ワイン作りの工程ではブドウの実だけを使い、その葉は捨てられてしまいます。香り高いブドウの葉を廃棄してしまうのはもったいない。そんな想いから生まれたのが、ブドウの葉から作られた「北海道TEA ワインブドウティー」です。
「北海道TEA ワインブドウティー」はワインを作る過程で捨てられるワイン用のブドウの若葉を活用した、ブドウの香りとワインの風味を感じられるノンカフェインのお茶です。今回はこのワインのようなお茶が生まれた背景と、実際に飲んでみた感想をレポートします。
「北海道TEA ワインブドウティー」とは?
「北海道TEA」は、PATTERN PLANNING株式会社とブランディングデザインを手がける株式会社NEWが、北海道に眠る未活用・未利用の素材の可能性を模索し、お茶を軸とした企画や開発、製造、販売に共同で取り組むプロジェクトです。
今回新発売された「北海道TEA ワインブドウティー」はそのプロジェクトの第1弾。北海道余市町のワイナリー「余市のぼりんファーム(モンガク谷ワイナリー)」との何気ない会話がきっかけで生まれました。
そもそもワイン作りでは、ブドウの成長を促すために5月から8月にかけて「芽かき」や「葉とり」が手作業で行われます。刈り取られた芽や葉はワイン作りに不要なため、通常、そのまま捨てられてしまいます。しかし、「天ぷらにしてもおいしい」という廃棄するにはあまりにももったいないこの芽や葉をどうにか活用したいとの想いから、2019年から2年の歳月をかけて、ワインブドウティーができあがりました。
「北海道TEA ワインブドウティー」は、素材の魅力を最大限に引き出すため、捨てられてしまうワイン用のブドウの葉を丁寧に手作業で発酵させて作ります。今年は「ツヴァイゲルト」「セイベル」の2品種をブレンドしています。食品ロスを減らしながらおいしく飲める、生産者にも消費者にもうれしいサステナブルなお茶です。
「北海道TEA ワインブドウティー」味わいレポート
「北海道TEA ワインブドウティー」の魅力は、ワインのように時間や飲み方、温度によって、香りや味わいの変化をじっくりと楽しめること。まずは茶葉の香りを嗅いでみると、とても華やかで甘い白ブドウの香りがしました。その後に、ほんのりとお茶のホッとする風味が漂います。茶葉だけでもずっと嗅いでいたくなるほどのいい香り。これは期待大です!
お湯を注いでみると、緑茶のような爽やかな香りが楽しめました。飲む前の現段階ではブドウよりもお茶の風味が強いです。それでは実際に飲んでみます。
一口飲むと、ハーブティーのようなフルーティーな香りが口いっぱいに広がります。そしてほのかなブドウの香りが鼻から抜けていき、口当たりはとても軽やか。そしてワインのようにしっかりとした酸味も感じますが、その酸味が心地よくスーっと喉を通っていき後味はさっぱり。お茶特有のエグみや渋みはほとんどないので、とても飲みやすいです。この味わいはたしかにワイン!
冷蔵庫で冷やしてアイスティーとして飲んでみると、ブドウの酸味がさらに強く感じました。一方でお茶の香りや喉を通る爽やかな風味もしっかりあるので、暑い夏にはピッタリかも。お風呂上がりに飲むと、火照った体をクールダウンしてくれそうです。少し濃いめに淹れて氷を入れたり、酸味が苦手な方はガムシロップを少し入れても甘酸っぱくて飲みやすいかもしれません。
ホッとしたいティータイムならお茶として、贅沢なひとときを味わいたい夜ならワインの代わりになど、シチュエーションや時間によっていろいろな楽しみ方ができそう。おつまみならトマトやチーズ系の料理と一緒に味わうと、さらにワイン感を楽しめると思いました。
ワインのような香りと味が体験できますが、お茶なのでもちろんノンアルコール。子どもやお酒が苦手な方、妊娠中や授乳中の女性でも気軽に飲むことができます。一般的なお茶とはまったく違う「お茶の世界」を味わえますよ。
2020年産の茶葉は収穫量が少なかったため、数量限定での販売となっているそうです。2021年産はより多くの生産者と連携を図っていくとのことなので、いまよりも手に入りやすくなるはず。自宅用はもちろん、ギフトとして贈ってみてはいかがでしょうか。
【ウェブサイト】北海道素材を磨き上げるお茶ブランド|北海道TEA
【ウェブページ】北海道TEA 公式Instagram
【ウェブサイト】PATTERN PLANNING株式会社
【ウェブサイト】モンガク谷ワイナリー 公式ウェブサイト
【ウェブサイト】札幌 店舗デザイン・グラフィックデザイン | NEW.inc