さまざまな野菜が店頭に並ぶ一方で、形が不揃いだったり少し大きすぎる・小さすぎるなどの理由から、市場に出回らずそのまま廃棄されてしまう「規格外野菜」。味や栄養は通常の野菜と変わらないにもかかわらず、多くが流通の基準から外れ、行き場を失っています。
10月は食品ロス削減月間、そして10月30日は「食品ロス削減の日」。いま、私たち一人ひとりが「食べる選択」を通じて未来を変えることができるタイミングです。
そんななか、国立公園の自然に育まれた野菜を通じて、食品ロス削減と生産者支援を体験できるイベント「国立公園周辺産地より 規格外野菜があつまるマルシェ」が、2025年10月25日(土)・26日(日)の2日間、新宿御苑で開催されます。紅葉が色づき始める季節、新宿御苑の豊かな自然の中で、全国35カ所の国立公園の周辺産地から規格外野菜が一堂に集まり、来場者は実際に見て、知って、選び、味わうことで、自然とのつながりとサステナブルな暮らしの可能性を感じることができます。
規格外野菜とは?――形はふぞろい、味はそのまま

「規格外野菜」とは、豊作による生産調整や、形・大きさの違い、色のばらつきなどの理由によって流通の基準から外れてしまった野菜のことです。傷がある、少し曲がっている、育ちすぎてサイズが大きいといっただけで、市場に出回ることなく廃棄されてしまうケースもあります。
しかし、味や栄養価は一般に出回る野菜と全く変わりません。むしろ、自然の中でのびのびと育ったことで、香りが強い、甘みが濃いなど「本来の個性」が際立つこともあります。
規格外野菜を選ぶことは、
- 食品ロスを減らすことにつながる
- 生産者が丹精込めて育てた作物を無駄にしない選択になる
- 自然の恵みをありのままに受け取るという、新しい食の価値観を体験する機会になる
という、持続可能な未来へのアクションでもあります。
今回のマルシェでは、全国35カ所にある国立公園の周辺産地から規格外野菜が集まります。国立公園周辺の土地は、豊かな水源や肥沃な土壌に恵まれており、野菜の品質は折り紙つき。普段は出会えない地域の個性豊かな野菜を通じて、「自然が育む味」を体験できる貴重な場となっています。
国立公園の自然が育む、地域の個性豊かな野菜たち
今回のマルシェに集まる野菜は、全国35カ所にある国立公園周辺産地で育てられたものです。国立公園は、豊かな森林や水源、保護された自然環境を有する地域に指定されており、その周辺にはミネラル豊富な土壌や清らかな水が流れています。そこで育つ野菜は、自然に近い環境を生かして栽培されており、その風味や栄養価には土地の特徴が色濃く反映されています。
形や大きさが基準に合わなかっただけで市場に出回らなかった野菜たちは、まさに「自然の個性をそのまま映し出した存在」です。ここでは、その代表的な産地と野菜をご紹介します。
阿蘇くじゅう国立公園(熊本県)――高冷地が育む甘みの強いトマト
阿蘇地域は、標高が高く昼夜の寒暖差が大きいことから、野菜の甘みがしっかりと蓄えられる環境です。また、阿蘇の湧水は名水百選の選定数で日本一を誇るほど豊かな水資源を有し、野菜の栽培に最適な条件がそろっています。
今回のマルシェでは、この地域で育ったトマトやかぼちゃ、きゅうりが並びます。サイズや形が基準外となった規格外野菜ですが、自然の恵みをたっぷり蓄えた味わいは格別です。
大雪山国立公園(北海道)――雪解け水が育てるにんじん
日本最大の国立公園である大雪山。その麓に広がる富良野地方では、大雪山の雪解け水が農業用水として使われています。栄養豊富な土壌と冷涼な気候が相まって、にんじんは甘く、しっかりとした食感に育ちます。
豊作時には、市場の需給調整によって出荷できないにんじんが生まれることも。今回のマルシェでは、そんなにんじんを「自然の恵みを丸ごと味わう野菜」として購入することができます。
屋久島国立公園(鹿児島県)――世界遺産の自然に育まれた安納芋
屋久島・種子島エリアは、樹齢千年を超えるスギが生い茂る豊かな森林と、海から吹き上げる湿潤な空気に包まれた特異な環境を持っています。
この地域で育つ安納芋は、しっとりとした食感と天然の甘みが特徴。規格外となったものでも、その美味しさに変わりはありません。今回のマルシェでは、この土地ならではの風味豊かな安納芋が、直接手に取れる貴重な機会です。
