ファミマ、涙目のおむすびが訴える新値下げシールで食品ロス削減の実証実験を開始

毎年10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」である。政府やさまざまな企業が、食品ロス削減につながる取り組みを実施したり、行動を呼びかけたりしている。

ファミリーマートでは、この「食品ロス削減の日」である10月30日(水)から11月26日(火)までの4週間、東京都と神奈川県の一部店舗にて、消費期限が近づいたおむすびや弁当に貼る値下げシールに、涙目をしたおむすび型のキャラクターと「たすけてください」のメッセージを掲載する。

値下げシールのデザインを情緒的なものに変更することによって、値下げ商品の購入率が上がるかを検証するための実証実験を行う。

(左)従来の値下げシールのイメージ、(右)実証実験の値下げシールのイメージ

同社はこれまでも、商品包装の改良による商品のロングライフ化、発注精度の向上、魚の切れ端や規格外野菜を活用した商品開発、賞味期限が近い商品から買ってもらう「てまえどり」、消費期限のせまった食品に値引きシールを貼る「エコ割」など、食品ロス削減に積極的に取り組んできた。

今回の実証実験に関しては、事前に消費者モニター調査を実施。その結果、値下げシールには金額以外にも、キャラクターや「たすけてください」のようなストレートなメッセージが掲載されているほうがいいという意見が多かったことから、今回の新しい値下げシールが誕生した。

実証実験用の値下げシールの対象商品は、おむすび、弁当、サンドイッチなどの消費期限のある中食(なかしょく)商品。値下げシールは10円引き~150円引きまでの計7種である。商品の価格や販売状況によって使い分けられるとのこと。

実証実験用の値下げシールを貼ったおむすび

今回の実証実験は、東京都と神奈川県内の合計6店舗で実施。2店舗ずつ、3つのグループに分けて、それぞれの店舗の値下げ商品の販売や食品ロス削減状況を比較検討する。詳細は以下の通り。

  • 今回の実証実験用の値下げシール・ポスターを使用する店舗
  • 従来の値下げシール・ポスターを使用する店舗
  • 従来の値下げシールのみ使用、ポスターの掲示はしない店舗

実証実験用の値下げシールを掲載した店頭告知用のポスターのイメージ

今回の実証実験の対象店舗数は限られているが、日頃から、コンビニエンスストアやスーパーなどで消費期限のせまった商品やそれに貼られている値下げシールを目にする機会は少なくないだろう。

そのような商品を購入することは、食品ロス削減に貢献できる行動であるのと同時に、お財布にも優しい行動となる。購入したものをすぐに食べるのであれば、ぜひ消費期限の近い商品から手に取ってほしい。

【参照ページ】10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」!|農林水産省
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あゆみ

元英語講師。英語を通して異文化を知ることで、改めて“日本”にも着目。日本の歴史や文化の中にあるサステナブルな考え・モノに心惹かれる。風呂敷、手ぬぐいを愛用。日本茶検定1級。大阪在住ライター、1児の母。