環境負荷の少ない食を選びたい人にとって、ひとつの指標となるかもしれません。東京で、あるレストランが初の快挙を成し遂げました。
2025年3月、東京のレストラン「CYCLE by Mauro Colagreco(スィークル バイ マウロコラグレコ)」が日本で初めてプラスチックフリー認証を取得しました。グレードBという評価は、東アジア地域のレストランにおいて最も高いグレードの認証となります。

プラスチックフリー認証は、2018年にイタリアの環境問題の専門家、ジュゼッペ・サルア・チンクエグラーナ氏により提案され、現在は、環境活動家や専門家で構成され、世界中でプラスチック削減とサステナビリティの促進に努めています。認証は、サプライチェーン全体におけるプラスチック削減の取り組みを評価し、5つのグレードで評価が行われ、サプライチェーン全体での取り組みが進むほど高い評価を得ることができます。
CYCLE by Mauro Colagrecoでは、開店当初からプラスチック削減に注力しており、食材の包装や店内の備品には生分解可能素材や再生可能素材を積極的に使用しています。特に、プラスチック製ラップフィルムやクリーニングに使うプラスチック袋の廃止が進められ、年間で大幅なプラスチックの削減が実現されています。さらに、食材に関しても、環境保護を意識した循環型アプローチが採用されています。地域で過剰に増えた鹿や猪、未利用の魚を使用することで、地元の生物多様性を守りながら食材を調達しています。

CYCLEではプラスチックフリーの運営に加えて、ゼロウェイストレシピの導入や、自家栽培した野菜やハーブを使った料理を提供しています。これにより、食材の無駄を減らし、地元の資源を最大限に活用することが可能となっています。
マウロ・コラグレコシェフは、持続可能な料理の推進者として知られ、ユネスコ親善大使としても環境保護活動に力を入れています。彼の料理哲学は、単なる美味しい料理を作るだけではなく、地球環境への負荷を減らすことを最優先にしています。CYCLEにおけるプラスチックフリー認証の取得は、彼の循環型ガストロノミーが実際にどれほど強力な影響力を持ち、実践されているかを示す重要な証拠です。
CYCLEのような取り組みが、サステナブルな未来を目指すレストランや企業の手本となり、地域社会や業界全体に広がっていくことを願っています。一皿に込められた思いを、ぜひ実際に体感してみてください。
【参照サイト】CYCLE by Mauro Colagreco


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