産直通販サイト「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデンが10月24日、移動型の八百屋「食べチョクカー」をグランドオープンさせました。この食べチョクカーは野菜や果物など、生産者から直接仕入れたこだわり食材をマンションの敷地内や公園で販売するプロジェクトです。
「食べチョク」の利用者の約48.3%が一都三県(東京・神奈川・千葉・埼玉)在住者で、家族世帯の利用が多い傾向であります。要因として、都市部では新鮮で高品質な食材を気軽に購入できるスーパーや店舗が近所にあるとは限らず、買い物に負担を感じる人も少なくないことがあげられます。
こうした状況から、都市生活者の暮らしに寄り添うために「食べチョクカー」は誕生しました。マンションの敷地内や公園という、より生活に入り込んだ場所で産直食材に触れる機会を提供する。そうすることによって、コロナ禍の生活に寄り添い、生産者のファン作りに繋げていくことを目的としています。
今回は10月21日に東京・世田谷区の馬事公苑で行われた、食べチョクカーのプレオープンの模様を取材しました。
生産者と直接つながることができる「食べチョク」
「食べチョク」は、品質にこだわる農家・漁師から旬の食材を直接お取り寄せできるオンラインの直売所で、全国5,700軒以上の生産者が登録しています。
近年の外出自粛の影響で食材のECサービスは急成長しました。またコロナ禍で飲食業界が苦境に立たされる中、生産者を応援する動きも活発化しています。こうした背景から、食べチョクのユーザー数も、今年の5月時点で50万人に到達しました。
食べチョクでは、野菜や果物の価格を決めるのは生産者自身。作り手である生産者と買い手である利用者が直接つながることができるので、生産者のこだわりが適正に評価されるだけでなく、生産者に利益をきちんと還元することができます。
スーパーや市場を仲介しないことのメリットは、生産者だけではありません。利用者自身が生産者を比較検討しながら購入できること、収穫から間もない鮮度の高い食材が手に届くこと、生産者と直接コミュニケーションを取れることなど、購入する側にとっても嬉しいことがたくさんあります。また、生産者に直接、おいしい食べ方やレシピを教えてもらったり感謝の気持ちを伝えたりすることで、普段の生活ではなかなかできない体験ができます。
さらに食べチョクでは生産者直送ならではの珍しい食材や限定商品も多数出品。その生産地域の新たな食文化を知ったり特別な食材を食べられたりすることも利用者を惹きつけている所以です。
新鮮な野菜を直接目で見て触って購入できる移動型の八百屋
取材をしたこの日は、世田谷区にある馬事公苑隣のけやき広場に食べチョクカーが出店しました。出品されていたのはヤーコンや菜つきビーツ、バターナッツかぼちゃ、カリフローレ、オレンジミニ白菜など、近所のスーパーでは見られない珍しい野菜。
ズラっと並んでいる珍しい野菜に、行き交う小さな子ども連れの家族やランニング中の方などが次々と足を止める様子がありました。また食材を手に取りながら、自然な流れでスタッフにおいしい食べ方を質問するお客さんの姿も。オンラインとは違うリアル店舗ならではの光景でした。
バターナッツかぼちゃを購入した女性は「初めて食べるから楽しみです!」と弾ける笑顔で購入していました。帰り道や散歩途中で知らない野菜と偶然に出会う体験を都心でできるのは、とても貴重なことだと感じました。
また食べチョクカーはリアル店舗だからできる工夫も随所に散りばめられています。野菜が並んだ棚には、それぞれの生産者さんの写真や説明が書かれたチラシが貼られています。
さらにそのチラシに掲載されているQRコードを読み込むと、食べチョクのページへとアクセスすることが可能。食べチョクカーでは1個買いから試すことができるので、食べてみて気に入ったら食べチョクにアクセスしてリピート購入する流れもできます。リアルとオンラインを柔軟に行き来する仕組みになっていました。
オンラインの「食べチョク」との連携も
さらに生産者さんや食材の写真をボードに並べるなどして、より生産者を身近に感じることができるようになっていました。
実際に食べチョクカーに関して生産者さんからは「コロナ禍で野菜の営業を兼ねた直売の機会が減っていたので感謝しております」、「産直のお野菜を目で見て感じていただく機会をお客様に提供することは、非常に貴重で重要なことだと考えています」といった声が聞かれているそうです。
広報の下村さんによると、今後も都内のマンションや大きな公園などに出店していくそうです。また専用アプリを使うことで、移動販売特有の「いつ来るかわからない」という課題を解決していくそう。
食べチョクカーにモニターを設置し、不定期で出品中の生産者と直接話せるイベントも実施予定。一番食材に詳しい生産者に食材の特徴やおすすめの食べ方などなんでも質問できる貴重な機会も設けていきます。
食べチョクの新たな取り組み「食べチョクカー」。都心に住んでいる方はぜひ、近くに来た際には食べチョクカーで新鮮な野菜を買ってみてはいかがでしょうか。
【参照サイト】食べチョク
【参照サイト】アプリ「移動型店舗の停留所」(iOS)
【参照サイト】アプリ「移動型店舗の停留所」(Android)
最新記事 by Life Hugger 編集部 (全て見る)
- 不要品が新たな資源に!ファミリーマートで不要になった衣料品を回収! - 2024年12月13日
- 子どもと一緒の旅を楽しく!宿泊先選びはここで決まり!子連れ歓迎の宿探しサイト5選 - 2024年12月11日
- 「お城EXPO 2024」にも参加、不要品で社会貢献を実現するブックオフの「キモチと。」で広がる支援の輪 - 2024年12月11日