神奈川県横浜市の株式会社kitafuku(キタフク)は、クラフトビールを醸造する過程で廃棄となるモルト粕を用いたクラフト紙「クラフトビールペーパー」の製造を開始した。

モルト粕をアップサイクル「クラフトビールペーパー」
Kitafukuは、工場勤務者向けのIoTデバイス製作やプロモーション事業を行う会社。”環境にいいものを使うのが当たり前”になる社会の実現に取り組み、廃棄食材などを紙に混ぜ再生紙を作ることでフードロス削減や環境保護に繋げるプロジェクトを進めてきた。

製品開発段階でモルト粕を提供したのは横浜ビール
クラフトビールを醸造する過程で出るモルト粕は、ひと月の醸造で2000kgほどになることもあり、そのほとんどが廃棄されている。Kitafukuは、株式会社 横浜ビールからモルト粕を提供してもらい製品開発に着手。

創業は明治時代。120年以上の社歴をもつ製紙会社株式会社ペーパルが、モルト粕を使った紙作りに挑戦
再生紙製造の技術を持つ奈良県の株式会社ペーパルと連携し、モルト粕を紙に混ぜ込んだクラフト紙「クラフトビールペーパー」の製造を始めた。現在は研究開発が終わり量産できる体制が整って、紙製品の製造・販売へ移行しようとしている(販売開始は2021年6月を予定)。
仕上がりはほんのりビール色、コースターや名刺に活用

「クラフトビールペーパー」
「クラフトビールペーパー」は、紙のところどころにモルト粕が見つかる味わい深いクラフト紙。色はほんのりビール色。

「クラフトビールペーパー」のコースター

名刺に活用すれば、初対面の取引先との会話のきっかけにもなりそう
破れにくく、コースター等にも活用しやすい紙質。名刺やショップカードにも向いていて、今後、ブルワリーや飲食事業者での利用を広げていく。

風合いのあるポストカード
ポストカードやノート等の一般販売への拡大も検討中。
循環型社会の実現へ
Kitafukuはリリース内で、「モルト粕を提供いただけるブルワリー様と協力しながら“廃棄となるモルト粕が価値ある製品に生まれ変わる”新しいアップサイクルの仕組みを広げていきます」とコメントしている。醸造後のモルト粕を使い捨てるのではなくクラフト紙として再活用し、利用し終わった紙もさらに古紙として再々利用することで資源の循環を実現できる。
クラフトビール好きな方にとっては魅力ある素材。商品化や一般販売の情報を期待したい!
【参照サイト】株式会社kitafuku、クラフトビールのモルト粕から「クラフトビールペーパー」の製造を開始
【関連サイト】株式会社kitafuku
【関連サイト】株式会社ペーパル
【関連サイト】株式会社横浜ビール
【転載元】「クラフトビールペーパー」はほのかなビール色!醸造で出るモルト粕をアップサイクルし再生紙に| クラフトビールの総合情報サイト My CRAFT BEER


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