今年創業110年を迎える老舗メーカーのカンロ株式会社。数多くのキャンディ商品を販売してきたカンロがこのたび、東京に2店舗構える直営店「ヒトツブカンロ」の新ラインを発表しました。その名も「ヒトツブカンロearth」で、人にも地球にも優しいシリーズなのだとか。今回は9月14日に行われた「ヒトツブカンロearth」のメディア発表会を取材しました。
カンロのフューチャーデザインビジョンとは
1912年創業のカンロ株式会社は1955年に発売された「カンロ飴」をはじめとして、「金のミルクキャンディ」や「ピュレグミ」シリーズ、昨年発売されたばかりの「マロッシュ」など、10年おきにエポックメイキングな商品を発売してきました。
そんな中カンロが2030年に向けて発表した企業ビジョン「Sweeten the Future」では、キャンディを通じた健康と未来に満ちた未来を創造することを宣言しています。その取り組みの一つであるフューチャーデザイン事業において掲げているキーワードが「サステナビリティ」と「Well-being」。
未来の市場・生活者に向けて地球にやさしい「心がひとつぶ、大きくなる。」商品・サービスをデザイン、創出することを重点方針とし、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現に取り組むことや他社との業務提携などによって持続可能な成長に貢献することを中期戦略としています。
ウエットティッシュとハンドタオルも!「ヒトツブカンロearth」がスタート
このたび2022年9月14日からスタートした「ヒトツブカンロearth」はそうしたサーキュラーエコノミーの実現を目指す取り組みの一つです。
創業100周年を迎えた2012年に誕生し、現在はグランスタ東京店と新宿ミロード店の2店舗を構えるカンロの直営店「ヒトツブカンロ」。「ヒトからヒトへ つながるヒトツブ」をコンセプトにしたブランドで、プレッツェル型をイメージした次世代食感グミ「グミッツェル」や「ピュレグミ」にベルギー産チョコレートをコーティングした「ピュレショコラティエ」などをラインナップしています。
そんなヒトツブカンロからこのたびスタートしたのが、環境を考えたサステナブルなライン「ヒトツブカンロearth」です。アップサイクル、エコフレンドリー、リユース、リサイクルを根幹コンセプトとして、キャンディだけではなく、グッズも展開している点が特徴。そしてキャンディを渡す手を大切にするために、資源の循環や環境の配慮を意識した取り組みを行っています。
規格外のカンロ飴とお米を発酵させて精製したアルコールを使用したウエットティッシュ
ラインナップしている商品の一つが、規格外で販売ができないカンロ飴と未利用田んぼのお米を発酵させて精製したアルコール使用のウエットティッシュ「地球をあるくウエットティッシュ」。
カンロはすでに、独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップの株式会社ファーメンステーションの協力のもと、「アロマスプレー」と「マスクスプレー」を開発しています。その技術を応用してできたのが、このキャンディを取る手とキャンディを渡す手の汚れを落とすウエットティッシュです。
そもそもキャンディの成型工程で発生する粉状の飴には、金属粉が混ざる可能性があり、食用での再利用ができないのだとか。選別の工程ではじいた、割れや欠けのある飴をできるだけ原料として再利用しているものの、応用にも限界もあるといいます。そこでどうしても食用として再活用できない、規格外の飴を活用しようとしたのがこのファーメンステーションとの取り組みです。
生分解性素材を使用したハンドタオルは3種類のカラーバリエーション
2つ目が「地球想いのハンドタオル」。サトウキビやトウモロコシなど、植物を原料とする生分解性素材を使用した、肌にも地球にも気持ちのいい素材のハンドタオルです。性別や年齢を問わずに使いやすい、3色のカラーバリエーションも魅力的。
カンロは自社商品にサトウキビやトウモロコシなどを使っているわけではありませんが、このハンドタオルを皮切りに、今後はカンロが使用している砂糖の原材料であるてん菜糖由来の素材の再利用にも取り組んでいくことを目指しているそうです。
飴を詰め替えて何度でも楽しめるエコなデザインの缶
最後は「キャンディアースの小さなのど飴」。エコなデザインの缶と、リフィル(10月発売予定)の組み合わせです。缶は捨てずに何度でも楽しみたくなるよう、「飴を詰め替える」という新たな楽しみ方を提案しています。
食べ終わったら、缶は飴だけではなくアクセサリーや薬入れなど、さまざまな用途に使えてアフターユースもできそうですね。何度も楽しみたくなる、捨てないパッケージを目指してデザインにもこだわったそうです。
まとめ
今回のヒトツブカンロearthだけではなく、さまざまなサステナブルな取り組みに積極的になることを発表しているカンロ。たとえば飴やグミを作る際の工程で出る果実残渣や未利用資源を使った商品、またこれまで焼却処分されてきた未利用包材を活用した商品の一般販売も構想しています。
帰り際にメディア発表会で配られたウエットティッシュを実際に使ってみると、サラサラとした使い心地でした。カンロ飴が本当に原材料として使われているのかと不思議に思うほど、特に甘い匂いなどはしません。肌に触れるということで抵抗感がある人もいるかもしれませんが、これは安心安全に使うことができそう。
「カンロ飴を使ったウエットティッシュ!?」と最初は驚きましたが、取り組み内容を掘り下げてみると、カンロが本気でサーキュラーエコノミーの未来を思い描いていることがよくわかりました。今回新発売された「ヒトツブカンロearth」は、ヒトツブカンロの店舗とオンラインショップで購入が可能。みなさんもぜひチェックしてみてください。
【関連ページ】廃棄飴をアロマスプレーやストローにアップサイクル!カンロの循環型社会への取り組み
【参照サイト】カンロ株式会社
【参照サイト】株式会社ファーメンステーション
【参照サイト】ヒトツブカンロ
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