内訳を見ると、私たちの日々の台所仕事が透けて見えてきます。

家庭系食品ロスの内訳(令和5年度) 発生量 割合
直接廃棄(未開封のまま捨てる) 100万トン 43%
食べ残し 97万トン 41%
過剰除去(皮を厚くむきすぎるなど) 36万トン 16%

「直接廃棄」は、使わないうちに傷ませて手つかずで捨ててしまうこと。「過剰除去」は、野菜の皮を厚くむきすぎて食べられる部分まで捨ててしまうこと。──まさに、冷蔵庫の奥でしなびさせた半端な野菜が、積もり積もった姿だといえます。裏を返せば、残った野菜を上手に使いきるだけで、家庭の食品ロスはぐっと減らせるということ。国も2030年度までに家庭系食品ロスを2000年度比で半減させる目標を掲げていますが、その主役は一人ひとりの家庭です。

参考:環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和5年度)の公表について」

残り野菜は「保存食」にしておいしく食べきる

半分だけ残ったきゅうり、大根の端っこ、しんなりし始めたキャベツ。そのまま使い道に迷ってしまう野菜こそ、漬物やピクルスなどの保存食の出番です。少しの量でも簡単に作れて、残り野菜の消費にぴったり。食卓の箸休めはもちろん、お弁当の一品としても活躍してくれます。冷蔵庫を整理しながら、あと一品が増える。保存食は、食品ロス対策と毎日のごはんづくりを同時にかなえてくれる工夫なのです。

【レシピ】すぐできる!残り野菜の保存食3つ

今回は、家庭にある調味料で手軽に作れる3つの方法をご紹介します。

  • 塩を使う
  • 酢漬け(ピクルス)にする
  • 発酵させる(ぬか漬け)

それではさっそく、作り方を見ていきましょう。

1. 塩を使う

塩でつくる浅漬け

塩を使う方法は、大根やきゅうり、かぶ、ナス、白菜などにおすすめです。即席漬けや一夜漬けなど、漬け時間を変えれば味わいも変わります。ここでは粗塩と塩昆布を使った2つの手軽な方法をご紹介します。

粗塩で、シンプル一夜漬け

粗塩だけで漬けるいちばんシンプルな方法です。食べやすい大きさに切った野菜に、野菜の重量の2%の粗塩をもみ込み、重石をのせて3〜4時間から一晩おくだけ。ジッパー付き袋に入れてもOKで、重石は中身の入ったペットボトルが便利です。食べる前に布巾などで軽く水気を拭くと、水っぽくなったり塩気が強くなりすぎたりするのを防げます。

すぐ食べられる、塩昆布漬け

塩昆布を使った即席漬けです。切った野菜と適量の塩昆布を混ぜるだけという手軽さで、一晩待たずに作ってすぐ食べられるのがうれしいところ。キャベツやセロリとの相性もばっちりです。ごま油を少し加えるとコクが出て、おつまみにもぴったりですよ。

2. 酢漬け(ピクルス)にする

酢に含まれる酢酸には、食材が傷むのをおさえる働きがあるとされます。さっぱりとした酸味は食欲を後押ししてくれるので、暑い時期にもおすすめ。酢漬けの代表格、ピクルスの作り方をご紹介しましょう。

■ピクルス液の材料

  • 酢:250ml
  • 水:250ml
  • 砂糖:大さじ5
  • 塩:大さじ1
  • 種をのぞいた赤唐辛子:1本
  • うま味調味料:8ふり(お好みで)

■作り方

  1. 鍋にピクルス液の材料を入れ、ひと煮立ちさせる
  2. 火を止めてしっかり冷ます
  3. 密封容器やジッパー付き袋に、好みの野菜とともに入れ、冷蔵庫で漬ける
きゅうりと人参、プチトマトのピクルス
きゅうりと人参、プチトマトのピクルス

ピクルス液は、家庭にある調味料で意外と簡単に作れます。ハーブや香辛料を加えたり、調味料の量を調節したり、好みに合わせてアレンジできるのは自家製ならでは。もちろん市販のピクルス液を使ってもOKです。野菜は人参・大根・きゅうりのほか、セロリ、パプリカ、カリフラワー、プチトマトなどもおすすめ。まずは基本の作り方を覚えておくとよいですね。

手作りの漬物やピクルスは市販品のような長期保存には向きません。冷蔵庫で保存し、数日〜1週間程度を目安に早めに食べきりましょう。

参考:AJINOMOTO PARK

3. 発酵させる(ぬか漬け)

おうちでできる発酵レシピとして人気の「ぬか漬け」は、米ぬかに塩・唐辛子・水などを混ぜて作った「ぬか床」に野菜を漬ける方法です。使い切れなかった野菜をぬか床に漬けておくだけで、手軽においしいぬか漬けが作れます。

ぬか漬けの魅力は味だけではありません。米ぬかに多く含まれるビタミンB1などの栄養素が漬けた野菜に移り、生のまま食べるよりも栄養価が高まるといわれています(文部科学省「日本食品標準成分表」にもとづく比較)。野菜由来の植物性乳酸菌を含む点も、発酵食品ならではの特徴です。

初めての方は、あらかじめ発酵させてある市販のぬか床を使えば、自分でぬか床を育てる手間もいりません。チャック付き袋に入ったタイプなど、扱いやすいものから始めると手軽にチャレンジできます。

野菜を漬けたぬか床

こちらは筆者が実家から譲り受け、野菜を漬けているぬか床です。冷蔵庫で保管し、1〜2日に一度、天地をひっくり返すように混ぜています。筆者はきゅうりやなす、みょうがなどをよく漬けますが、チーズやアボカド、ミニトマトなどもおいしいのだそう。自分だけのお気に入りの食べ方を探すのも、ぬか漬けの楽しみのひとつです。

【まとめ】キッチンから始める、おいしい食品ロス対策

食品ロスの半分は、家庭から。だからこそ、私たちが台所でできることには大きな意味があります。まずは、買った食材を無駄なく食べきること。漬物やピクルス、ぬか漬けといった保存食にすれば、余りがちな野菜もおいしく使いきれます。

そしてもうひとつ。家庭で最も多いロスは、実は「買ったのに使いきれず、手つかずで捨ててしまう」直接廃棄でした。つまり、“買いすぎない・余らせない”仕組みも、食べきる工夫と同じくらい大切だということ。必要な分だけ届くミールキットや食材宅配なら、使う分が計画的に届くので、野菜を余らせるストレスそのものを減らせます。サービスごとに特徴が異なるので、気になる方はミールキットが選べる食材宅配サービス9選で比べてみてください。

キッチンから、無理なく、おいしく。今日から始められる食品ロス対策です。

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みすみぞの いずみ

九州在住、2男児の母でライター。産後、慣れない育児と家事を必死に両立させようとする中で、モノを減らした暮らしの快適さに気づく。もっともっと毎日の生活も思考もシンプルにさせたい30代半ば。