揚げ物や焼き物など、火を使った調理をするときに欠かせない食用油。ベタベタするうえに処理方法が複雑で、扱いに困っている方も多いのではないだろうか。そんな人たちに喜ばれること請け合いのサービスを、株式会社カクヤスが開始した。配達サービスを強みとした酒類・食品などの飲食店向け販売や、「なんでも酒やカクヤス」を運営する同社は、2024年6月24日(月)より首都圏で廃食用油の回収を開始している。
これは、家庭や飲食店から出た廃食用油をSAF(Sustainable Aviation Fuel)やC-FUEL(バイオディーゼル燃料)に再資源化する取り組み。SAFは主にバイオマス(動植物由来の資源)や廃食用油、都市から出たゴミなどを原料に製造される持続可能な航空燃料で、従来の航空燃料よりも温室効果ガスの大幅な削減が期待されている。また、C-FUELも廃食用油を原料に製造される、温室効果ガスの削減効果が高い軽油代替燃料だ。
家庭の廃食用油の回収は自治体が推進しているが、自分で回収場所に持ち込む必要があるなど、手間を要するケースが多い。カクヤスの廃食用油の回収サービスはこの課題に対し、配達だけでなく回収も強みにした自社の”2way型サービス“を活かすかたちで対応。一般家庭の玄関先で回収することで、廃食用油の回収促進に貢献する方針だ。
回収方法は、まず電話やカクヤス店舗での商品購入時に依頼。そして、一斗缶またはペットボトル容器に7~8割程度入れた廃食油を、商品配達時に回収依頼、またはカクヤス店舗に直接持ち込むことで、資源として買い取ってくれるという仕組みだ。いずれも注文代金および購入代金から買い取り額が差し引かれる方式で、金額は一斗缶であれば1缶あたり110円、ペットボトルであれば1本一律で3円。
対象エリアは東京23区全域、東京23区以外・神奈川・埼玉・千葉の一部地域で、関西・九州店舗の配達エリアでは実施していない。回収対象はサラダ油やごま油、オリーブオイルなど、常温で液状の油のみ。牛脂やラードなど、常温で固体の油は対象外で、揚げカスやゴミ、水分などが混入しないような注意が必要だ。詳細は公式サイトから確認してほしい。
処分に困りがちな廃食用油を、カクヤスが買い取ってくれるという大変便利なサービス。対象エリアに住んでいる方には、ぜひ活用していただきたい。
【参照サイト】カクヤス 廃食用油の回収サービス
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