買う前のお試し、割れないお皿も。サステナブル体験レストラン「ザ・ベジタリアン・ブッチャー六本木店」

オランダ直輸入のプラントベースドミートを中心とした食品を展開する株式会社ベジタリアンブッチャージャパンが2022年12月1日、六本木に「The Vegetarian Butcher(ザ・ベジタリアン・ブッチャー)六本木店」をオープンしました。同店は2020年8月にオープンした池袋店に次ぐ2店舗目。今回は「プラントベース専門の売らない肉屋」をテーマにサステナブルな買い物体験ができる六本木店を詳しくレポートします。

池袋店にはサステナブルへの意識が高いZ世代や中高生に人気

株式会社ベジタリアンブッチャーはオランダ発のプラントベースドミートを展開するブランド。1店舗目である「ザ・ベジタリアン・ブッチャー池袋店」は、そうした食品を使ったタコライスやビーフサンド、クリスピーチキンなどさまざまな食べ方で楽しめるお店として2020年にオープンしました。

池袋店では食の廃棄を減らす目的で、店内に店内で余った食材やキャンセルオーダーになった料理を入れておくフードシェアリングフリッジを導入したり、日本初のプラントベース専門の肉屋を併設して量り売りをしたり。さらには店内で無農薬の水耕栽培を行う「アーバンファーミング」を導入し、育てた野菜はお店の料理で使用されるなど、サステナブルな取り組みを思う存分体験できるコンセプトになっています。

商品担当の若松さんによると、池袋店は8割が女性客。さらにはZ世代や中高生の来店も多いと言います。

「フードシェアリングフリッジから持って帰った野菜をお客さんが料理をしてSNSに投稿してくれていることがあります。また学生さんがサステナブルをテーマにした課題に取り組む際に、池袋店を取材するということもありました」

サステナブルなライフスタイルを体験できるショールーミングストア

一方で今回オープンした六本木店では客層が少し異なるようです。

「ザ・ベジタリアン・ブッチャー六本木店」外観

六本木アークヒルズ地下1階という商業施設の中に入っていることもあって、まずは近隣で働くビジネスワーカーに気軽に立ち寄ってもらい、サステナブルな取り組みやプラントベースドフードに触れて食べて知ってもらう機会を増やしたいという思いがあるそう。

「ザ・ベジタリアン・ブッチャー六本木店」内観

同店がある場所は、もともとはお店の向かいにある野菜、生鮮品や、国産・添加物不使用を意識し店内のキッチンでつくられる惣菜が並ぶフードマーケット「FUKUSHIMAYA」のカフェがあった場所。「FUKUSHIMAYA」に自社商品を卸している関係もあり、共に食材に対するこだわりのマインドが一致していたことから、このスペースでのレストランのオープンが決定したといいます。こうした背景から、同店のメニューには、FUKUSHIMAYAが厳選した食材が使われています。

FUKUSHIMAYAにある商品

また六本木店だけの取り組みとしては、サステナブルなライフスタイルの提案として、体験を売り、商品を売らない「ショールーミングストア」を展開。店内には、自社商品であるプラントベースドフードのほか、シリコーン製保存容器、何度も洗って使えるミツロウラップ、オーガニック洗剤などのアイテムが、リアルなキッチンを再現したショールームに展示されていて、実際に見て触って体験することができます。

ショールーミングストア

ただ、これらの商品はその場で触って確認することはできても、購入することはできません。購入したい場合はQRコードで読み取る必要があります。こうして「買う」までにワンアクション加わることで、本当に自分に必要なものなのかを吟味するので無駄な買い物を減らすことにも繋がるといいます。

ミツロウラップ

さらに六本木店ではすべて割れない食器を使用して、食器の廃棄を減らすような小さな工夫も行っているとのことでした。

肉厚ジューシーなプラントベースドミートフォカッチャサンド

気になるメニューはプラントベースドミートを使ったタコライスやキーマカレー、ボロネーゼなど。池袋店同様にメニューは野菜料理のパイオニアと呼ばれる大平哲雄シェフが担当。なお90%以上のメニューがビーガン対応、グルテンフリー対応、オリエンタル対応、オーガニックの食材を使用しています。

プラントベースドミートフォカッチャサンド

「プラントベースドミートフォカッチャサンド」を実食してみました! 分厚いパティがフォカッチャに挟まれていて食欲をそそります。

食べてみると濃厚なBBQソースがプラントベースドミートのおいしさを引き立てていて、とてもジューシーでおいしい!噛めば噛むほど旨味が増していきます。かなり肉感が強い一品なので、言われなければプラントベースドミートとは気付かないほど。

食べ残しはTO GOボックスで

池袋店同様にお客さんにも食品ロスの意識を持ってもらうべく、食べ残しがあれば必ずTO GOボックスで持ち帰りを提案しているそうです。今回のフォカッチャサンドもかなりボリューム満点で食べ切ることができなかったので、半分ほどTO GOボックスに包んでもらいました。

若松さんによると同店では看板にあえて「プラントベースドミートを使っています!」という大々的な宣伝をしていないと言います。ふらっと入店していつも食べているようなおいしいメニューの中に、実はプラントベースドミートが入っていたという体験こそが、普及につながると思っているからです。「食べてみないとおいしさはわからないので、食べる機会を増やして、こんなにおいしいんだと知ってもらいたいですね」と語ってくれました。

サステナブルに興味がない人もふらっと立ち寄りやすく、サステナブルな取り組みやプラントベースドミートにも気軽に触れることができる「ザ・ベジタリアン・ブッチャー六本木店」。みなさんも六本木を訪れた際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

店名:ザ・ベジタリアン・ブッチャー六本木店
住所:東京都港区六本木1丁目4-5アークヒルズ サウスタワーB1F(アークヒルズレストラン街スーパー福島屋内)
定休日:
営業時間:ランチ11:30~16:00 (L.O15:30)、ディナー17:00~22:00(L.O21:30)
URL:https://www.thevegetarian-butcher-jap.com/
※掲載している情報は、2023年1月31日時点のものです。

【参照サイト】株式会社ベジタリアンブッチャージャパン
【関連ページ】未来型レストラン「The Vegetarian Butcher」、都市型農園「アーバンファーミング」をスタート!

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Life Hugger 編集部

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