その他の国立公園周辺産地からも多彩な野菜が集結
- 北海道:阿寒摩周・支笏洞爺国立公園周辺 … 玉ねぎ、じゃがいも
- 熊本県:雲仙天草国立公園周辺 … 菌床しいたけ、なす、れんこん、みかん
- 熊本県:阿蘇くじゅう国立公園周辺 … トマト、かぼちゃ、きゅうり
気候や収穫状況によりラインアップは変動しますが、いずれも「自然の力を感じることができる、土地ならではの野菜」です。
買うことが、自然と生産者を支える行動につながるマルシェ
今回のマルシェは、単に野菜を購入するイベントではありません。自然豊かな国立公園の周辺産地で育まれた農産物に触れながら、食の背景や生産者の想いに出会い、自分の選択が「社会や環境に貢献する行動」になることを体験できる特別な場です。
1. 食品ロス削減に直接つながる
規格外野菜は、市場のサイズ基準や形の基準に合わないという理由だけで流通から外れてしまうもの。味も栄養も変わらない野菜が、廃棄されずに食卓へ届く機会をつくることは、食品ロス削減への「最もシンプルで効果的な一歩」です。
マルシェで野菜を手に取ること自体が、持続可能な社会づくりに参加する行動になります。
2. 生産地のストーリーに触れながら、豊かな自然を感じられる
国立公園は、日本の自然を象徴する場所。その周辺産地で育つ野菜には、土地の気候、水、土壌といった自然環境の恵みが凝縮されています。マルシェでは、生産者の背景や地域の魅力も紹介されるため、ただ「買う」だけではなく、「自然とのつながりを知る」体験ができます。
3. 都心にいながら、全国各地の国立公園の魅力を体感
紅葉シーズンに開催される本マルシェは、新宿御苑にいながら全国35カ所の国立公園の魅力に触れられる貴重な機会です。旅先で出会えるような地域性豊かな野菜が集まり、それぞれの国立公園が持つ自然資源の価値や多様性を、食を通じて感じることができます。
4. 野菜の美味しさを引き出す調理アイテムのプレゼントも
イベント当日は、ボーソー油脂株式会社の協力により、購入した野菜をよりおいしく楽しむための商品が数量限定でプレゼントされます。買ったその日に調理できる実用的なアイテムを通じて、食品ロス削減を「おいしく」「楽しく」家庭で実践できる工夫が用意されています。
※プレゼントは各日、なくなり次第終了。
開催概要・参加方法
マルシェは2日間のみの開催となります。野菜は各日とも「なくなり次第終了」となるため、早めの来場がおすすめです。
- 日程:2025年10月25日(土)・26日(日)9:00〜16:00(野菜がなくなり次第終了)
- 場所:新宿御苑インフォメーションセンター内 カフェ「Under the Tree」(東京都新宿区内藤町11-11)
- アクセス:新宿御苑は、新宿駅・新宿御苑前駅・千駄ヶ谷駅からアクセス可能です。入園には入園料が必要ですので、事前のご確認をおすすめします。インフォメーションセンターは入園ゲート付近にあり、カフェ「Under the Tree」は来場者が自由に立ち寄れるスペースです。
- 参加方法:予約不要・入場自由。購入した野菜の持ち帰り用に、マイバッグの持参がおすすめです。当日は混雑が予想されるため、午前中の来場が望ましいとされています。
- プレゼント企画:購入した規格外野菜をより美味しく楽しむための商品がプレゼントされます(各日・なくなり次第終了)
- 主催:株式会社コクーンラボ、株式会社Day1、株式会社デイリースポーツ案内広告社
- 協力企業:ボーソー油脂株式会社
まとめ:食べる選択が、未来を変える一歩に
国立公園の豊かな自然が育んだ野菜は、形や大きさが不揃いなだけで、本来持っている味や栄養はそのままです。今回のマルシェは、そうした野菜を美味しく楽しみながら、食品ロス削減や生産者支援につながる行動を、誰もが自然な形で体験できる場です。
紅葉が美しい季節、新宿御苑の緑に囲まれながら、全国の自然と食の恵みを感じてみませんか。日常の買い物を少し変えるだけで、未来を支える選択になります。
【参照サイト】フリフル
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